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【3】 グラフとは有限個の頂点の集合とそれらの間を結ぶ辺の集合からなる図形とする.各辺はちょうどつの頂点を持つ.頂点以外での辺同士の交わりは考えない.さらに,各頂点には白か黒の色がついていると仮定する.
例えば,図1のグラフは頂点が個,辺が個あり,辺の頂点はとである.は白頂点であり,は黒頂点である.
出発点とするグラフ(図2)は,であり,ただつの頂点は白頂点であるとする.
与えられたグラフから新しいグラフを作る種類の操作を以下で定義する.これらの操作では頂点と辺の数がそれぞれだけ増加する.
図1 |
図2 |
(操作1) この操作はの頂点をつ選ぶと定まる.はに新しい頂点を加えたものとする.はに新しい辺を加えたものとする.の頂点はととし,のそれ以外の辺の頂点はでの対応する辺の頂点と同じとする.において頂点の色が白又は黒ならば,における色はそれぞれ黒又は白に変化させる.それ以外の頂点の色は変化させない.または白頂点にする(図3)
図3
(操作2) この操作はの辺をつ選ぶと定まる.はに新しい頂点を加えたものとする.はからを取り去り,新しい辺を加えたものとする.の頂点がとであるとき,の頂点はとであり,の頂点はとであるとする.のそれ以外の辺の頂点はでの対応する辺の頂点と同じとする.において頂点の色が白又は黒ならば,における色はそれぞれ黒又は白に変化させる.についても同様に変化させる.それ以外の頂点の色は変化させない.または白頂点にする(図4).
図4
出発点のグラフにこれら種類の操作を有限回繰り返し施して得られるグラフを可能グラフと呼ぶことにする.次の問に答えよ.
(1) 図5のつのグラフはすべて可能グラフであることを示せ.ここで,すべての頂点の色は白である.
(2) を自然数とするとき,個の頂点を持つ図6のような棒状のグラフが可能グラフになるためにのみたすべき必要十分条件を求めよ.ここで,すべての頂点の色は白である.
図5
図6