2006　筑波大学　前期MathJax

【１】　$f(x)=x^4+2x^2-4x+8$とする．

(1)　${(x^2+t)}^2-f(x)={(px+q)}^2$が$x$の恒等式となるような整数$t\text{，}p\text{，}q$の値を一組求めよ．

(2)　(1)で求めた$t\text{，}p\text{，}q$の値を用いて方程式${(x^2+t)}^2={(px+q)}^2$を解くことにより，方程式$f(x)=0$の解をすべて求めよ．

【２】　$a\geqq b>0\text{，}x\geqq 0$とし，$n$は自然数とする．次の不等式を示せ．

(1)　$0\leqq e^x-(1+x)\leqq {\displaystyle \frac{x^2{e}^x}{2}}$

(2)　$a^n-b^n\leqq n(a-b)a^{n-1}$

(3)　$e^x-{(1+{\displaystyle \frac{x}{n}})}^n\leqq {\displaystyle \frac{x^2{e}^x}{2n}}$

【３】　座標空間において，$|x|\leqq z^2$を満たす点$(x,y,z)$全体からなる立体を$R$とする．点$(0,0,1)$を通り$x$軸と平行な直線を$l$とする．$l$を中心軸とする半径$1$の円柱を$C$とし，$R$と$C$の共通部分を$T$とする．

(1)　$\mathrm{-1}<h<1$を満たす定数$h$に対して，点$(0,0,1+h)$を通り$z$軸に垂直な平面による$T$の切り口の面積を求めよ．

(2)　$T$の体積を求めよ．

【４】　座標空間において，原点$\mathrm{O}$を通り方向ベクトル$(\cos \theta ,\sin \theta ,0)$をもつ直線を$L_{\theta }$とする．点$\mathrm{A}(2,0,1)$から直線$L_{\theta }$に下ろした垂線と$L_{\theta }$との交点を${\mathrm{P}}_{\theta }$とする．

(1)　$\theta$が実数全体を動くとき，${\mathrm{P}}_{\theta }$は$xy$平面内の円周上を動くことを示し，その中心の座標と半径を求めよ．

(2)　$\theta$が$0\leqq \theta <{\displaystyle \frac{\pi }{2}}$の範囲を動くとする．三角形${\mathrm{OAP}}_{\theta }$の面積の最大値と，そのときの${\mathrm{P}}_{\theta }$の座標を求めよ．

【５】　行列$A\text{，}B$を

$A=\left(\begin{array}{cc}1& 2\\ \mathrm{-3}& 4\\ 2& \mathrm{-1}\end{array}\right)\text{，}B=\left(\begin{array}{ccc}3& 1& 2\\ 4& \mathrm{-2}& 1\end{array}\right)$

とする．

(1)　次の式のうち，定義されるものは計算し，定義されないものは「定義されない」とかけ．

(ア)　$A+B$

• (イ)　$AB$
• (ウ)　$BA$
• (エ)　$AA$

(2)　$2$次正方行列$C$が$C(BA)=(BA)C$を満たすとき，$C=sE+t(BA)$となる実数$s\text{，}t$が存在することを示せ．ただし，$E=\left(\begin{array}{cc}1& 0\\ 0& 1\end{array}\right)$とする．

【６】　 $xy$平面において，媒介変数$t$を用いて

$x=2(t+{\displaystyle \frac{1}{t}}+1)\text{，}y=t-{\displaystyle \frac{1}{t}}$

と表される曲線を$C$とする．

(1)　曲線$C$の方程式を求め，その概形をかけ．

(2)　点$(a,0)$を通り曲線$C$に接する直線があるような$a$の範囲と，そのときの接線の方程式をすべて求めよ．

【７】　投げたとき裏が出やすいと思われるコインがある．このコインについて本当に裏が出やすいかどうか調べてみたい．このコインを投げて表の出る確率を$p$とし，$100$回投げて表の出る回数を$X$とする．このとき次の問いに答えよ．ただし，必要があれば，次ページの正規分布表を参照し，正規分布による近似を用いてよい．

(1)　$p={\displaystyle \frac{1}{2}}$のとき$P(X\leqq 40)$を四捨五入により小数点以下第$2$位まで求めよ．

(2)　$X\leqq a$であったら$\text{「}p<{\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$，$X>a$であったら$\text{「}p={\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$と判断することにする（ただし$a$は$50$未満の整数）．本当は$p={\displaystyle \frac{1}{2}}$であるのに$\text{「}p<{\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$と判断される確率が$0.10$以下となるような整数$a$の最大値を求めよ．

(3)　(2)の$a$を用いて$\text{「}p<{\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$か$\text{「}p={\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$かの判断を行うとする．このとき，$p={\displaystyle \frac{2}{5}}$であるのに$\text{「}p={\displaystyle \frac{1}{2}}\text{」}$と判断される確率を四捨五入により小数点以下第$2$位まで求めよ．ただし，$\sqrt{6}\doteqdot 2.45$としてよい．

志望別問題選択一覧

第一学群

　社会学類　新旧両課程履修者【１】，【４】必須

　自然学類　新課程履修者　【２】，【３】，【５】，【６】必須，【１】，【４】から１題選択

　自然学類　旧課程履修者　【２】，【３】必須，【１】，【４】から1題選択，【５】〜【７】から２題選択

第二学群

　人間学類　数学II・数学B選択　新旧両課程履修者　【１】，【４】必須

　人間学類　数学III選択　新旧両課程履修者　【２】，【３】必須

　人間学類　数学C選択　新課程履修者　【５】，【６】必須

　人間学類　数学C選択　旧課程履修者　【５】〜【７】から２題選択

　生物学類，生物資源学類　新課程履修者【１】〜【３】必須，【４】〜【６】から２題選択

　生物学類，生物資源学類　旧課程履修者【１】〜【３】必須，【４】〜【７】から２題選択

第三学群

　社会工学類，国際総合学類　新課程履修者　【２】，【３】，【５】，【６】必須

　社会工学類，国際総合学類　旧課程履修者　【２】，【３】，【５】〜【７】から２題選択

　情報学類　新課程履修者　【１】〜【４】必須，【５】，【６】から1題選択

　情報学類　旧課程履修者　【１】〜【４】必須，【５】〜【７】から1題選択

　工学システム学類，工学基礎学類　新課程履修者　【２】，【３】必須，【１】と【４】〜【６】から２題選択

　工学システム学類，工学基礎学類　新課程履修者　【２】，【３】必須，【１】と【４】〜【７】から２題選択

医学群

　医学類，看護・医療科学類　新課程履修者　【１】〜【３】必須，【４】〜【６】から２題選択

　医学類，看護・医療科学類　旧課程履修者　【１】〜【３】必須，【４】〜【７】から２題選択

図書館情報専門学群

　新課程履修者　【１】〜【３】から２題選択，【４】〜【６】から２題選択

　旧課程履修者　【１】〜【３】から２題選択，【４】〜【７】から２題選択