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【2】 格子状に個の正方形の小部屋があり,その中に一匹のねずみを入れ,その行動を観察する.小部屋は図のように番号がつけられ,各小部屋からは隣の小部屋に通路があり,番号以外の小部屋の間では自由に行き来できる.番号の小部屋に一度はいったら決して出ることはできないものとする.いま,ねずみは通路の選択を同程度に行うと仮定する.たとえば,番号から番号への通路を選択する確率はである.番号の小部屋には餌が置いてあり,ねずみはここに到達すれば餌にありつくことができる.
ねずみを番号の小部屋に入れた場合,ねずみが餌にありつける確率を求めたい.そのためにそれらの確率の間の関係式を求める.当然のことながら,である.たとえば
である.これらの関係式を解くことによってを得る.もし番号の小部屋も自由に行き来できるとすると,となる.
【3-2】 次のプログラムの説明文の中の問ケから問チにおいて,与えられた選択肢から最も適切なものを選び,その番号を解答欄のからに記入しなさい.
100 A, B, C
200 IF A = 0 THEN GOTO 600
210 D = B * B - 4 * A * C
220 IF D = 0 THEN GOTO 500
230 IF D < 0 THEN GOTO 400
300 IF B < 0 THEN GOTO 350
310 X1 = - B - SQR(D)
320 GOTO 360
350 X1 = - B + SQR(D)
360 X1 = X1 / (2 * A)
370 X2 = C / (A * X1)
380 PRINT " REAL SOLUTIONS ", X1, X2
390 GOTO 100
400 PRINT " NO REAL SOLUTION "
410 GOTO 100
500 X1 = - B / (2 * A)
510 PRINT " DOUBLE SOLUTION ", X1
520 GOTO 100
600 END
二次関数をの形に変型することを,平方完成という.これから二次方程式の解の公式が得られる.このとき,を二次方程式の判別式という.判別式が負のとき,解はない.つの解をとするとき,解と係数の関係式が成り立つ.のとき,重解という.
プログラムは係数 A
,B
,C
を与えたときの{問ケ:(1)一次方程式を解く (2)二次方程式を解く (3)三次方程式を解く}プログラムである.係数 A
の値がでない限り,対応する方程式の解を計算する.文番号 100
で係数を入力し,文番号 200
で A
の値を調べて,その値が{問コ:(1) (2) (3)}の時,計算を終了する.文番号 210
では{問サ:(1)解の公式 (2)判別式 (3)平方完成}の計算を行っている.文番号 220
では{問シ:(1)異なるつの解の (2)重解の (3)解がない}場合の処理を文番号 500
以下で行わせている.文番号 230
では{問ス:(1)異なるつの解の (2)重解の (3)解のない}場合の処理を文番号 400
以下で行わせている.文番号 300
から 390
までは{問セ:(1)異なるつの解の (2)重解の (3)解がない}場合の処理を行っている.
解の公式を用いているが,係数 B
の絶対値と判別式の平方根が近い値をもつとき,分子の絶対値が小さくなる場合がある.このときは計算される解の精度が失われるので,分子の絶対値が大きい方の解を先に計算する工夫がなされている.こうしてつの解を計算した後,他の解は文番号 370
で{問ソ:(1)解の公式 (2)解と係数の関係式 (3)判別式}を使って計算し,文番号 380
で結果を表示している.
次の文番号 390
では,文番号 100
に飛んで次の計算のための係数を読み込む.文番号 400
では{問タ:(1)異なるつの解の (2)重解の (3)解がない}場合の処理を行ない,文番号 410
で文番号 100
に飛んで次の計算のための係数を読み込む.文番号 500
と 510
で{問チ:(1)異なるつの解の (2)重解の (3)解がない}場合の処理を行っている.文番号 520
で文番号 100
に飛んで次の計算のための係数を読み込む.
【5】(1) 氏,氏,氏,氏の人がある議題の採決を行う.最初に公平な抽選によって投票の順番を決め,各自は議案の賛否を投票する.議案は氏と他の名の賛成をもって可決する.さて投票の順番が決まったとき,自分より前の投票者がすべて賛成すると仮定し,自分の賛成の投票によって議案が可決するとき,”賛否に影響を与える立場にいる”と解釈する.例えば投票の順番がのとき,氏,氏,氏が賛成の投票をしても議案は可決しないので,氏が”賛否に影響を与える立場にいる”ことになる.この採決の方法において,各自の”賛否に影響を与える立場にいる”ことになる確率を求めよ.
(2) 投票者が氏,氏,氏,氏,氏,氏の人で,議案が両氏と残りの名の賛成をもって可決する場合を考える.抽選により投票の順番が決まったとき,自分より前の投票者がすべて賛成すると仮定し,自分の賛成の投票によって議案が可決するとき,”賛否に影響を与える立場にいる”と解釈する.この採決の方法において,各自の”賛否に影響を与える立場にいる”ことになる確率を求めよ.