1991　東京大学　後期MathJax

【１】　$x>0$において，関数${\displaystyle \frac{\log x}{x}}$の増減を調べよ．ただし，$\log x$は$x$の自然対数である．

(2)　正整数$a\text{，}b$の組で，$a^b=b^a$かつ$a\ne b$を満たすものをすべて求めよ．

(3)　$3^x=x^3$を満たす正の有理数は，$3$以外には存在しないことを示せ．

【２】　平面上に$3$つの円$C_1\text{，}{C}_2\text{，}{C}_3$があって，$C_1$と$C_2$は相異なる$2$点$\mathrm{A}\text{，}\mathrm{B}$で交わり，$C_3$は$C_1$および$C_2$と互いに直交している．ただし，$2$つの円が互いに直交しているとは，$2$つの円に共通点があって，各共通点におけるそれぞれの円に対する接線がその共通点で直交しているときをいう．

(1)　円$C_3$の中心は，$2$点$\mathrm{A}\text{，}\mathrm{B}$を通る直線上にあることを示せ．

(2)　$2$点$\mathrm{A}\text{，}\mathrm{B}$の一方は円$C_3$の内側に，他方は円の外側にあることを示せ．

【３】　$xy$平面上の長さ$2$の線分$\mathrm{AB}$を直径とする半円を$D$とする．半円$D$の内部（周を含まない）の一点を$\mathrm{P}$とする．$\mathrm{A}$と$\mathrm{P}$を通る直線と半円$D$の円弧の部分との交点を$\mathrm{Q}$とし，$\mathrm{B}$と$\mathrm{P}$を通る直線と半円$D$の円弧の部分との交点を$\mathrm{R}$とする．五角形$\mathrm{ARPQB}$の面積を$S$とおく．

(1)　$\angle \mathrm{APB}$を一定に保ったまま点$\mathrm{P}$が半円$D$の内部を動くとき，$S$のとる値の範囲を，$\angle \mathrm{APB}=\theta$を使って表せ．

(2)　点$\mathrm{P}$が，半円$D$の内部を自由に動くとき，$S$のとる値の範囲を求めよ．