2005 立命館大 理系学部A方式2月8日実施MathJax

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2005 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式2月8日実施

易□ 並□ 難□

【1】  xy 平面で点 (-1, 1) にロープの片端を固定し,原点 (0 ,0 ) にある荷物にロープをたるみのないように取り付け,点 (1 ,1) にある定滑車にロープをかけたのち,点 ( 1,0 ) にある巻き取り用のモータにロープのもう一方の端を固定した.時刻 t =0 にモータを始動し,単位時間当たり一定の長さ a >0 の割合でロープを巻き取り始めた.重力は y 軸の負の方向に働いているとする.荷物はすべって移動しないようにロープに固定されており,それぞれの大きさや太さは無視できるものとし,ロープにたるみや伸び縮みはないものとする.モータはロープが張って巻き取れなくなったときに自動的に停止する.

(1) 荷物の停止点の座標は であり,停止した時刻は である.巻き取り中の時刻 t における荷物の x 座標は であり,そのときの荷物の x 軸方向の速度は である.

(2) 今度は一旦元の状態に戻し,点 (- 1,1 ) では,ロープを固定する代わりに単位時間あたり一定の長さ b >0 の割合でロープを巻き取るモータに接続し, 2 つのモータで時刻 t =0 から同時に巻き取り始めた.巻き取り中の時刻 t における荷物の x 座標は であり,そのときの荷物の x 軸方向の速度は である.

2005 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式2月8日実施

易□ 並□ 難□

【2】(1) 次の定積分を求めよ.

0 π2 cos2 xd x= 0 π2 sinx cosx dx=

0 π2 sin2 xdx=

(2) 連続関数 g (x) が与えられたとき,

f(x )=g (x)+ 2 π 0 π2 cos (xt )f (t) dt

を満たす連続関数 f (x ) を求めよう.

a= 0 π2 f( x)cos xdx b= 0 π2 f( x)sin xdx

c= 0 π2 g (x) cosx dx d= 0 π2 g( x)sin x dx

とおく.このとき式 a b を用いて

f(x )=g (x)+

と書ける.この両辺に cos x を掛けて積分することにより, a b の関係式

=c

が得られ,また両辺に sin x を掛けて積分することにより, a b のもう一つの関係式

=d

が得られる.これらから a b を計算すれば,式 によって f (x ) を求めることができる.

(3) 例えば, g(x )=x の場合は, c d を計算すれば c = d= となる.したがって,この場合は a = b= となる.

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【3】 複素数平面上の任意の点 z は,実数 x y と虚数単位 i を用いて, z=x +i y の形に表される.

(1) 複素数平面において,等式 x +i y=( 1-i )x +i 22 を満たす点 z =x+i y 全体が描く図形を A 等式 | z-2 2 (1 +i) |=4 を満たす点 z 全体が描く図形を B とする.図形 A 上の点 z =x+i y については, x y は虚数を含まない等式 y = を満たし, B 上の点 z =x+i y については, x y は虚数を含まない等式 を満たす.

(2)  z A 上を動くとき,

w=( cos45 °-i sin 45°) z

が描く図形を A とすると, A 上の点 w の実部は定数 である.また, z B 上を動くとき w が描く図形を B とすると, B w に関する等式 で表される.

(3) 図形 A B の交点を求めると,そのうち虚部が正のものは である.一方,図形 A B を原点のまわりに 15 ° だけ回転させて得られる図形をそれぞれ A Prime; B とすると, A B の交点のうち実部が負のものは である.(ただし, は複素数である.)

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【4】(1) 座標平面における直線 y =m x のベクトル方程式を p =te とする.このとき, e を,その x 成分が正で,かつ | e | =1 となるようにとれば, e = である.また,平面上の点 U (u ,v) からこの直線へ下ろした垂線の足を H とし,座標平面の原点を O とすると, u v m を用いて

OH = e

と表される.

(2) 行列 A =( a b cd ) があり, b>0 とする. A2 =A が成立するための必要十分条件は c d a b に関する式としてそれぞれ c = d= と表されることである.

 さて,この条件が満たされているとき,平面上の任意の点 U (u ,v) に対して

( x y )=A (u v )

とおくと,点 P (x ,y) は常にある直線 y =mx 上にあって, m a b を用いて m = と表される.任意の点 U (u ,v) に対して, U( u,v ) からこの直線に下ろした垂線の足が P (x ,y) であるための条件は, a が不等式 を満たし,かつ,行列 A a を用いて A = と表されることである.

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