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2005 慶応義塾大学 環境情報学部

2月20日実施

易□ 並□ 難□

【1】

(1) 設問(ⅰ),(ⅱ)の最後の命題はその前にある複数の命題から導くことができるか?もしそうならば解答欄に 1 を,そうでないならば 0 を記入せよ.

(ⅰ)

1) わたしの持ち物の中で,人形だけが陶器です.

2) あなたから頂いたプレゼントはみな役に立ちます.

3) わたしの人形はどれも役に立ちません.

4) あなたから頂いたプレゼントの中で陶器でないものはありません. 解答欄: (1)

(ⅱ) 皿 A にわたしの芋がもってある.

1) わたしの芋で新しいもの以外にゆがいたものはありません.

2) 皿 A にある芋はどれも食べられます.

3) わたしの芋で,ゆがいていないものは食べられません.

4) 皿 A にある芋はみな古い.     解答欄: (2)

2005 慶応義塾大学 環境情報学部

2月20日実施

易□ 並□ 難□

【1】

(2)  16 都市が下図のように道路でつながっている.ある人が都市 1 から出発し,最初に都市 12 を訪問し,他の 14 都市をちょうど一度ずつ訪ねて戻る計画を立てた.この旅程を都市の番号でたどると次のようになる.

112 (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) 1



2005慶応義塾大環境情報学部【1】(2)の図

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2月20日実施

易□ 並□ 難□

【2】

(1)  y=a x2 a >1 y= x+1 で囲まれる部分の面積は

1 + (11) a a( 1 (12) a + (13) (14) )

である.

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2月20日実施

易□ 並□ 難□

【2】

(2)  x3+ px+ q=0 3 個の異なる実数解をもつための必要十分条件は

(15) p3 + (16) (17) q2 <0

である. 

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2月20日実施

【3-2】との選択

易□ 並□ 難□

【3-1】 複素数平面で w= - 1+3 i2 2- 2i 2 を通る直線は

z=w+ 1 (19) ( (20) + 1-( (21) + 2) i)t t は実数

と表される. t を消去すれば

z -w (22) + 1-( (21) +2 )i = z- w (23) +1+ ( (21) +2 )i

であり

z+ (24) - (25) +( (26) +2 )i (27) z =-1 + (28) +( (29) - (30) ) i (31)

とも表される.

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2月20日実施

【3-1】との選択

易□ 並□ 難□

【3-2】 自然数 n n 以外の約数の和が n に等しいとき, n は完全数とよばれる.たとえば 6 の約数は, 1 2 3 6 であり, 1+2+ 3=6 となるので, 6 は完全数である.以下は N=10000 までの完全数を求めるプログラムであり,その後の文章は計算時間に関する考察である.選択肢から最も適切なものを選び,その番号を解答欄に答えなさい.ただし,プログラムで

IF 条件文 THEN 複数行 END IF

は条件文が満たされたとき,THEN END IF の間にある複数行が実行される.

 このプログラムを実行すると, 6 28 496 8128 が完全数であることが分かる.さらに大きな完全数を求めようとして N を大きくすると計算に時間がかかる. 140 行目の I-1 (50) (51) に変えることにより計算にかかる時間を減らすことができる.

[選択肢]





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2月20日実施

易□ 並□ 難□

【4】 次の命題 P (n ) n 2 を証明しよう.選択肢から最も適切なものを選び,その番号を解答欄に答えなさい.ただし, (56) (60) (61) には適切な数字を答えなさい.

P(n ) :正数列 a1 a2 an a 1+a 2+ +an =1 を満たすとする.このとき

k= 1n ak1 -ak n n-1

である.ただし,左辺の a1 a2 an に関する最小値が存在することを仮定する.

証明:上の不等式の左辺で仮定された最小値を与える数列を a 1 a 2 an とする.数列を並び替えて, a1 a2 an としても結論は変わらないので,以下このように仮定する.今ある h a h<a h+1 であるとしよう.正数からなる数列 b 1 b2 bn

bk= { 12 ( ah (52) ah+ 1) k (53) h h +1 のとき ak その他のとき

と定める. ah (54) ah+1 =bh (55) b h+1 であるから, b1+ b2+ +b n= (56) であり, a h (57) bh (58) bh+1 (59) a h+1 である.また 0< x<y< 1 に対して

x 1-x +y1 -y- (60) 12 (x+y )1 - 12 ( x+y) = x2- (61) x y+y2 ( 1- x) ( 1-y ) (2- x- y) (62) 0

であるから

k= 1n ak 1-ak (63) k=1 n b k1- bk

となる.これは左辺が最小値であることに矛盾する.よって a 1 (64) a2 (64) (64) an であることがわかり証明を終える.

[選択肢]



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2月20日実施

易□ 並□ 難□

【5】 選択肢から最も適切なものを選び,その番号を解答欄に答えなさい.ただし, (65) (79) (80) には計算した値を答えなさい.

  L R 2 文字を並べた文字列を考える.たとえば LLRLRR は文字列であり,その長さは 6 である.以下,文字列の長さは 1 以上とする.文字列の左端から右へ連続した部分を接頭辞とよぶ.たとえば文字列 LLRLRR のすべての接頭辞を短い順に列挙すれば L LL LLR LLRL LLRLR LLRLRR である.接頭辞も文字列であり, 6 個目のように文字列自身もその接頭辞である. L R のそれぞれの出現回数が m n の文字列を (m ,n) - 型 とよぶ. LLRL (3 ,1) - であり, RR (0 ,2) - である.文字列 w が次の条件を満たすとき, w は適格であると定義しよう.

(A)  w のどの接頭辞 p についても, p 中の R の出現数は L の出現数を超えない.

また適格でない文字列を不適格とよぶことにする.例えば文字列 LR LRLLRR は適格であるが, RLRL は不適格である.長さ 4 の適格な文字列は全部で (65) 個ある.

  m 個の要素からなる集合から, k 個の要素を選び出す組合せの数 m! k!( m-k) ! C (m,k ) と書くことにする. (m, n)- の文字列のすべての個数は C ( (66) , (67) ) である.とくに (n ,n) - の文字列のすべての個数は C ( (68) , (69) ) である.

 さて, (n,n )- の適格な文字列のすべての個数を求めよう.その個数を K (n ) とする. (n, n) - の不適格な文字列 w は必ず(A)の条件を満たさない接頭辞を持つことに注意して,その中で長さの最も短い接頭辞を p とする. w から接頭辞 p を切り落とした残りを t とおく.すなわち, p の右側に t を並べると w になる.一般に文字列 x の右側に文字列 y を並べて得られる文字列を xy と書くことにすれば, w=pt である.次に t 中の L R に, R L に一斉に書き換えて得られる文字列を t とする.このとき w =p t ( (70) , (71) ) - である.

このことから, (n,n )- の不適格な文字列 w= pt ( (70) , (71) ) - の文字列 w =p t 1 1 に対応することが分かる.ゆえに

K(n )=C ( (72) , (73) ) -C ( (74) , (75) +1 )

である.右辺を変形して簡略化すると

K(n )= ( (76) ) ! ( ( (77) ) !) 2 (78)

となる.たとえば K (4 ) を計算すると (79) (80) である.

[選択肢]





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