1929　佐賀高等学校入学選抜試験MathJax

【１】　$x\text{，}y$の同じ値に対して次の三つの方程式が同時に成立するためには，$a\text{，}b\text{，}c\text{，}l\text{，}m\text{，}n$の間に如何なる関係あることを要するか．

${\displaystyle \frac{x+y}{x-y}}={\displaystyle \frac{l}{a}}\text{，}{\displaystyle \frac{1-xy}{x-y}}={\displaystyle \frac{m}{b}}\text{，}{\displaystyle \frac{1+xy}{x-y}}={\displaystyle \frac{n}{c}}$

【２】　$x^2-p^{2}x+p=0$の二つの根は$x^2-px-1=0$の二つの根に夫々$1$を加へたるものに等しといふ．$p$の値を問ふ．

【３】　$1\text{，}3\text{，}5\text{，}\cdots$なる連続奇数$2n+1$個の中，$3$の倍数なるものの総和を求めよ．

【４】　三角形の三つの高さを$h_1\text{，}{h}_2\text{，}{h}_3$とし内切円の半径を$r$とすれば${\displaystyle \frac{1}{r}}={\displaystyle \frac{1}{h_1}}+{\displaystyle \frac{1}{h_2}}+{\displaystyle \frac{1}{h_3}}$なることを証せよ．

【５】　一点$\mathrm{P}$より互いに直交する二つの定直線に至る距離の差が常に定長$l$よりも小なりといふ．$\mathrm{P}$は如何なる範囲内にあるべきか．