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2002 慶応義塾大学 理工学部

易□ 並□ 難□

【1】  a b c k a> c b>c を満たす実数とする. x 2 次関数

f(x )=(x -a) (x-b )+k (x-c )

について,次の問いに答えなさい.(ア)〜(オ)は a b c だけを用いて表しなさい.

(1)  f(x )=0 2 つの異なる実数解を持つための必要十分条件は

k> ( (ア) ) 2 または k< ( (イ) ) 2

である.

(2) (1)の条件が成り立たないとき,その解は k を変化させると複素平面上に軌跡を描く.この軌跡で囲まれる領域の面積は (ウ) である.

(3)  f(x )=0 が純虚数解を持つための必要十分条件は

k= (エ) かつ (オ) >0

である.

(4)  a b c は条件 (オ) < 0 を満たすものとする. f( x)=0 が重解を持つような k は,各 a b c に対し 2 つ存在することと,それぞれの k によって定まる重解は共に正か,共に負であることを証明し,それらを (カ) に書きなさい.

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【2】  n 3 以上の自然数とする. n 個の箱に 2 n 個のボールをでたらめに入れる.すなわち n 2n 通りのボールの入れ方が同様の確からしさでおこるとする. k=1 2 n に対し, k 番目の箱が空であるという事象を A k k 番目の箱にボールが 1 個だけ入っているという事象を Bk とする.また,空の箱の個数を Mn ボールが 1 個だけ入った箱の個数を Nn とする.このとき,次の(キ)〜(シ)を求めなさい.ただし(ケ),(シ)は e (= limh 0 (1+ h)1 h ) を用いて表しなさい.

  A1 B1 の起こる確率はそれぞれ P (A1 )= (キ) P (B1 )= (ク) となる. Mn の期待値 E (M n) は事象 A 1 A2 A n の起こる確率の和となるので, limn 1n E ( Mn) = (ケ) となる.また P (A 1B 2) = (コ) であり,積 M nN n の期待値は事象 Aj Bk j k=1 2 n の起こる確率の和となるので, E( Mn Nn )= (サ) となり,

limn 1 n2 E ( Mn Nn) = (シ) =lim n 1n E (M n) ×lim n 1n E( Nn)

が成り立つ.

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【3】  xyz 座標空間内の点 A( 1,0,0 ) B(1 ,0,2 )C (-1 ,0,2 ) D(- 1,0, 0) を頂点とする光を通さない正方形の板 ABCD に,時刻 t とともに変化するベクトル ( 2 cost, -sint ,-sin t) 0 <t<π の方向に進む平行光線があたってできる陰影について考える.時刻 t t+ π 2 (0 <t< π2 ) において板 ABCD xy 平面上につくる四角形の影をそれぞれ A B C D A B C D とする.このとき,次の問いに答えなさい.

(1)  B の座標は (ス) で,四角形 AB C D の面積は (セ) である.

(2) 線分 D C と線分 A B との交点の座標は (ソ) となり,時刻 t から時刻 t+ π2 ( 0<t< π2 ) までの間連続して板 ABCD の影になっている xy 平面上の部分の面積は (タ) である.

(3) 時間 π2 以上連続して板 ABCD の影になっている xy 平面上の部分の面積は (チ) である.また, xyz 空間内において時間 π2 以上連続して板 ABCD の影になっている z 0 の部分の体積は (ツ) である.

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【4】 球面を輪切りにして,それぞれの部分を円錐の側面の一部分で近似することによって,球の表面積を求めることを考える.

(1) 半径 r > 0 の半円 S: y=r 2-x 2 と直線 L s:y= s 0<s< r 2 つの交点をもつ.それぞれの交点における半円 S 2 本の接線は点 ( 0, (テ) ) で交わる.この 2 本の接線と直線 Ls で囲まれた三角形を y 軸のまわりに 1 回転してできる円錐の側面積は (ト) である.さらに,この円錐から平面 y= t 0 <s<t r より上にある部分を取り除いた立体図形の側面積は π r(t -s) × (ナ) である.

(2)  n を自然数とし, k=1 2 n-1 とする.(1)で定義された立体図形で, s= kn r t= k +1n r のときの側面積を Ak と表すと,

Ak= 2 π r2n - πr 2n 2 × (ニ)

となる.

(3)  limn k=1 n-1 A k=2 πr2 を証明し,それを (ヌ) に書きなさい.

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【5】 整数を係数とする多項式 f (x) について,次のことを証明しなさい.

(1) 任意の整数 m n に対し f (n+m )-f (n) m の倍数である.

(2) 任意の整数 k n に対し f (n+f (n) k) f (n) の倍数である.

(3) 任意の自然数 n に対し f (n) が素数であるならば, f(x ) は定数である.

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