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2001 慶応義塾大学 理工学部

易□ 並□ 難□

2001年慶応義塾大理工学部【1】の図

【1】 原点 O を中心とする半径 1 の円を C とする.半径 25 の円 C が,円 C に内接しながら滑らずにころがったときの円 C 上の点 P の軌跡を考える.ただし,はじめに,円 C の中心 O ( 35 ,0 ) の位置,点 P P 0=( 1,0 ) の位置にあったものとする.円 C と円 C の接点を Q として, O Q O P のなす角が θ θ 0 のとき, OQ O P0 のなす角 α α0 α = (ア) のように θ から定まる.このとき, P の座標も x 座標が x= (イ) y 座標が y= (ウ) のように θ で定まる. P がふたたび位置 P0 に戻ったとき,円 C θ = (エ) だけ回転しているので,それまでに P の描いた曲線の全長は (オ) である.

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【2】 いちど赤から青に変わったら青のままである信号を何回か観測する.この信号は,第 1 回の観測を始める前,つまり 0 回目には赤であるとする.この信号が i- 1 回目 i1 の観測までは赤であって i 回目の観測では青である確率を pi とする.ただし, pi> 0 であり,任意の自然数 n に対して i =1n pi<1 であるとする.この信号が k 回目の観測で青である確率は,何回目の観測で青に変わったかによって,この事象を排反事象に分けて考えれば, (カ) と表せる.そこで, qk= 1-( ) k=1 2 3 とおけば,それまで赤であった信号が k 回目に青に変わる条件付き確率は, λk = (キ) qk- 1 k= 1 2 3 である.ただし q 0=1 とする.比 qkq k-1 (ク) であり, λk のみによって定まるので, logqk λ 1 λ 2 λk のみを用いて (ケ) と表せる.定数 λ 0<λ <1 に対して,いつまでも信号が青に変わらない確率 q= limk qk= 1- i= 1 pi は, λk =λ k=1 2 3 ならば q= (コ) であり, λk =1-e -λ k k= 1 2 3 ならば q= (サ) である.

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【3】  xyz 座標空間内の点 P Q R が時間 t とともに P= (t,0 ,0) Q =(0, t,0) R =(t, t,1) のように動く. t 0 から 1 まで動いたときに三角形 PQR が通過してできる立体 D の体積 V を求めよう.まず,この立体の表面上の点の x 座標が x で, y 座標が y のときの z 座標を求める.この立体 D を下から,つまり z 座標が負の位置から眺めたときに見える底面の z 座標は x+ y1 ならば z= 0 x+y >1 ならば z= (シ) のように x y の関数として表せる.また逆に上から眺めたとき,表面の点は, xy ならば t= y と置いたときの線分 QR 上に依存するので, z= (ス) と, x y の関数として表せ,同様に x> y ならば z= (セ) と表せる.したがって, 0y 1 のとき, xz 平面と平行で点 (0 ,y,0 ) を通る平面による立体 D の切り口の面積は S (y)= (ソ) であり,その体積 V= (タ) のように求められる.ただし, 0log 0=0 とする.

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【4】 与えられた関数 f (x) と整数 k k 0 に対して,関数 g (x)

limx 0 f (x) -g( x)x k= 0

を満たすとき, g(x ) f (x) x 0 に十分近いときの k 位の近似であると定義する.

(1)  x 0 に十分近いとき, 1 次式 g (x)= a+b x が微分可能な関数 f (x) 1 位の近似ならば, a=f (0) b= f (0) となることを示しなさい.

(2)  f(x )=1- x とする.上の定義にもとづいて, x 0 に十分近いとき, g( x)=1 - x2+ cx2 f (x) 2 位の近似となるように係数 c を定めなさい.

(3)  y 2 次方程式 t y2- 2y+ 1=0 の解の公式によって求めた 2 つの解を, 0 に十分近い実数 t の関数と考える. g1 (t )=a+ bt g 2( t)= ct +d+ et がこれら 2 つの解の 1 位の近似となるように係数 a b c d e を定めなさい.

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【5】  10 進法で表された自然数 n の各桁の数字の和を s (n) とする.たとえば n= 126 のとき s (n)= 1+2+ 6=9 である.自然数 k m に対して, s(n )=m となる k 桁の自然数 n の個数を S (k,m ) で表すことにする.たとえば s (n)= 3 となる 2 桁の自然数 n 12 21 30 のみであるので S (2,3 )=3 となる.

(1) 任意の自然数 k k 2 に対して,

S(k ,m)= i=1 m S(k -1,i ) m=1 2 9

が成立することを示しなさい.

(2) 異なる n 個のものから r 個を取る組の総数を C rn とする.ただし C 00 =1 である.等式

C rn = i= 1n- r+1 C n-i- r+1 n-i

が任意の自然数 n r n r1 について成立することを示しなさい.

(3) 任意の自然数 k k 2 に対して,

S(k ,m)= Cm- 1 k+m- 2 m =1 2 9

が成立することを示しなさい.

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