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2005 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【1】  xy 平面の原点を O として, 2 P (cos θ, sinθ ) Q (1 ,0) をとる.ただし, 0<θ <π とする.点 A は線分 PQ 上を,また点 B は線分 OQ 上を動き,線分 AB OPQ の面積を二等分しているとする.このような線分 AB で最も短いものの長さを l とおき,これを θ の関数と考えて

l2= f( θ)

と表す.

(1) 線分 AQ の長さを a BQ の長さを b とすると,

ab= sin θ2

が成立することを示せ.

(2)  PQ 12 PQ< 1 2 それぞれの場合について, f( θ) θ を用いて表せ.

(3) 関数 f (θ) 0< θ<π で微分可能であることを示し,そのグラフの概形を描け.また, f( θ) の最大値を求めよ.

2005 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【2】  10 枚のカードに 1 から 10 までの数が 1 つずつ書かれている.これらのカードを用いた次のようなゲームを考える. r を自然数とする.このゲームは最大 r ラウンドからなり,第 1 ラウンドから始まる.各ラウンドで,プレーヤーは, 10 枚のカードから 1 枚のカードを抜き出し,その数を見てから,「停止」または「続行」のいずれかを選択する.「停止」を選択した場合は,そのラウンドでゲームは終了し,最後に抜き出したカードに書かれた数が得点となる.「続行」を選択した場合は,抜き出したカードをもとにもどして,次のラウンドを実行する.最終ラウンドでは,「停止」しか選択できず,そのラウンドで抜き出したカードに書かれた数が得点となる.ただし,各ラウンドで,どのカードも等しい確率 110 で抜き出されるものとする.

 抜き出したカードに書かれた数 x によって「停止」または「続行」を選択する規則を,そのラウンドにおける戦略という.戦略はラウンドごとに, 0 または 1 の値をとる関数

f(x ) x= 1 2 10

によって, f(x )=0 ならば「続行」, f(x )=1 ならば「停止」と定める.

(1)  k 1 k<10 を満たす自然数とする.関数 f k( x)

fk (x)= { 0 1x k 1 k< x10

とする.最終ラウンドをのぞくすべてのラウンドで, fk (x) によって定まる戦略を採用したときの得点の期待値を, r k で表せ.

(2) ラウンド数 r 2 のとき,得点の期待値が最大になるような,第 1 ラウンドでの戦略を与え,そのときの得点の期待値を求めよ.

(3) ラウンド数 r 3 のとき,得点の期待値が最大となるような,第 1 ラウンドおよび第 2 ラウンドでの戦略をそれぞれ与え,そのときの得点の期待値を求めよ.

2005 東京大学 後期

理科I類

易□ 並□ 難□

【3】  a は実数で, - 12 a< 2 を満たすとする. xy 平面の領域 D E

で定める.領域 D E の共通部分の面積を a の関数と考えて S (a ) とおく.

(1)  S(a ) を定積分で表せ.

(2) 導関数 S (a) a の関数として求めよ.

(3)  S(a ) を最大にするような実数 a を解にもつ 4 次方程式

3x 4+p x3 +q x2 +rx +s=0 p q r s は整数)

を求めよ.

(4) (3)で求めた方程式で, x= 2 t とおき,さらに

z=t- 1 t

とすることにより,この方程式を z についての 2 次方程式として表せ.

(5)  S(a ) を最大にするような a の値を求めよ.

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