Mathematics
Examination
Test
Archives
METAトップへ
年度一覧へ
1959年度一覧へ
大学別一覧へ
東京大学一覧へ
1959 東京大学 2次試験
数学I代数
【1】 平面上の点 (x ,y) に
{ x′ =2⁢ x+y y′ =3⁢x +2⁢y
によって定まる点 ( x ′, y′) を対応させる.
(1) 4 点 (0 ,0) ,(a, 0) ,(0, b), (a,b ) を頂点とする長方形は,この対応によってどのような図形にうつるか.図をかいて説明せよ.ただし a> 0, b>0 とする.
(2) その図形の面積ともとの長方形の面積との比を求めよ.
【2】 井戸に小石を落としたところ,小石が水面に達した音が t 秒後に聞こえた.
(1) 重力の加速度を g m/ 秒2 , 音の速度を c m /秒 ,地面から水面までの距離を d m とするとき, d を g ,c , t で表わせ.ただし空気の抵抗は無視するものとする.
(2) 音が伝わるのに要する時間を無視すれば, α の近似値として d ′= 12 ⁢ g⁢t2 が得られる.
このとき,相対誤差 d′- dd が与えられた正数 α より小さくなるために, t は g ,c , α によって定まるある限界より小さくなければならない.この限界を求めよ.
数学I幾何
【1】 2 つの円弧 A C1 B と A C2 B が弦 AB と同じ側にあって,いずれも半円より大きいとする. A を通る直線 l が弧 A C1 B ,A C2 B と交わる点をそれぞれ P 1 ,P 2 とすれば, l がどのような位置にあるとき線分 P 1P 2 の長さが最大となるか.
【2】 ▵ABC の内部に ▵ A′ B ′C ′ をとり,その 3 辺 A ′B ′ , B′ C ′ , C′ A′ はそれぞれ ▵ ABC の 3 辺 AB ,BC , CA に平行で,対応する辺の間の距離はいずれも h であるとする. ▵A ′B ′C ′ の周が ▵ ABC の周の 12 であるとき, h を a ,b , c で表わせ.ただし a= BC, b=CA , c=AB とする.
数学II
【1】 時刻 t における点 P の位置 (x ,y) が次の方程式(1),(2),(3),(4)によって与えられている.各場合について, t が 0 から 2⁢ π まで変わるとき点 P のえがく軌跡を下の例にならって図示せよ.
例 { x= t y=t -1 2⁢ g⁢ t2 (0 ≦t≦ 2g )
(1) { x=cos⁡ ty= 2⁢cos⁡ ( t+ π2 )
(2) { x=cos⁡ ty= cos⁡(t +π)
(3) { x=cos ⁡t y=cos⁡ 2⁢t
(4) { x=cos⁡ ty =cos⁡ (2 ⁢t+ π2 )
【2】 a ,b は実の定数で, a<b である.このとき, t を任意の正の数とすれば z に関する二次方程式
1t ⁢ (z- a)2 +t⁢ (z-b) 2=0
は虚根をもつ.それらを x+ y⁢i ,x- y⁢i ( x ,y は実数で y> 0 )とすれば, t が正の範囲を動くとき点 (x ,y) はどのような曲線をえがくか.それを図示せよ.
数学III
【1】 a ,b を実の定数とするとき,定積分
I⁡(a ,b)= ∫ 0π⁡ (1- a⁢sin⁡ x-b⁢ sin⁡2⁢ x)2 ⁢dx
を求めよ.また I⁡ (a,b ) を最小にする a ,b の値を定めよ.
【2】 x ,y 平面上の点 (0 ,a) を P , 直線 y= a を g とする. g を含み y 軸に垂直な平面上に, P を中点とし g と角 60 ° をなす長さ 2⁢ b の線分 AB をとり, A ,B から x 軸におろした垂線の足をそれぞれ C , D とする.ねじれ四辺形 ABDC を x 軸のまわりに回転するときできる立体の体積を求めよ.