2005 埼玉大学 前期(理学部(数学科))MathJax

Mathematics

Examination

Test

Archives

2005 埼玉大学 前期

理学部(数学科)

配点35点

易□ 並□ 難□

【1】  n を自然数とし,さいころを使った次のようなゲーム (G n) を考える.

(G n): さいころを 1 回は必ず振り,最高 n 回まで振ることができる. 最後に出た目を得点とする.

 ゲーム ( G1 ) はさいころをちょうど 1 回振るゲームであるから,ゲーム ( G1 ) を行って得られる得点の期待値は A である.ゲーム ( Gn) n2 については,得点の期待値を大きくするため,次のような戦略でゲームを行うことにする.

 まず,ゲーム ( G2 ) では, 1 回目に出た目が A 以上ならばそこでやめ, A 未満ならばもう一度振る.この戦略にしたがってゲーム ( G2 ) を行って得られる得点の期待値は

4× 16+ 5×1 6+6 ×16 + A × α = B

である.次に,ゲーム ( G3 ) では, 1 回目に出た目が B 以上ならばそこでやめ, B 未満ならば 2 回目を振るが,その 2 回目以降の戦略はゲーム ( G2 ) の戦略にしたがう.つまり, 2 回目に出た目が A 以上ならばそこでやめ, A 未満ならば 3 回目を振る.この戦略にしたがってゲーム ( G3 ) を行って得られる得点の期待値は

5 ×1 6+6 ×1 6+ B × β = C

である.

 このように,ゲーム ( Gk ) の戦略が定まっていて,その戦略にしたがってゲーム ( Gk ) を行って得られる得点の期待値が E k であるとき,ゲーム ( Gk+ 1 ) では, 1 回目に出た目が E k 以上ならばそこでやめ, Ek 未満ならば 2 回目を振るが,その 2 回目以降の戦略はゲーム ( Gk ) の戦略にしたがう.

 ゲーム ( Gn ) の戦略は以上のようにして帰納的に定まる.この戦略にしたがってゲーム ( Gn ) を行って得られる得点の期待値を E n とする.次の問いに答えよ.

(1) 上の文章の A B C α β にあてはまる数を求めよ.

(2)  E4 E5 を求めよ.

(3)  En n6 を求め,さらに limn En を求めよ.

2005 埼玉大学 前期

理学部(数学科)

配点35点

易□ 並□ 難□

【2】  xy 平面上の放物線 C :y= 1 2 x2 を考える.次の問いに答えよ.

(1) 点 P (a, b) C の異なる 2 本の接線の交点となるための条件は a 2+2 b> 0 であることを示せ.

(2) 点 P (0 ,b) b>0 を通る C の異なる 2 本の接線の接点をそれぞれ Q R とし, QPR =θ とおく 0<θ <π .このとき, cos θ b を用いて表せ.

(3) 次の条件を満たす点 P の軌跡を xy 平面上に図示せよ.

条件: P を通る C の異なる 2 本の接線が存在し,それぞれの接点を Q R とおくとき, QPR= π4 である.

2005 埼玉大学 前期

理学部(数学科)

配点30点

易□ 並□ 難□

【3】  e を自然対数の底とし,次のような関数を考える.

F(x )= x2 x |t log tt | dt e2 x e

 次の問いに答えよ.ただし, 0.6<log 2< 0.7 であることは用いてよい.

(1)  F( x) の導関数 F (x) を求めよ.

(2)  F( x) を細小にする x の値を求めよ.

(3)  F( x) を最大にする x の値を求めよ.

inserted by FC2 system