1995 慶応義塾大学 環境情報学部MathJax

Mathematics

Examination

Test

Archives

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【1】 数 x 0 の表示方法として,通常の 10 進表示法と同様に,つぎのような 8 進表示法を考える.

 すなわち, 10 進表示の数 x に対し,

x= an 8n-1 +a n-1 8 n-2 ++ a1+ b1 8-1 +b 28 -2 +(*)

と表す.ここで, ai 1i n), bj 1j 0 ai bj 7 の整数であって, x1 のときは an0 0x <1 のときは n =1 a 1=0 とする.

 簡単のために,(*)を

x=an an- 1 a1 .b1 b2 ( 8)

と記し,右辺を x 8 進表示法という. .b1 b2 を小数部分, an 0 のときの n を桁数という.また, ai 8 i-1 位の数, bj 8 -j 位の数という. x が整数のとき,小数部分は現れない. x が分数のとき,小数部分は有限で終わるか,無限に繰り返す部分を持つ.無限に繰り返すとき,その最も短い部分を循環節という.

 例えば,

10=12 (8 ) 32 =1.4 (8 ) 16 3= 5.252525 (8 )

で,最後の列での循環節は 25 である.

(ⅰ)  11111( 8) 10 進表示法で表すと に等しい. 23 8 進表示法で表すと,その循環節は である.

(ⅱ) 分数 124 (8 ) 223( 8) 8 進表示法で表すと,その循環節は である.

(ⅲ)  x=254( 8) のとき, x2 8 進表示法での桁数は であり,最高位の数は である.

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【2】 座標平面上の直線 y= 12 x l とする.いま,平面上の一次変換 f が条件

(A)  P1 P 2 l に関し対称ならば, f( P1 ) f (P 2) l に関し対称である.

を満たすとする.

 このとき, f を表す行列を ( ab c d ) とすると,

{ c= a+ bd= a+ b

が成り立つ.

 さらに, f が条件

(B) 直線 x= 1 を直線 y= 2 に移す.

を満たすなら, a= b= である.

 このときの f によって,自分自身に移される直線は, l および y = x+ である.

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【3】 座標空間内の 3 O (0 ,0,0 ) A( 0,1,0 ) B( 0,0, 1) を頂点とする直角二等辺三角形 OAB z 軸のまわりに回転して得られる円錐を, yz 平面に直交し直線 AB に平行な平面 α で切断する.その切断面の面積を S で表す. α y 軸との交点を P ( 0,t, 0) とする.

 このとき,平面 α の方程式は

x+y+ z= t

であり,切断面の xz 平面への正射影の面積は

(1 + t) 1+ t+ t2

である.この面積は t= において最大値をとる.したがって, S t = において最大値 をとる.

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【4】  a b c 3 次方程式

4x3 -6 x2+1 =0

3 つの解とする.

  fn= a-n +b- n+c -n n1 とおく.

(ⅰ)  f1= f2= f3= である.

(ⅱ)  fn fn+ 1 fn +3 の間には,

fn+ 3= f n+1 + fn n1

の関係がある.これを用いれば, f4= を得る.

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【5】 平面上の 2 つの円 C 1 C2 の『近さ』を表現する量 h ( C1, C2 ) を,つぎのように定義する.まず, C1 上の点 P を固定し, C2 上の点 Q に対し線分 PQ の長さ全体を考え,最も短い長さを g (P ,C2 ) とする.つぎに, P C 1 全体に動かし, g( P, C2 ) の最大値を k (C 1,C 2) とする.最後に, h( C1, C2 ) k ( C1, C2) k (C2 ,C1 ) のうち,大きい方の値とする.ただし, k( C1, C2) =k( C2, C1 ) の場合は h ( C1, C2) はこの値である.

 いま, 3 つの円を

{ C1 :x2 +y2 =4 C2 :(x -3) 2+ (y-1 )2 =1 C3 :(x -3) 2+ (y +4) 2=36

とする.

(ⅰ)  C1 上の点を P (a ,b) とするとき,

g( P, C2) = - a- b -

である.

(ⅱ)  k( C1, C2 ) = + k( C2, C1 )= + である.

(ⅲ) したがって, h( C1, C2) = + である.

(ⅳ)  h( C1, C3) = h( C2, C3) = である.

1995 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【6】  x の整式 f (x) g( x) がつぎの条件(A),(B)を満たしている.

(A)  f( x) 4 次の偶関数で, (x -1) 2 で割った余りは 1 である.

(B)  f( x)= 0x (t+ 1) g( t) dt+ g( 1)+ 3 がすべての x に対して成り立つ.

このとき,

f( x)= x4+ x2+

g( x)= x ( x+ )

である.

inserted by FC2 system