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2002 慶応義塾大学 経済学部

易□ 並□ 難□

【1】  A(- 1,-1 ) B(1 ,-1) C( 1,1) D( -1,1 ) を頂点とする正方形 ABCD 4 辺および内部を領域 X とする. f( x)=a x2 +bx +c a >0 とし,不等式 y f(x ) の表す領域を Y とする.次の条件(ア),(イ),(ウ)をみたす f (x) のうち, a が最大となる f (x) を求めたい.

(ア) 放物線 y= f(x ) の頂点は線分 AB 上にある.

(イ) 線分 CD Y に含まれる.

(ウ)  XY X の面積比は 3: 4 である.

(1) (ア)は,不等式

- (1) a b (2) a

と等式

c= (3) (4) (5) b 2a + (6) (7)

が同時に成立することと同値である.

(2) (イ)は,不等式

(8) (9) a + (10) (11) c-1 b (12) (13) a+ (14) (15) c +1

が成立することと同値である.

(3) さらに(ウ)をもちいると

c= (16) (17) (18) a+ (19) (20) (21)

となる.

(4) (1)と(3)の等式より, a b の関係式が得られる.この式をみたす a の最大値とその a に対応する b の値が求まる.さらに(1)または(3)の等式より,そのときの c の値が求まる.これらは(1)と(2)の不等式をみたすので,求める a b c

a= (22) (23) b= (24) c= (25) (26)

であることがわかる.

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【2】 原点を通る傾き t の直線 y= tx が,放物線 y= x2+ ax+ b b> 0 の接線となるための必要十分条件は, t

t2+ (27) (28) a t+ (29) (30) a2 + (31) (32) b=0

をみたすことである.このとき 2 本の接線の方程式は

y=( (33) a- (34) b ) x y= ( (35) + (36) b) x

である.これら 2 本の接線と放物線 y= x2+ ax+ b とで囲まれた図形の面積 S を求めると

S= (37) (38) bb

となる.

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【3】  cos72 ° を求めたい.

z=cos 72°+i sin72 ° i は虚数単位)

とおく. zn= 1 をみたす最小の自然数 n (39) (40) なので, z は方程式

z4+ (41) (42) z3+ z2+z +1=0

の解となる.そこで w= z+ 1z とおくと, w は方程式

w2+ (43) (44) w+ (45) (46) =0

の解となり, 1 z=cos 72° -isin 72° および cos 72°>0 であることから

cos72° = (47) - (48) (49)

を得る.

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【4】  1 個のさいころを 3 回振り, k 回目( k= 1 2 3 )に出た目の数を Nk とする.

zk= cos(60 °×N k)+i sin( 60°× Nk )k =1 2 3

とおき, z1 z2 z3 を複素平面上の点として考える.

(1)  z1 z2 z 3 が三角形の相異なる 3 頂点となる確率は (50) (51) (52) (53) である.

(2)  z1 z2 z 3 が三角形の相異なる 3 頂点となるという条件のもとで, z1 z2 z3 が正三角形の相異なる 3 頂点となる確率は (54) (55) (56) (57) である.

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【5】  1 枚の硬貨を表を上にして置く.ここで「 1 個のさいころを振り, 1 2 3 4 5 のいずれかの目が出れば硬貨を裏返し, 6 の目が出れば硬貨をそのままにする」という試行を何回か繰り返す.すべての試行を終えたとき,硬貨の表が上であれば 1 点,裏が上であれば -1 点が得点となるものとしよう.

(1) この試行を 3 回で終えたときの得点の期待値を求めよ.

(2) この試行を n 回で終えたときの得点の期待値を n の式で表せ.ただし,結果に至る経過も述べよ.

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【6】  n を自然数とするとき, (3 +7 )n はある自然数 an bn をもちいて

(3 +7 )n =an +bn 7

と表せる.

(1)  an bn をもちいて, an+ 1 bn +1 をそれぞれ表せ.

(2) 数学的帰納法によって,自然数 n について

(3 -7 )n =an -bn 7

となることを証明せよ.

(3)  (3 +7 )n 以下の最大の整数は 2 an- 1 であることを証明せよ.

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【7】 次の 2 つの命題 [P] [Q] を考える.ただし a b は実数とする.

[P] 未知数を x y とする連立方程式

{ ax+ y=0 x+b y=0

において, x=y =0 以外の解で, x0 かつ y 0 をみたすものがある.

[Q] ベクトル k =(a, 1) h =(1, b) について

k q >0 かつ h q >0

となるベクトル q =(x ,y) がある.

(1) 命題 [P] が真となる点 (a, b) の集合を ab 平面に図示せよ.ただし,理由も示せ.

(2) 命題 [Q ] が真となる点 (a, b) の集合を ab 平面に図示せよ.ただし,理由も示せ.なお [ Q ] は命題 [Q ] の否定である.

(3) 命題 [P] [Q] の関係を述べよ.

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