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1993 東京大学 前期
文科
【1】 3 次関数 f⁡ (x)= x3+ a⁢x 2+b ⁢x は極大値と極小値をもち,それらを区間 -1 ≦x≦1 内でとるものとする.
この条件をみたすような実数の組 (a ,b) の範囲を ab 平面上に図示せよ.
理科【2】の類題
【2】 整数からなる数列 {an } を漸化式
{ a1 =1 ,a2 =3 an +2= 3⁢a n+1 -7⁢a n ( n=1 ,2 ,⋯ )
で定める.
an が偶数となる n を決定せよ.
【3】 xyz 空間内の原点を中心とする半径 1 の球面
S={( x,y, z) | x2+ y2+ z2= 1, x,y, zは実数 }
を考え, S 上の定点 (0 ,0,1 ) を A とする.
A とことなる S 上の点 P( x,y, z) に対し,直線 AP と xy 平面の交点を Q (u, v,0) とする.
k を正の定数とし,点 P が
x2+ y2+ z2= 1, x≧ 1k ,y≧ 1k , z≧ 1k
をみたしながら動くとき,対応する点 Q の動く範囲を uv 平面上に図示せよ.
【4】 0≦t≦ 2 の範囲にある t に対し,方程式
x4- 2⁢x 2-1 +t=0
の実数解のうち最大のものを g1⁡ (t) , 最小のものを g2 ⁡(t ) とおく.
∫ 02⁡ (g1 ⁡(t)- g2⁡ (t))⁢ dt
を求めよ.
理科
【1】 すべての面が合同な四面体 ABCD がある.頂点 A ,B ,C はそれぞれ x ,y ,z 軸上の正の部分にあり,辺の長さは
AB=2⁢ l-1 ,BC=2 ⁢l ,CA= 2⁢l+ 1( l> 2)
である.
四面体 ABCD の体積を V⁡ (l) とするとき,次の極限値を求めよ.
liml→ 2⁡ V⁡(l )l- 2
文科【2】の類題
【2】 整数からなる数列 { an} を漸化式
{ a1= 1, a2= 3a n+2 =3⁢ an+1 -7⁢ an (n =1 ,2 ,⋯ )
によって定める.
(1) an が偶数となることと, n が 3 の倍数となることとは同値であることを示せ.
(2) an が 10 の倍数となるための条件を(1)と同様の形式で求めよ.
【3】 xy 平面内に次の二つの集合 l ,m を考える.
l={( -5,y )| -5<y <5}
m={( 5,y) |- 5<y< 5}
l, m 上にない 2 点 A ,B に対し, A ,B を l ,m と交わらない線分又は折れ線で結ぶときの経路の長さの最小値を d⁡ (A,B ) で表す. 2 点 P( -9,- 3), Q(9 ,3) に対し
d⁡(P ,R)= d⁡(Q ,R)
となる点 R の軌跡を xy 平面上に図示せよ.
【4】 n を 2 以上の自然数とし
f⁡(x )=xn +p⁢ x+q (p ,q は実数)
の形の n 次関数について積分
I= 12⁢ ∫-1 1⁡ f⁡(x )2⁢ dx
を考える. I を最小にするような (p ,q) が唯一組存在することを示し,そのような ( p,q) と I の最小値を求めよ.
【5】 1 と 0 を 5 個ならべた列 10110 をある人が繰返し書き写すとする.ただしこの列を S で表し,これの第 1 回の写しを S1 で表すとき,第 2 回目に書き写すときは S1 を書き写す. S1 の写しを S2 とするとき,第 3 回目には S2 を書き写す.以下,同様に続ける.
この人が 0 を 1 に写しまちがえる確率は p (0 <p<1 ) であり, 1 を 0 に写しまちがえる確率は q (0 <q<1 ) であるが,それ以外の写しまちがいはないものとする.第 n 回目の写し Sn が S に一致する確率を C⁡ (n) とするとき,極限値
limn→ ∞⁡ C⁡(n )
【6】 時刻 t における座標が
x=2⁢ cos⁡t+ cos⁡2⁢ t, y=sin⁡ 2⁢t
で表される xy 平面上の点 P の運動を考える.
(1) P の速さ,すなわち速度ベクトル ( d xdt , dy dt ) の大きさ,の最大値と最小値を求めよ.
(2) t が 0≦ t<2⁢ π の範囲を動く間に P が 2 回以上通過する点が唯一つ存在することを示し,その点を通過する各々の時刻での速度ベクトルを求め図示せよ.