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1995-10541-0201
1995 京都大学 後期
文系,理系共通問題
配点30点
易□ 並□ 難□
【1】 自然数 n に対して, xn を x2+ a⁢x+ b で割った余りを rn⁢x +sn とする.次の 2 条件(イ),(ロ)を考える.
(イ) x2+ a⁢x+ b=( x-α) ⁢(x -β) ,α >β> 0 と表せる.
(ロ) すべての自然数 n に対して rn< rn+ 1 が成り立つ.
(1) (イ),(ロ)がみたされるとき,すべての自然数 n に対して β -1< ( α β )n ⁢(α -1) が成り立つことを示せ.
(2) 実数 a , b がどのような範囲にあるとき(イ),(ロ)がみたされるか.必要十分条件を求め,点 ( a,b ) の存在する範囲を図示せよ.
1995-10541-0202
【2】 O を中心とする円周上に相異なる 3 点 A0 , B 0 ,C 0 が時計回りの順に置かれている.自然数 n に対し,点 An , B n , C n を次の規則で定めていく.
(イ) An は弧 An -1 Bn -1 を 2 等分する点である.(ここで弧 An -1 B n-1 は他の点 C n-1 を含まないほうを考える.以下においても同様である.)
(ロ) Bn は弧 Bn -1 Cn -1 を 2 等分する点である.
(ハ) Cn は弧 Cn -1 An -1 を 2 等分する点である.
∠A nO Bn の大きさを a n とする.ただし, ∠A nO Bn は点 C n を含まないほうの弧 An Bn の中心角を表す.
(1) すべての自然数 n に対して 4 ⁢an +1- 2⁢an +a n-1 =2⁢π であることを示せ.
(2) すべての自然数 n に対して an+2 = 34 ⁢ π- 18⁢ a n-1 であることを示せ.
(3) a3⁢ n を a 0 で表せ.
1995-10541-0203
文系
理系【3】の類題
【3】 a ,b , c は実数で a ≧0 ,b ≧0 ,c≧ 0 とする.
p⁡( x)= a⁢x 2+b ⁢x+c , q⁡( x)= c⁢x2 +b⁢x +a
とおく. -1≦ x≦1 をみたすすべての x に対して | p⁡( x) |≦1 が成り立つとき, -1≦ x≦1 をみたすすべての x に対して | q⁡( x) |≦1 が成り立つことを示せ.
1995-10541-0204
【4】 自然数 n の関数 f ⁡(n ), g⁡ (n ) を
f⁡( n)= n を 7 で割った余り, g⁡( n)= 3⁢f⁡ ( ∑k =17 kn )
によって定める.
(1) すべての自然数 n に対して f ⁡( n7) =f⁡( n) を示せ.
(2) あなたの好きな自然数 n を 1 つ決めて g ⁡(n ) を求めよ.その g ⁡(n ) の値をこの設問(2)におけるあなたの得点とする.
1995-10541-0205
【5】 A と B の 2 人が次のようなゲームを行う. A はそれぞれ 0 , 1 , 2 , 3 と書かれた 4 枚の札をもっている. B はそれぞれ 1 , 2 , 3 と書かれた 3 枚の札をもっているとする.第 1 回目に B が A の持札から 1 枚の札をとり,もし番号が一致する札があればその 2 枚の札をその場に捨てる.番号が一致しない札はそのまま持ち続ける.次に A が B の持札から 1 枚の札をとり, B と同じ手続きをする.こうして一方の札がなくなるまでゲームを続ける.ただし相手の札をとるとき,どの札も等しい確率でとるものとする.
B が 2 回目の手続きを終えたとき,場に捨てられた札の総数を 2 ⁢X とする.確率変数 X の分布を求めよ.
1995-10541-0206
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理系
配点35点
文系【3】の類題
【3】 a ,b , c は実数で a ≧0 ,b ≧0 とする.
とおく. -1≦ x≦1 をみたすすべての x に対して | p⁡( x) |≦1 が成り立つとき, -1≦ x≦1 をみたすすべての x に対して | q⁡( x) |≦2 が成り立つことを示せ.
1995-10541-0207
【4】(1) 平面ベクトル x→= ( x1 x2 ) ,y →=( y 1 y2 ) から 2 行 2 列の行列 P =( x1 y1 x2 y2 ) をつくる. x→ , y→ のどの一方も他方の実数倍ではないとき, P は逆行列をもつことを示せ.
(2) B=( p bc -p ) は単位行列の実数倍ではないとする.このとき設問(1)のようにして作った P が逆行列 P -1 をもち P-1 ⁢B⁢ P=( 0p 2+b⁢ c1 0 ) が成り立つようなベクトル x→ , y→ があることを示せ.
(3) A=( a bc d ) は単位行列の実数倍ではなく, A′= ( a′b ′ c′ d′ ) も単位行列の実数倍ではないとする. A , A ′ が a +d= a′ +d′ , a⁢ d-b⁢ c=a′ ⁢ d′- b′⁢c ′ をみたせば, P- 1⁢A ⁢P=A ′ となる P があることを示せ.
1995-10541-0208
【5】 A と B の 2 人が次のようなゲームを行う. n を自然数とし, A はそれぞれ 0 , 1 , 2 , ⋯ , n と書かれた ( n+1 ) 枚の札をもっている. B はそれぞれ 1 , 2 , ⋯ , n と書かれた n 枚の札をもっているとする.第 1 回目に B が A の持札から 1 枚の札をとり,もし番号が一致する札があればその 2 枚の札をその場に捨てる.番号が一致しない札はそのまま持ち続ける.次に B に持札があれば A が B の持札から 1 枚の札をとり, B と同じことをする.こうして先に札のなくなったほうを勝とする. A が勝つ確率を pn , B が勝つ確率を q n とする.
ただし相手の札をとるとき,どの札も等しい確率でとるものとする.
(1) p1 , p2 , q1 , q2 を求めよ.
(2) pn +qn =1 ,( n+2) ⁢pn -n⁢p n-2 =1 , ( n= 3, 4 , 5 , ⋯ ) であることを示せ.
(3) pn を求めよ.
1995-10541-0209
【6】 曲線 C :y= 1 x ( x> 0 ),3 点 A =(a ,0) , R =(4, 0), Q= (0,2 ) を考える.ただし 0 <a<4 とする.点 A から C に接線 L a をひき,その y 軸との交点を B , 原点を O とする.
(1) 直線 PQ が接線 L a と第 1 象限の点 M =( x0, y0 ), x0 >0 , y 0>0 で交わるための必要十分条件を求めよ.
設問(1)の条件がみたされているとき,四角形 OAMQ の面積を T , ▵ARM の面積を S1 , ▵ BQM の面積を S 2 とする.
(2) r=S 1+S 2 ,m =S1 ⁢S2 とおくとき,点 ( r,m ) の存在する範囲を図示せよ.