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2002 慶応義塾大学 医学部

易□ 並□ 難□

【1】 以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

(1)  0π2 x sinx dx= (あ) である.

 いま a を正の実数とする.関係式

a1= a an+ 1= 1 2an 0π an 2 ( 1+x sin xan ) dx n=1 2 3 ),

で定められる数列 {an } の一般項は an = (い) であり, limn a n= (う) である.

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【1】以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

(2) 実数 x> 0 y>0 ( x2+ y2 )2 =x2 -y2 なる関係を満たしながら変わるとき, x+y のとる値が極大になる x y の値を x= rcos θ y=r sinθ ( r>0 0<θ <π 2) により表すと r= (え) θ= (お) である.

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【2】 以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

2002慶応義塾大医学部【2】の図

図1

 四角形の 4 つの頂点に 1 2 3 4 と時計まわりに番号がつけられている.

 時刻 0 において,この四角形の頂点 1 と頂点 3 の上をそれぞれ 1 つずつの粒子が占めているとし,頂点 2 と頂点 4 の上には粒子は存在しないものとする(図1を参照のこと).

 その後, 1 秒ごとに,存在する粒子の中で最小の番号の頂点上を占める粒子が,確率 12 で消滅し,確率 14 ずつで隣り合う 2 つの頂点のいずれかに移動する.ただし,移動した頂点をすでに他の粒子が占めている場合は,その粒子と合体して 1 つの粒子になるものとする.

 以下, n m を自然数とする.

 時刻 n (秒)において,この四角形の 4 つの頂点のうち 1 つの頂点上にのみ粒子が存在する確率を Pn で表し, 4 つの頂点のいずれにも粒子が存在しない確率を Qn で表す.

(1)  P2= (あ) Q2= (い) である.

(2) 一般に, P2 m-1 = (う) P2 m= (え) であり, Q 2m- 1= (お) Q 2m = (か) である.

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【3】 設問(1)から(3)に答えなさい.ただし,各設問とも証明を必要としない.

 座標平面上で不等式 x2 y1 の表す領域を D とする.点 A (-a ,0) a>0 を固定し 2 P Q を領域 D 上で動かしたとき,三角形 APQ の面積の最大値を S (a) で表す.

(1) 点 A を固定したとき三角形 APQ の面積が最大になるのは 2 P Q をどのような位置にとったときであるかを述べなさい.

(2)  S(a ) を求めなさい.

(3) 関数 b= S(a ) のグラフの概形を描きなさい.さらに,このグラフの重要と思われる性質を 2 つ述べなさい.

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【4】 設問(1)から(5)に答えなさい.

  4 で割ると余りが 1 になるような素数 p p=4 k+1 1 つとる.これに対し,等式

(Q)  a2+ 4b c=p

を満たす自然数 3 つの組 (a, b,c) の全体を考える.両辺の絶対値を比べればわかるように,このような自然数 3 つの組の可能性は有限通りしかありえない.

 いま等式(Q)を満たす自然数 3 つの組 (a, b,c) から新しく自然数 3 つの組を作る手続を次の(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)により定める:

(ⅰ)  a<b- c ならば (a+ 2 c, c,b- a-c) を作る;

(ⅱ)  b-c< a<2 b ならば (2 b-a, b,a-b +c) を作る;

(ⅲ)  a>2 b ならば (a- 2b, a-b+ c,b) を作る.

(1)  (a,b ,c) が等式(Q)を満たす自然数の組でさらに(ⅰ)の条件 a< b-c を満たすとする.このとき,上の(ⅰ)より得られる (a+ 2c, c,b- a-c) もまた等式(Q)を満たすことを示しなさい.

(2) 等式(Q)を満たす自然数の組 (a, b,c) a= b-c a= 2b を満たすことはないことを示しなさい.

(3) 等式(Q)を満たす自然数の組 (a, b,c) の中には,上の手続きを施しても変化しないという性質を持つものが存在する. p=4 k+1 と表すとき,この性質を持つ (a, b,c) k を用いて具体的に与え,かつそれがただ 1 組しか存在しないことを示しなさい.

(4) 等式(Q)を満たす自然数の組 (a, b,c) に対して上の手続きを 2 回繰り返して施すとどうなるか,結論を簡潔に説明しなさい.また,この観察をもとに等式(Q)を満たす自然数 3 つの組の全体の個数が偶数か奇数かを決定し,そう判断できる理由を述べなさい.ただし,等式(Q)を満たす自然数 3 つの組から上の手続により新しく作られた自然数 3 つの組は(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)のどの場合でも再び等式(Q)を満たすという事実についてはここでは証明なしに用いてよい.

(5) 素数 p= 4k+ 1 をある 2 つの自然数 a b により

p=a2 +( 2b) 2

と表すことができることを示しなさい.

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