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1989-10541-0201
1989 京都大学 後期
文系
配点30点
易□ 並□ 難□
【1】 縦 40 ⁢cm , 横 25 ⁢cm の長方形がある.その四隅から, 1 辺の長さ x ⁢cm の正方形を切り取り,残りの紙を折りまげて,直方体の形の,ふたのない容器を作る.このとき,この箱の容器を V ⁢cm 3 とする. V を x の式で表せ.また V が最大となる x の値を求めよ.
1989-10541-0202
文系,医,薬,工,農学部
医,薬,工,農学部は【1】
【2】 2 つの奇数 a , b にたいして,
m=11 ⁢a+b , n=3 ⁢a+b
とおく.次の(1),(2)を証明せよ.
(1) m ,n の最大公約数は, a ,b の最大公約数を d として, 2⁢d , 4⁢d , 8⁢ d のいずれかである.
(2) m ,n がともに平方数であることはない.(整数の 2 乗である数を平方数という.)
1989-10541-0203
【3】 座標平面において,次の条件を満たす ▵ ABC と半平面 H ={ (x, y) |x ≧0} との共通部分の面積の最大値を求めよ. ▵ABC は AB =AC であるような二等辺三角形であって, BC は y 軸に平行で, A の座標は ( -1,0 ) である.また, AB と y 軸との交点を D とすると, DB=2 ⁢3 である.
1989-10541-0204
文系,理系共通
【4】 a ,b は,ともに 0 でない実数で, A=( a b ba ) とおく. O を原点とする座標平面において,点 P ( x,y ) が単位円 x2+ y2= 1 の周上を動く.また,点 Q ( x′,y ′) を ( x′ y′ )=A⁢ ( xy ) によって定める.このとき, ▵OPQ の面積の最大値を求めよ.
1989-10541-0205
【5】 n は 3 以上の自然数である.赤玉と白玉合わせて n 個ずつ入ったつぼが n⁢( n-1) 2 個あり,その内訳は次のようになっている.
各 m =1 ,2 , ⋯ ,n- 1 について, m 個の赤玉と n -m 個の白玉の入っているつぼがちょうど m 個ある.
いま,これらのつぼの 1 つを無作為にとり,さらにそのつぼの中から 1 つの玉を無作為に取り出すとき,その玉が白玉である確率を求めよ.
1989-10541-0206
理学部
【1】 x の関数 f ⁡(x ) の導関数 f ′⁡( x) および 2 次導関数 f ″⁡( x) が存在して,次の 3 条件を満たしている.
(ⅰ) f⁡( 0)> 0,
(ⅱ) f′⁡ (0 )> 0
(ⅲ) 0≦x ≦1 の範囲で,つねに f ″⁡( x)> f⁡( x)
このとき 0 ≦x≦1 の範囲で,つねに f ⁡(x )>0 であることを示せ.
1989-10541-0207
【2】 座標平面において, x 座標, y 座標がともに整数である点を格子点と呼ぶ.
4 つの格子点 O ( 0,0 ), A (a ,b) ,B ( a,b+ 1) ,C ( 0,1 ) を考える.ただし, a ,b は正の整数で,その最大公約数は 1 である.
(1) 平行四辺形 OABC の内部(辺,頂点は含めない)に格子点はいくつあるか.
(2) (1)の格子点全体を P1 , P 2 ,⋯ , P i とするとき, ▵O Pi A ( i= 1 ,2 , ⋯ ,i ) の面積のうちの最小値を求めよ.ただし, a>1 とする.
1989-10541-0208
【3】 2 次方程式 a ⁢x2 -b⁢x +3⁢c =0 において, a ,b , c は一 桁けた の自然数であり, 2 つの解 α , β は
1<α <2 ,5 <β< 6
を満たす.このとき, a ,b , c の値を求めよ.
1989-10541-0209
医・歯・工・農学部
【2】 放物線 y =x2 を y 軸のまわりに回転してできる曲面があり, y 軸が水平面に垂直で y 軸の正の部分が上方にあるように置いてある.その曲面の中に半径 r (r > 12 ) の球を落とし込む.
このとき,この回転面と球面とで囲まれた部分の体積を求めよ.
1989-10541-0210
理系
配点40点
【5】 n は自然数で, n≧3 である.数 1 , 2 ,⋯ , n のいずれについても,それが記入されたカードが 1 枚ずつ,計 n 枚のカードがある.
A 君は,それらのカードのうち 2 枚を無作為に取り出し,それらに記入されている数のうち大きい方を A 君の得点とする.
B 君は,それらのカードから 1 枚を無作為に取り出し,書かれている数を確認してから,そのカードを返すことを 2 回くり返して,書かれている数の大きい(または小さくない)方を B 君の得点とする.
A , B 両君のうち得点の大きい方を勝ちとする.
A 君の勝つ確率 p と B 君の勝つ確率 q との大小を比較せよ.
1989-10541-0211
【6】 F⁡( x)= a ⁢xx +1 とおく.ただし, a は定数で 0 <a≦1 である.関数の列 { fn⁡ (x )} を次によって定める.
(ⅰ) f1 ⁡(x )=F ⁡(x )
(ⅱ) fn+ 1⁡ (x) =F⁡( fn⁡ (x) ) ( n=1 ,2 , 3 ,⋯ )
(1) fn ⁡(x ) を a , x ,n の式で表せ.
(2) 次の条件を満たす数列 { bn } を 1 つ作れ,( a の値によって,異なる数列であってもよい.)
〔条件〕 c>0 ならば,数列 { bn⋅ fn⁡ (x )} は正の数に収束する.