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2001-10842-0101
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF4頁)へ
2001 九州大学 前期
文系,理系共通
配点50点
易□ 並□ 難□
【1】 関数 f⁡ (x)= 23 ⁢ a⁢x3 +(a+ b)⁢x 2+(b +1)⁢ x を考える.
(1) 関数 f⁡ (x) がつねに増加するための a ,b の条件を求め,その範囲を ab 平面上に図示せよ.
(2) a=0 のとき,関数 f⁡ (x) が x> -1 においてつねに増加するための b の条件を求めよ.
(3) 関数 f⁡ (x) が x> -1 においてつねに増加するための a ,b の条件を求め,その範囲を ab 平面上に図示せよ.
2001-10842-0102
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文系
理系【2】の類題
【2】 3 次関数 y= x3+ a⁢x 2+b ⁢x+c のグラフを G とする.
(1) xy 平面上の点 (p, q) に関する,点 (X, Y) に対称な点の座標を求めよ.
(2) G はこの上のある点に関して点対称であることを示せ.
(3) y 軸に平行な直線 x= p に関する,点 (X, Y) に対称な点の座標を求めよ.
(4) G は y 軸に平行などんな直線に関しても線対称でないことを示せ.
2001-10842-0103
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF6頁)へ
【3】〜【5】から1題選択
【3】 数列 {an } を
a1= 2, an+ 1= an2 -an +1 (n =1 ,2 ,3 ,⋯ )
で与える. a1 ,⋯ ,an の積を Pn とおく.
(1) 各 n について an >0 であることを示せ.
(2) 各 n について a n+1 =Pn +1 であることを示せ.
(3)
Sn= 1 a1 +⋯+ 1 an
とおく. S1 ,S2 ,S 3, S4 を求めよ.
(4) 各 n について Sn を Pn で表せ.
2001-10842-0104
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【4】(1) 自然数 a ,b が互いに素であるとはどういうことか.
(2) 自然数 a ,b が互いに素であるなら a2 , b2 は互いに素であることを示せ.
(3) n を自然数とする.もしも n が有理数ならば, n は自然数であることを示せ.ただし,有理数とは分母と分子がともに整数で表される分数のことである.
(4) n が自然数のとき, n ,n+ 1 ,n+ 2 のうち少なくとも 2 つは無理数であることを示せ.
2001-10842-0105
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【5】 r を 1 より小さい正の定数とする.平面上の点 A を端点とする半直線 l 上の点で A からの距離が 1- r, 1 ,1 +r となるものをそれぞれ B ,C , D とする. BD を直径とする円を描き, A を端点としその円に接する半直線のひとつを m とする. m 上の点で A からの距離が 1- r, 1 ,1 +r となるものをそれぞれ E ,F , G とする. E ,F を通り l に接する円を描きその接点を P とする.また F ,G を通り l に接する円を描きその接点を Q とする.
(1) A と P との間の距離 AP を r で表せ.
(2) CF を r で表せ.
(3) PQ=CF を示せ.
2001-10842-0106
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【6】〜【8】から1題選択
理系【4】の類題
【6】 複素数平面上の点 z を考える.
(1) 実数 a ,c と複素数 b が | b| 2-a⁢ c>0 をみたすとき
a⁢z⁢ z‾ +b‾ ⁢z+ b⁢z ‾+ c=0
をみたす点 z は a≠ 0 のとき,どのような図形を描くか.ただし, z‾ は z に共役な複素数を表す.
(2) 0 でない複素数 d に対して
d⁢z⁢ (z‾ +1) =d‾ ⁢z‾ ⁢(z +1)
をみたす点 z はどのような図形を描くか.
2001-10842-0107
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF10頁)へ
【7】 サイコロを n 回振って,出た目を小さい方から順に並べ,第 i 番目を Xi ( i= 1, ⋯ ,n ) とする.
(1) n=7 のとき, 3 の目が 3 回, 5 の目が 2 回出たとする.このとき X4 のとりうる値をすべて求めよ.
(2) 一般の n に対して, X1= 2 となる確率 P⁡ (X1 =2) を求めよ.
(3) 一般の n に対して, X1 の期待値 E⁡ (X1 ) を求めよ.
(4) 一般の n に対して,期待値 E⁡ (X1 +Xn ) を求めよ.
2001-10842-0108
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF12頁)へ
理系【6】の類題.理系は(4)が追加
【8】 m ,n を自然数とする.次の算法を考える.
(a) i=m ,j=n ,k =0 .
(b) i=1 ならば Ans= k+j として終了する.
(c) i の値が奇数なら k= k+j とする.
(d) i=[i /2] .
(e) j=2* j .
(f) (b)にもどる.
(ここで, [x] は x を越えない最大の整数を表す.)
(1) m=100 のとき, 3 周目と 4 周目の(b)における i ,j ,k の値を求めよ.たとえば 1 周目では i= 100, j=n , k=0 である.
(2) 一般の m に対して,(b)における i ,j ,k の値について i* j+k は 1 周目から最後まで一定であることを示せ.
(3) 一般の m に対して, Ans を求めよ.
2001-10842-0109
理系
文系【2】の類題
(3) 直線
m⁢x+ n⁢y= 0
に関する,点 (X, Y) に対称な点の座標を求めよ.ただし m ,n は共には 0 でないとする.
(4) G は原点を通るどんな直線に関しても線対称でないことを示せ.
2001-10842-0110
【3】 空間内に以下のような円柱と正四角柱を考える.円柱の中心軸は x 軸で,中心軸に直交する平面による切り口は半径 r の円である.正四角柱の中心軸は z 軸で, xy 平面による切り口は一辺の長さが 2⁢2 r の正方形で,その正方形の対角線は x 軸と y 軸である. 0<r ≦2 とし,円柱と正四角柱の共通部分を K とする.
(1) 高さが z= t( -r ≦t≦r ) で xy 平面に平行な平面と K との交わりの面積を求めよ.
(2) K の体積 V⁡ (r) を求めよ.
(3) 0<r≦ 2 における V⁡ (r) の最大値を求めよ.
2001-10842-0111
【4】〜【6】から1題選択
文系【6】の類題
【4】 複素数平面上の点 z を考える.
(2) 0 でない複素数 d と複素数平面上の異なる 2 点 p ,q に対して
d⁢(z -p)⁢ (z‾ -q ‾)= d‾ ⁢(z- q)⁢( z‾ -p‾ )
2001-10842-0112
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF11頁)へ
文系【7】の類題
【5】 サイコロを n 回振って,出た目を小さい方から順に並べ,第 i 番目を Xi ( i= 1, ⋯ ,n ) とする.
(4) limn→ ∞⁡ 1n⁢ log⁡ (E⁡( X1) -1) を求めよ.ここで log は自然対数を表す.
(5) 一般の n に対して,期待値 E⁡ (X1 +Xn ) を求めよ.
2001-10842-0113
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF13頁)へ
文系【8】の類題.文系は(4)がない
【6】 m ,n を自然数とする.次の算法を考える.
(4) l を自然数とする. m=3 ⋅ 2l のとき,終了するまでに何回(d)を実行するか.
2001-10842-0114
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF14頁)へ
【7】〜【9】から1題選択
【7】 関数 f⁡ (x) の第 2 次導関数はつねに正とし,関数 y= f⁡(x ) のグラフ G 上の点 P (t, f⁡(t )) における接線と x 軸のなす角を θ ⁡(t) とする.ただし θ ⁡(t) は - π2< θ⁡( t)< π 2 で接線の傾きが正,負, 0 に従って正,負, 0 の値をとるものとする.また,点 P における G の法線上に P から距離 1 の点 Q (α⁡ (t), β⁡(t )) を G の下側にとる.
(1) θ⁡( t) はつねに増加することを示せ.
(2) α⁡(t ),β ⁡(t) を求めよ.
(3) t が a から b (a <b ) まで変化するとき,点 P ,Q が描く曲線の長さをそれぞれ L 1, L2 とする. L2 -L1 を θ ⁡(a ) と θ ⁡(b ) を用いて表せ.
2001-10842-0115
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF15頁)へ
【8】(1) e を自然対数の底とし,
f⁡(x )=e x- (1+ x+ 12 ⁢x 2)
とおく. 0<x< 1 においては 0< f⁡(x )<x 3 が成り立つことを示せ.また
limx→ ∞⁡ n2⁢ f⁡( 1n ) =0
を示せ.必要であれば e< 3 を使ってよい.
(2) 関数 g⁡ (x)= ex を考える.区間 0≦ x≦1 を n 個の小区間に等分して,各小区間を底辺,小区間の左端の点における関数 g⁡ (x) の値を高さとする長方形の面積の和を Kn とする. n→ ∞ のとき,
nk | ∫ 01 ⁡g⁡ (x) ⁢dx- Kn |
が有限の値に収束するような最大の自然数 k とそのときの極限値を求めよ.
2001-10842-0116
入試の軌跡 数学さんの解答(PDF16頁)へ
【9】 p ,q を整数とし, x ,y を未知数とする連立 1 次方程式
{ 4⁢x+ 9⁢y= p2 ⁢x+6 ⁢y=q
を考える.
(1) この方程式を行列を用いて表し,係数行列の逆行列を求めよ.
(2) 上の連立方程式の解 x ,y が共に整数であるような組 (p, q) をすべて求めよ.ただし
0≦p≦ 5, 0≦q≦ 5
とする.
(3) 正の整数 d で,「 d のどんな倍数 p ,q に対しても上の連立方程式の解 x ,y が整数になる」ものが存在することを示せ.
(4) (3)における d のうちで最小のものを求めよ.