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1970 東京大学 1次試験
文科
【1】 次の にあてはまる数は何か.
すべての実数 x に対して x2 -2⁢ a⁢x+ 1≧ 12⁢ ( x-1) 2 が成り立つためには,実数 a が ≦ a≦ を満足することが必要かつ十分である.
上の不等式がすべての実数 x に対して成り立ち,かつ x のある正の値に対して等号が成り立つのは a= の場合であって,その x の値は である.
【2】 次の にあてはまる数は何か.
m を任意の実数とするとき, x ,y の方程式
y=m⁢ x2- (2⁢m + )⁢ x- ⁢ (m- 1)
の表す曲線は,すべて相異なる 2 点 (3 ,0) , ( , ) を通る.
【3】 次の にあてはまる数は何か.
a を実数とし, x についての方程式
x⁢(x +2)⁢ (x+4 )+a= 0
を考える.これが 3 個の相異なる実根をもつためには, ⁢3 <a< ⁢3 であることが必要かつ十分である.また a= のとき, 3 根のうち 2 根が純虚数 ± ⁢ i となる.
【4】 次の にあてはまる数は何か.
自然数 n の異なる正の約数のすべての積を f⁡ (n) で表わす.ただし, n 自身も n の約数とみる.いま a ,b , c ,d を 1 または -1 として,等式
12=f ⁡(12) a⁢ f⁡(6 )b⁢ f⁡( 4)c ⁢f⁡ (2)d
を成り立たせるには a= ,b = , c= ,d= とすればよい.
(イ)
(ロ)
【5】 次の にあてはまる数は何か.
右図の(イ),(ロ)について,点 A から出発して点 B に到達する行き方は全部で何通りあるかを考える.ただし,道は必ず左から右へ,または下から上へ進み,斜めの道は左下から右上へ進むものとする.このとき
(1) 点 C を通ってゆく行き方は,(イ)については 通り,(ロ)については 通りある.
(2) 点 C を通っても通らなくてもよいとすれば,(イ)については 通り,(ロ)については 通りの行き方がある.
理科
次の条件(イ),(ロ)を満足する方程式 a⁢ x2- 2⁢b⁢ x+c= 0 の全体を考える.
(イ) a ,b ,c はいずれも正の整数である.
(ロ) 根はすべて実数であって区間 0< x<1 の中にある.
このとき次のことが成り立つ.
(1) a と b の大小については,次の中で番号 のものが正しい.
1 つねに a> b .
2 つねに a< b .
3 1,2のいずれでもない.
(2) b と c の大小については,次の中で番号 のものが正しい.
1 つねに b> c .
2 つねに b< c .
(3) c と a の大小については,次の中で番号 のものが正しい.
1 つねに c> a .
2 つねに c< a .
(4) a のとり得る最小の数は である.
複素数 z を表す平面上で,方程式 z⁢ z‾ +3⁢i ⁢(z- z‾ )+5= 0 は点 + ⁢i を中心とする半径 の円を表わす.それは | z+i| = ⁢ | z-2⁢ i| を満足する点 z の軌跡である.ただし, z‾ は z に共役な複素数を意味する.
放物線 y= (x- 3)2 に接し, x 軸, y 軸のいずれともその正の部分で交わる直線を考える.このような直線の中で, x 軸, y 軸とその直線とがつくる 3 角形の面積を最も大きくするものは y= ⁢x + である.またそのとき,その 3 角形の面積は であり,この面積は放物線と x 軸, y 軸とで囲まれた部分の面積の 倍にあたる.
定数 λ を適当に選んで,次の条件(イ)と(ロ)を満足する多項式 P⁡ (x) が存在するようにしたい.
(イ) P⁡(x ) はその次数が 4 より大きくなく,かつ恒等的には 0 とならない.
(ロ) x のすべての値に対して (x 2+1) ⁢P″ ⁡(x) =λ⁢P ⁡(x) が成り立つ.ただし, P″ ⁡(x) は P⁡ (x) の第 2 次導関数を表わす.
そのような λ の値は 4 個あるが,それらを λ 1, λ2 , λ3 , λ4 とし, λ1 <λ2 <λ 3<λ 4 とすれば
λ1 = , λ2= , λ3= , λ4=
各項が 1 ,2 ,3 のどれかであるような項数 4 の数列 (a 1,a 2,a 3,a 4) の全体を S とする.このとき
(1) S に属する数列は 個ある.
(2) S に属する数列 (a 1,a 2,a 3,a 4) で条件 a 1≦a 2≦a 3≦a 4 を満足するものは 個ある.
(3) S に属する数列で 1 ,2 ,3 のすべてが現れるものは 個ある.
(4) S に属する数列でその項の和が 10 であるものは 個ある.