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1987-10541-0201
1987 京都大学 A日程
文系,理系共通
配点30点
易□ 並□ 難□
【1】 x の 3 次式
f⁡(x )=a⁢ x3+ (a2 +b)⁢ x2+ (2⁢a ⁢b+c )⁢x+ a2+ b2- a
g⁡(x )=a⁢ x3+ (a2 -b)⁢ x2+ (a-1 )⁢x+ c2- b2
および x の 2 次式
h⁡(x )=x2 +a⁢ x+b
を考える.( a ,b ,c は定数, a≠0 )
f⁡(x ),g ⁡(x) はともに h⁡ (x) で割り切れるか,または,ともに h⁡ (x) では割り切れないかの,いずれかであることを示せ.
1987-10541-0202
【2】 定数 a ,p ,q に対して,次のように xn , yn の列を作る.
( x1 y1 ) =( pq ) ,( xn+ 1 yn+1 ) =( 1-a -1-a -1+ a-1+ a) ( xn yn )
(1) x2 ,y2 ,x 3, y3 を求めよ.
(2) 1 2< a< 32 のとき, limn→ ∞⁡ xn ,limn →∞ ⁡yn を求めよ.
1987-10541-0203
文系
【3】 正の数 a を用いた係数をもつ方程式
a⁢{x -(a2 +a-2 )}+y +2=0
の定める直線が, x 軸,直線 y= 12 ⁢x と交わる点を,それぞれ, A ,B とする.このとき, A ,B が次の 2 条件をみたすような正の数 a の範囲を求めよ.
(1) A は x 軸の正の部分にある.
(2) 原点 O と, A ,B の点は鈍角三角形を作る.
1987-10541-0204
【4】 4 人でジャンケンをし,負けたものが順次去って,残りでジャンケンをして,勝者が一人になるまで続けるものとする.また, 4 人はそれぞれ独立に,グー(石),チョキ(はさみ),パー(紙)を確率 13 で出すものとする.
(1) 1 回でゲームが終了する確率 p1 および 2 回目の勝負が m 人( m= 2, 3 ,4 )で行われる確率 pm を求めよ.
(2) 2 回でこのゲームが終了する確率 q を求めよ.
1987-10541-0205
【5】 長さ 1 の針金を二つに切り,その一つで円周を作り,残りで 2 辺の長さの比が 1: k ( k は正の定数)の長方形を作る.
(1) この円と長方形の面積の和を最小にするためには,針金をどのように切ればよいか.
(2) k をいろいろ変えたとき,(1)の円と長方形の面積の和の最小値 S⁡ (k) が最大になるような k の値を求めよ.
1987-10541-0206
理系
配点35点
【3】 不等式 a⁢ cos⁡2⁢ θ+b⁢ cos⁡θ< 1 がすべての実数 θ について成り立つような点 (a ,b) の範囲を図示せよ.
1987-10541-0207
【4】 3 次関数 f⁡ (x)= x3+a ⁢x2 +b⁢x+ c ( a ,b ,c は定数)のグラフ y= f⁡ (x) と,定数 m とを考える.
(1) このグラフの接線で傾き m のものは何本あるか.
(2) 傾き m の接線が 2 本ある場合について,その接線 l 1, l2 の接点を P 1, P2 とし, l1 , l2 がグラフと交わる他の点を Q 1, Q2 とすれば, P1 Q1= P2 Q2 であることを示せ.
1987-10541-0208
【5】 空間において,平面 a⁢ x+y+ z+a -2=0 ( a は定数)を考える.
(1) この平面上の点のうち原点に一番近いものの座標を求めよ.
(2) 原点を中心とする半径 3 の球体がこの平面で分けられる二つの部分のうち,体積の大きくない方の体積を V⁡ (a) とする. a をいろいろ変えたとき, V⁡( a) が最小になる a と,そのときの V⁡ (a) の値を求めよ.
1987-10541-0209
【6】 A ,B ,C 3 人がいて,それぞれ,赤札と白札を 1 枚ずつ持っている.この状態から出発して,次のような札の移動を何回か行う.
各回の移動では, A は B に, B は C に, C は A に,持っている 2 枚の札のうち 1 枚を無作為に選んで,同時に渡す.
(1) 何回かの移動の後起こりうる札の状態を全部書き上げ,それらに F 0, F1 , F2 , ⋯ というように記号をつけよ.ただし,最初の状態には F0 をつけよ.
(2) 上で得た各状態 Fi から 1 回の移動で Fj になる確率 p ij をそれぞれ求めよ.
(3) 最初の状態から n 回移動したとき, F0 の状態にかえっている確率 qn を求めよ.