1997 慶応義塾大学 医学部MathJax

Mathematics

Examination

Test

Archives

1997 慶応義塾大学 医学部

2月21日実施

易□ 並□ 難□

【1】 問(1)と,(2)では,空欄に適当な式を入れて文章を完成しなさい.解答は所定の解答欄の空欄に記入すること.

(1) 数列 { xn} n=1 2 3 x 1=2 x2= 6 と,漸化式

xn= 2x n-1 +xn -2 n=3 4 5

で定める.この数列の一般項はある定数 A B (ただし, A<B とする)を用いて

xn= An+ Bn

と表すことができる. A= (あ) B= (い) である.

(2) 実数 x にたいして, x x の小数部分を表す.つまり, kx< k+1 を満たす整数 k をとり, x =x-k とする.たとえば,

-2 = (う) 72 = (え) - 53 = (お)

(3) 二つの数列 { An } { Bn } n=1 2 3 を考える.次の極限値を求めなさい.

1997 慶応義塾大学 医学部

2月21日実施

易□ 並□ 難□

【2】  xy 平面で原点 O (0 ,0) を中心とし,半径が 1 の円 C と,半径が r= mn で,中心が円 C の外側にあり,点 P ( 1,0 ) で円 C に接している円 S を考える.ただし, m n は互いに素な自然数とする.

 最初,円 S の定点 Q が点 P と一致している状態から,円 S を円 C C の外側から接したまま,かつ滑ることなく C のまわりを反時計回りに回転させてゆく.以下の問に答えなさい.

(1) 円 C と円 S の接点が R のとき POR= θ ,( θ0 とおく.このときの点 Q の座標 ( x,y ) r θ を用いて表しなさい.

(2) 点 Q が再び点 P に戻ってくるまでに,円 S は円 C のまわりを何回まわるか.

(3) 点 Q が再び点 P に戻ってくるまでこの回転をさせるとき,点 Q の描く曲線の長さ l を求めなさい.

1997 慶応義塾大学 医学部

2月21日実施

易□ 並□ 難□

【3】 問(1),(2)では,空欄に適当な式を記入して文章を完成しなさい.解答は所定の解答欄の空欄に記入すること.

 箱が 1 つと硬貨が 2 つある.これらの硬貨は,硬貨投げをすると表が出る確率がともに p である.従って裏が出る確率はともに q =1-p である.ただし, 0<p <1 とする.

 この箱にこれらの 2 個の硬貨が入っているときは,この箱は状態 2 にあると言い, 1 個の硬貨が入っているときは状態 1 にあると言い,硬貨が入っていないときは状態 0 にあると言うことにする.箱がこれらのどれかの状態にあるとき,中に硬貨があれば,あるだけ取り出して硬貨投げをする.投げた硬貨のうち裏が出た硬貨は取り除き,表が出た硬貨は箱に戻すという操作を行なう.次の問に答えなさい.

1997年慶応義塾大【3】の図

(1)  i=2 1 j=2 1 0 に対して,箱が状態 i にある時この操作を一回行なって箱が状態 j に移る確率を p ij とする.次の値を p q =1-p を用いて表しなさい.(右図参照)

p22 = (あ) p11 = (い)

p20 = (う) p21 = (え) p10 = (お)

(2) 箱に 2 個の硬貨がある状態からこの操作を繰り返し,箱の中に硬貨がなくなるまで続ける. m 回の操作の後に箱が空になる確率を P (m ) で表す.( m =1 2 3 P( 1) P (2) P (3 ) p q を用いて表しなさい.

P( 1)= (か) P( 2)= (き) P(3 )= (く)

(3) また,一般の m に対して P (m ) p q m を用いて表しなさい.

(4) 次の量 M p q を用いて表しなさい.

M= m =1 m P( m)

(5) この量 M はどのようなものを表すと考えられるか簡単に述べなさい.

1997 慶応義塾大学 医学部

2月21日実施

易□ 並□ 難□

【4】 次の文章の空欄に適当な数,式または記号を記入して文章を完成しなさい.解答は所定の解答欄の空欄に記入すること.

(1)  0 でない数 l と, 0x π 2 で定義された恒等的には 0 でない連続関数 f (x ) との間

lf (x) = 0π 2 f( t) cos( x-t) dt

が成り立っている.このとき

lf( x)= Acos x+B sinx

が成り立つ.ただし,ここで A B は定数で, f( t) を用いた定積分で表すと,

A= (あ) B= (い)

である.

(2)  A B は次の連立一次方程式の解である.

l( A B )= ( (う) (え) (お) (か) ) ( AB )

(3) ところで, X Y を未知数とする連立一次方程式

k( X Y )= ( ab cd ) ( XY )

X= 0 Y=0 以外の解を持つと, k a b c d の間には次の関係式が成り立たねばならない.

k2+ (き) k + (く) =0

(4) ここで,問(3)の事実を考慮すると,問(2)の l

l=l1 = (け) または l= l2= (こ)

2 つの値しかとることができないことが分かる.ただし, l1< l2 とする.

(5) 関数 f (x ) c を任意定数として,

l=l1 のときは, f( x)= c (さ)

l=l2 のときは, f( x)= c (し)

でなければならない.

inserted by FC2 system