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【4】 次の文章は,ある条件を満たすものが存在することを証明する際に,よく使われる「鳩の巣原理」(または,抽出し論法ともいう)を説明したものである:
個のものが,個の箱にどのように分配されても,であれば,個以上のものが入っている箱が少なくともつ存在する.このことを鳩の巣原理という.
たとえば,つの整数が与えれたとき,その内の少なくともつは,ともに偶数であるか,または,ともに奇数である.なぜならば,つの整数を偶数であるものと奇数であるものとの組に分けると,鳩の巣原理()により,偶数の組または奇数の組につ以上の整数が入っているからである.
この原理を用いて,次の命題(1),(2)が成り立つことを証明せよ.ただし,証明はこの原理をどのように使ったかがよくわかるようにせよ.
(1) 辺の長さがの正三角形の内部に,任意に個の点をとったとき,その内の点で,距離がより小さいののが少なくとも組存在する.
(2) 座標空間で,その座標がすべて整数であるような点を格子点という.座標空間内に個の格子点が与えられたとき,その内の点で,中点がまた格子点であるものが少なくとも組存在する,