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【2】 水平な板の上に半径の円形の穴があいていて,この穴のふちには黒いインクがまんべんなく塗られている.半径がより大きい球形の風船をこの穴のふち全体に接するようにおいたところ,風船の中心と穴の中心との距離はであった.この風船に空気を入れ,風船が穴のふち全体に接している状態を保つようにしながらふくらませる.以下の文章(A)〜(C)を読んで(1)〜(6)の問いに答えよ.
〔断面図〕
(A) 板と風船が接する部分の摩擦はなく,風船の表面のふくらみかたは均一で球形を保ってふくらむとする.ふくらみにともなって,穴のふちにまんべんなく塗られたインクが風船の新しく接する部分に絶えまなく付着していく.
(1) 板の上方に板に平行な平面をとる.風船をふくらませていくとき,風船の表面のうちインクが付着した部分が,この平面にはじめて到達したときの風船の中心と点との距離をとする.板と平面との距離をで表せ.
(B) (A)のように風船をふくらませ,風船の中心と点の距離がになったところで風船をふくらませるのをやめる.
(2) ふくらませるのをやめた後の風船の状態を考える.板に平行な平面を,風船の表面のインクが付着した部分と共有点をもつように動かすときの,板と平面との距離の最大値を求めよ.
(C) (B)のように,風船の中心と点の距離がになるまで風船をふくらませるあいだに,風船の表面のインクが付着した部分が通過する空間内の範囲は,ある立体をつくる.この立体の体積を次の手順で求める.
(3) (1)で考えた平面は,板との距離がであるとき,その上に描かれた半径の異なるつの円で挟まれた部分を立体と共有する.大きい方の円の半径を板との距離で表せ.さらに,小さい方の円の半径をと(1)で導入した変数を用いて表せ.
(4) 不定積分を求めよ.
(5) (1)で求めた変数のによる表示を用いて,積分の値を求めよ.ただし,は(2)で求めた値である.
(6) 立体の体積を求めよ.