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2003 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【1】(1)  x0 のとき,次の不等式を示せ.

x- x33 ! sinx x- x33 !+ x 55!

(2) 曲線 y= sinx 0 xπ x 軸で囲まれた図形を x 軸のまわりに 1 回転してできる立体を考える.この立体を x 軸に垂直な 2 n-1 個の平面によって体積が等しい 2 n 個の部分に分割する.ただし n 2 以上の自然数である.

(a) これら 2 n-1 個の平面と x 軸との交点の x 座標のうち, π 2 より小さくかつ π2 に最も近いものを an とする.このとき

limn n ( π 2- an)

を求めよ.

(b)  2n- 1 個の平面と x 軸との交点の x 座標のうち最も小さいものを bn とする.数列 {n pb n} n のとき 0 でない有限な値に収束するような実数 p の値を求めよ.また, p をそのようにとったとき

limn np bn

を求めよ.

2003 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【2】  p q N M を自然数とする.ただし p は自然数ではないとする.このとき次の問に答えよ.

(1) 自然数 l に対してある整数 A B があって

( p-[ p] )l =A p+B

と表せることを示せ.ただし [p ] p より小さい整数のうちで最大のものを表す.

(2)  xy 平面において, x 座標および y 座標がともに整数であるような点を格子点という.このとき,直線 y= px との距離が 1N 以下で x 座標が N 以上であるような格子点が存在することを示せ.

(3) 双曲線 y2 -p x2=q の上の点 P と格子点 Q で,線分 PQ の長さが 1 M 以下であるようなものが存在することを示せ.

(4)  p=5 q=2 M =100 として(3)の条件をみたすような格子点 Q を一つ求めよ.すなわち,格子点 Q であって,双曲線 y 2-5 x2= 2 の上の点 P を適当にとれば PQ の長さを 1100 以下にすることができるようなものを一つ求めよ.ただし 2.23606 <5< 2.23607 を用いてよい.

2003 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【3】(1) すべての n について an 2 であるような数列 {an } が与えられたとして,数列 { xn } に関する漸化式

(A)  xn+ 2- an+1 x n+1 +xn =0 n =0 1 2

を考える.このとき,自然数 m を一つ決めて固定すれば,漸化式(A)をみたし, x0 =0 x m=1 であるような数列 { xn } がただ一つ存在することを示せ.また,この数列について

0<xn <1 n =1 2 m-1

が成り立つことを示せ.ただし m 3 以上とする.

(2) 数列 {an } と正の定数 b が与えられ,すべての n について an 1+ b が成り立つと仮定して,数列 { yn } に関する漸化式

(B)  yn+ 2- an+1 y n+1 +b yn=0 n=0 1 2

を考える.このとき,自然数 m を一つ決めて固定すれば,漸化式(B)をみたし, y0= 0 ym =1 であるような数列 { yn } がただ一つ存在して

0<yn <1 n =1 2 m-1

が成り立つことを示せ.ただし m 3 以上とする.

(3)  c 2 より大きな定数として,すべての n について a nc が成り立つと仮定する.このとき, c から決まる m によらない正の定数 r r< 1 をみたすものが存在し,(1)で得られた数列 { xn }

xn< rm- n n=1 2 m-1

をみたすことを示せ.

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