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1995-10361-0201
1995 金沢大学 後期
理(数)学部
易□ 並□ 難□
【1】 座標空間に,平面 z =0 上の円 C 0 と平面 z =1 上の円 C 1 がある. C0 は中心が ( 0,0, 0) で半径が 1 の円であり, C1 は中心が ( 0,0, 1) で半径が 1 の円である.動点 P は円 C 0 の周上の点 ( 1,0, 0) を,また,動点 Q は円 C 1 上の点 ( cos⁡θ, sin⁡θ, 1) を同時に出発し,それぞれの円周上をともに反時計まわりに同じ速さで動くものとする.このとき,直線 PQ の描く面と 2 平面 z =0 ,z= 1 で囲まれる立体を K とする.
(1) 平面 z =a で立体 K を切った切り口の面積を求めよ.ただし, 0≦a ≦1 とする.
(2) 立体 K の体積を求めよ.
(3) θ を 0 ≦θ< 2⁢π の範囲で変化させるとき,立体 K の体積の最大値と最小値を求めよ.
1995-10361-0202
【2】 t は実数とし,行列 At=( t2+ 1t t t2+ 1 ) で表される 1 次変換を f t とする.
(1) 実数 s , t に対し, As⁢ At= Au をみたす実数 u が存在することを示せ.
(2) a を正の数とし,点 P ( 0,a ) とする. t がすべての実数を動くとき, ft ⁡( P ) のえがく曲線 C a の方程式を求めよ.
(3) 1 次変換 f t により, Ca の点は C a の点に移ることを示せ.
(4) 曲線 C a の方程式を y =ga ⁡(x ) とするとき, Da ={( x,y) |y ≧ga ⁡(x )} とする. Ca の任意の 2 点 P ,Q に対して, OP→ +OQ →= OR→ をみたす R は D 2⁢a の点であることを示せ.ただし, O は原点である.
(5) 逆に, R を D 2⁢a の点とするとき, OP→ +OQ →= OR→ をみたす C a の 2 点 P ,Q がとれることを示せ.
1995-10361-0203
【3】 半径 1 の円 C とその円周上の定点 A があり,円 C は, x 軸に接しながらすべることなく,単位時間あたり ω ラジアンの割合で時計まわりに回転する.時刻 t =0 で,円 C の中心は点 ( 0,1 ) にあり,点 A は原点にあるものとする.点 A のえがく曲線について,次の問いに答えよ.
(1) 時刻 t における点 A の座標 ( x,y ) は x =ω⁢t -sin⁡ω ⁢t ,y =1-cos ⁡ω⁢t と表されることを証明せよ.
(2) 点 A の最大の速さを求めよ.
(3) 円 C が 1 回転する間に,点 A の動いた道のりを求めよ.
(4) 円 C が時刻 0 から 1 回転する間に点 A がえがく曲線と x 軸とで囲まれる図形を, y 軸のまわりに 1 回転させて得られる回転体の体積を求めよ.
1995-10361-0204
【4】(1) 実数 x に対して, x22 ≧log⁡ ex+ e-x 2 が成り立つことを示せ.
(2) x1 , x2 , ⋯ ,x m は 0 <x1 <x2 <⋯< xm をみたす実数とする.
確率変数 X は x1 ,x 2 ,⋯ , xm の値をとり, P⁡( X=x1 )= pi ( i=1 ,2 ,⋯ , m ) とする.このとき,正の数 a に対して, P⁡( X≧a) ≦1 a⁢ E⁡ (X ) であることを示せ.ただし, E⁡( X) は X の期待値である.
(3) 1 枚の硬貨を n 回投げる. k 回目のとき,表が出れば Yk=1 , Zk =eb , 裏が出れば Yk=- 1 ,Z k=e -b と確率変数 Yk ,Zk ( k=1 ,2 , ⋯ ,n ) を定める.ここで, b は正の定数である.
S=Y 1+Y 2+⋯ +Yn , T=Z 1×Z 2×⋯ ×Zn
とおくとき,次のことを示せ.
(ⅰ) E⁡( Z1) ≦e b22
(ⅱ) P⁡ ( Sn ≧b )=P ⁡(T ≧en ⁢b2 )≦ e- n⁢b2 2
ただし, E⁡( Z1 ) は Z 1 の期待値である.