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2001 慶応義塾大学 環境情報学部

易□ 並□ 難□

【1】

(1) 条件 p q に関し,次の 1 4 から最も適する番号を選んで答えなさい.

1.  p q であるための必要条件であり,十分条件でない.

2.  p q であるための十分条件であり,必要条件でない.

3.  p q であるための必要十分条件である.

4. 上のいずれでもない.

(a) 平面上の異なる 3 A B C において

p ABC は直角三角形である.

q AC2= AB2+ BC2

(答) 

(b)  a b が有理数のとき

p (a+2 b) (a- 2b )=0

q a=b=0

(答) 

(c)  0°<x< 90° 0°<y< 90° とするとき

p sinx= 12 sin y

q tanx= 1 3 tany

(答) 

(d)  x を正の数とするとき

p x2

q x は正の数 y z により x= zy+ z-y と表される.

(答) 

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易□ 並□ 難□

【1】

(2) 円周率を π とする.長さ 20cm の紐を 2 つに切り,それぞれを円周とする 2 つの円を作る.このとき 2 つの円の面積の和が 1252π cm 2 以下となるためには,紐の一方の端から cm 以上であり,他方の端から cm 以下のところを切ればよい.

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【1】

(3)  n を自然数とするとき

12 +2 3+3 4++ n(n +1)= 1 ( n+ )( n+2)

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【2】

(1) 部員が 6 人のクラブがあり,部費は 1 人あたり 500 円である.部費は 500 円玉 1 個で支払うか,千円札 1 枚を出して 500 円玉のつり銭をもらって支払うことにする.ただし,つり銭は部員の支払った 500 円玉でまかなうことにする.全部員が同時に部費を払ったとき,つり銭切れが起きる確率は である.

 また,部員が 5 人の場合,その確率は である.

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【2】

(2) 実数 x に対して,関数 F (x) x を超えない最大の整数を表し,整数 n に対して,関数 G (n) n 11 で割ったときの余りを表す. 0 から 120 までの 121 個の数を, 11 11 列の表の枠内に次の規則に従って書きこむことにする.ただし, i 1 i11 番目の行を第 i- 1 行と名付ける.列についても同様である.

規則:整数 j 0 j120 に対して

x=G ( 7+4 j+F ( j 11) ) y=G ( 3+2 j+5 F( j11 ))

としたとき, j を第 x 行,第 y 列の枠 (x, y) に書きこむ.

1)  j=100 が書きこまれている枠は ( , ) である.

2) 枠 (0, 0) にある値は であり,枠 (5, 4) にある値は である.

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【3-2】との選択

易□ 並□ 難□

【3-1】 等式 |z -(3 +i) |+ |z+ (3+ i)| =a a は実数)を満たす複素数 z が存在するための必要十分条件は a であり,このとき | z| の最大値は

a

であり

|tan (argz )|= 1

である.また,領域 |z -(3 +i) |+| z+(3 +i) |a に含まれる最大の円の面積は

a2- 4 π π は円周率

である.

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【3-1】との選択

易□ 並□ 難□

【3-2】 以下の空欄 から の解答欄には最も適切な解答を最後の選択肢から選び,その番号を解答欄に記入しなさい.空欄 の解答欄には解答の数字を記入しなさい.

 区間 a xb で定義された 2 次関数 f (x) f(a )<0< f(b ) を満たしているとする.このとき方程式 f (x)= 0 の解は少なくとも 1 つ存在する.ある解の近似解(解の近似値) z で, f(z ) 0 との誤差が正の数 α 以下となるものを次の過程により求める.

(1)  z= (a+b )2 とする.

(2)  |f (z )| α ならば x= z が求める近似解である.

(3)  f(z )>α ならば b z に代えて(1)以降を繰り返す.

(4)  f(z )<- α ならば a z に代えて(1)以降を繰り返す.

 次のプログラムは上の考え方をもとに,方程式 x 2-4= 0 の近似解 X を区間 A xB において求めるものである.ただし, -2< A<2< B とし, f( X) 0 との誤差が 2 -10 以下となる近似解が得られたときに結果を印刷する.

110 INPUT A

120 INPUT

130 LET = 1 / 2 ^

140 LET X = (A + B) / 2

150 LET = X * X - 4

160 IF (D) <= E THEN GOTO

170 IF D > 0 THEN B =

180 IF D < 0 THEN A =

190 GOTO

200 PRINT ; " X * X - 4 = 0 の近似解 "

210 STOP

220 END

このプログラムにおいて,はじめに A= 0 B=3 としたとき命令文 140 5 回実行されたときの X の値は である.

選択肢



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【4】  A(- 1,0) B( 1,0) C( 0,2) とし,三角形 ABC の周上に点 P (a, b) がある. P B を出発し,時計の針と反対向きに三角形の周上を一周する.いま P B からの道のりを l とし,三角形の内部で y |x- a|+ b を満たす領域の面積を S (l) とする.

(1)  S(l ) 0 l2 5+2 の最大値は である.

(2)  0l 25 のとき

S(l )= (1 - l ) 2

である.

(3)  25 l 25 +2 のとき

S(l )= (- (l - + ) 2+ )

である.

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易□ 並□ 難□

【5】 以下の空欄の解答欄には最後の選択肢から最も適切な数字または式を選び,その番号を記入しなさい.

  x に関する多項式

Cn (x)= x (x- 1)( x-n+ 1)n !

を用いて,関係式

x{f (x+ 1)-f (x) }=r f(x ) r は自然数

を満たす多項式 f (x) を求める.

1)  0 以上の整数 n に対して,次の命題が成立する.

P(n ):任意の n 次多項式 p (x)

p(x )= k =0n a kC k( x) ak は定数, an 0

のように一通りに表される.

 この命題 P (n) を証明するためには次の数学的帰納法を用いる.

数学的帰納法:命題 P (n) 0 以上のすべての整数 n に対して成立することを示すには,以下を示せばよい.

[I]  P(0 ) が成立する.

[II]  0k n-1 なるすべての整数 k に対して P (k) が成立するならば P (n) が成立する.

命題 P (n) の証明: p(x ) が定数の場合は明らかであるから, P( ) が成立する.次数が 以下の多項式に関して命題が成立すると仮定する. p( x) n 次の係数を a とする.多項式 n! Cn (x ) 次であり, 次の係数は であるから, q( x)=p (x )- n!C n( x) または でない 次以下の多項式である.前者の場合, p( x)= n !Cn (x ) である.後者の場合,帰納法の仮定によって

q(x )= k =0m ak Ck (x) ak は定数, am 0

のように一通りに表される.従って p (x) = n !Cn (x )++q (x ) となり P (n) が成立する.

 以上により命題は証明された.

2) さて, f(x ) n 次多項式とし,1)の結果を用いて

f(x )= k =0 a kC k( x) an 0

と表わす.

x{Ck (x+ 1)-C k(x )}= Ck- 1( x)+ Ck (x) 1 k

であるから, f(x ) の関係式と1)の結果より

( ak+ ak+ 1)= ak 0 kn -1

を得る. n= a0 = であり,よって

ak= C r-1 a1 1 kr

であることがわかる.したがって

f(x )=ar k =1r C r- 1 C (x)

を得る.

選択肢



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