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1995-10721-0101
1995 広島大学 前期
代数幾何・基礎解析
易□ 並□ 難□
【1】
(1) 2 次方程式 x2 +7⁢ x+11= 0 の二つの解を tan⁡ α および tan⁡ β と表すとき, cos2 ⁡(α +β) の値を求めよ.
1995-10721-0102
(2) 5n+ 12n= 13n を満たす正の整数 n は n= 2 に限ることを証明せよ.
1995-10721-0103
(3) 不等式 log 12⁡ (16⁢ x2) ⋅log2 ⁡( x32 ) ≧12 を満たす x の範囲を求めよ.
1995-10721-0104
【2】 平面上で,原点を通りベクトル e→ =(cos ⁡α, sin⁡α ) に平行な直線を l とし, l に関する対称移動を表す 1 次変換の行列を A⁡ (α) とおく.
(1) 行列 A⁡ (α) は
A⁡(α )=( cos⁡ 2⁢α sin⁡2⁢ αsin ⁡2⁢α -cos⁡2⁢ α)
で与えられることを示せ.
(2) 原点のまわりに角度 θ の回転を表す行列を R⁡ (θ) とすると
A⁡(α )⁢A⁡ (β)= R⁡(2 ⁢(α- β))
が成り立つことを示せ.
(3) n を正の整数, 0≦α< 2⁢π とするとき, 2⁢n 個の行列の積
A⁡(2 ⁢n⁢α )⁢A⁡ ((2⁢ n-1) ⁢α)⁢ ⋯⁢A⁡ (2⁢α) ⁢A⁡( α)
が単位行列となるような α をすべて求めよ.
1995-10721-0105
【3】 平面上に,原点 O を中心とする半径 1 の円と, 2 点 A (-2 ,0) ,B (-2 ,-4 ) がある.点 P (cos⁡ θ,sin⁡ θ) は 0< θ<π の範囲で半円周上を動く.点 Q を x 軸に関して点 P と対称な点とし,四角形 PABQ の面積を S とする.
(1) t=cos⁡ θ+sin⁡ θ とおくとき, S を t で表せ.
(2) S の最大値を求めよ.
1995-10721-0106
【4】 空間内に三つの点 A( 1,-1 ,0) ,B( -1,1 ,4) ,C( 3,3, 2) が与えられている.
(1) 2 点 B ,C から等距離にある点のなす平面 α , および 2 点 A ,C から等距離にある点のなす平面 β の方程式を求めよ.
(2) (1)の二つの平面 α と β の交線の方程式を求めよ.
(3) 3 点 A ,B ,C を通る球のうち,半径が最小となる球の中心の座標と半径を求めよ.
1995-10721-0107
【5】 各項がすべて正の整数であるような二つの数列 {an } と {bn } がある.数列 { an } の第 bn 項を pn , 数列 { bn } の第 an 項を qn とおく.
(1) {an }, {bn } はそれぞれ初項 a ,b , 公差 α ,β の等差数列であるとする.ただし a ,b ,α , β は正の整数である.新しい二つの数列 { pn }, { qn} は共に等差数列となることを示せ.
(2) {an } は初項 a , 公差 d の等差数列, {bn } は初項 b , 公比 r の等比数列である. m を正の整数として
Sm= ∑ k=1 m⁡ pk ,Tm = ∑k =1m ⁡qk
を求めよ.ただし, a ,d ,b は正の整数で, r は 2 以上の整数である.
1995-10721-0108
代数幾何・基礎解析・微分積分・確率統計
【1】 行列 A= ( 1-1 1 -1 ) ,B= ( ab -a -b ) は関係式 A⁢ B⁢A= A を満たすものとする.
(1) 行列 A で表される 1 次変換により平面全体は原点を通る直線 l にうつされる.直線 l の方程式を求めよ.
(2) 平面上のベクトル v→ が直線 l に平行であれば, v→ は方程式 A⁢ B⁢v →= v→ を満たすことを示せ.
(3) ベクトル w → は零ベクトルではなく,しかも l に平行でないとする.そのとき二つのベクトルの大きさの比 | A⁢B⁢ w→ -w→ | | A⁢w → | を最小とするような行列 B を求めよ.
1995-10721-0109
【2】 放物線 C: y=6⁢ x2 上に二つの定点 A( a,6⁢ a2 ) と B( b,6⁢ b2 ) がある.ここで a< b であり, L=b- a とおく.
(1) C 上に動点 P( p,6⁢ p2) をとる.ただし p は a< p<b を満たす.折れ線 APB と放物線 C で囲まれた図形の面積を最小にする p の値を求めよ.
(2) C 上に二つの動点 P( p,6⁢ p2 ) と Q( q,6⁢ q2 ) をとる.ただし a< p<q< b とする.折れ線 APQB と C が囲む面積を S とし, s=p- a, t=q -p, u=b -q とおく.さらに
M=( s- L3 )2 +( t- L3 )2 +( u- L3 )2 ,
N=s⁢ ( s- L3 )2 +t⁢ (t -L 3) 2+u ⁢( u- L3 )2
とおくとき, S を L ,M ,N で表せ.
(3) (2)で求めた S を最小にする s ,t ,u の値はいくらか.
1995-10721-0110
【3】 空間に球面 x2 +y2 +z2 =25 と平面 x+ 2⁢y+ 2⁢z- 9=0 がある.球面と平面が交わってできる円を C とする.
(1) C の半径と, C の中心 O′ の座標を求めよ.
(2) 点 A( 0,3, 6) と C 上の動点 P の距離の最大値はいくらか.
1995-10721-0111
【4】 a1= a, an+ 1= aan ( n=1 ,2 ,⋯ ) によって数列 {an } を定める.ただし a は 1 より大きい定数である.
(1) n=1 ,2 ,⋯ に対して a n+1 ≧an が成り立つことを示せ.
(2) a≦e 1e であれば, an≦ e( n= 1, 2, ⋯) が成り立つことを示せ.ただし e は自然対数の底である.
(3) 数列 {an } が実数 t に収束したとする.つまり t は
t=lim n→∞ ⁡a n+1 =lim n→∞ ⁡a an =at
を満たすとする.そのとき a≦ e1e であることを導け.
1995-10721-0112
【5】 x の関数 f⁡ (x)= ∫ 0x⁡ (ex -t⁢ cos⁡t- 1)⁢d t を考える.ただし e は自然対数の底で 2 より大きい.
(1) f⁡(x ) の導関数 f′ ⁡(x ) を求めよ.
(2) 関数 f⁡ (x) は x> 0 で増加することを示せ.
1995-10721-0113
【6】 図のような格子状道路があり,ある時刻に甲は A 地点 (0 ,0) に,乙は B 地点 (3 ,3) にいる.甲が 1 秒毎に上隣の地点(道路の交点)に移動する確率を p , 右隣の地点に移動する確率を q , 同じ地点にとどまる確率を r= 1-p- q とする.また乙は 1 秒毎に確率 p で左隣の地点に,確率 q で下隣の地点に移動し,確率 r で同じ地点にとどまる.
(1) r=0 のとき,甲と乙が地点 C( 1,2) で出会う確率を求めよ.
(2) r=0 のとき, 2 人がどこかで出会う確率を求めよ.
(3) r>0 のとき, 2 人が 4 秒後に地点 C で初めて出会う確率はいくらか.