2006 立命館大 理系学部A方式2月3日実施MathJax

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2006 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式

2月3日実施

易□ 並□ 難□

【1】 実数 t に対して

x2 2t x+y 22 ty =t2 t2

を満たす座標平面上の点 (x, y) の集合 S を考える. S に属する y 軸上の点が存在するための t の条件は である.このとき,これらの点を ( 0,p (t )) (0,q (t )) とおく.ただし p( t)q (t ) とする. q( t)p (t ) t= のとき最大値 をとり, q( t) t= のとき最大値 をとる. t ごとに線分

x=t かつ 0y q( t)

を考える. t の範囲を動くとき,この線分が通過する点全体の図形の面積は である.

2006 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式

A方式2月3日実施

易□ 並□ 難□

2006年立命館大理系2月3日実施【2】の図

【2】 図のように,座標平面にある一辺の長さが 1 の正方形 OABC が, x 軸上を正の方向にすべらずに回転しながら移動し,頂点 O が点 O (4 ,0) 頂点 A が点 A (5 ,0 ) の位置に来た.

 最初に点 (x ,0) (0 x<1 ) の位置にあった辺 OA 上の点 P が点 P ( x+4, 0) に至るまでに描く曲線を考える.その曲線の長さ l ( x) = の最大値と最小値は以下のように求められる.

  l( x) の導関数は l (x )= であるから, l (x )=0 となるのは x = のときである.

limx +0 l (x)= limx 10 l (x )=

より, l (x) の符号は,

0<x < のとき

<x <1 のとき

となる.従って, l( x) は,

x= のとき最大値

x= のとき最小値

をとる.

2006 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式

2月3日実施

易□ 並□ 難□

【3】  a b c は正の実数とする. b< x< π2 a x0 である x に対して,

b< x<0 のとき

f ( x)= x+ bc x

0<x< π 2a のとき

f( x)= x+2 sin ( a2 x) sin (a x)

と定義された関数 f( x) について考える.

  x=0 における右側からの極限値は limx +0 f (x )= である. x=0 における左側からの極限値 limx 0f (x ) が存在するのは c= のときで,その値は limx 0f (x )= である.また,このとき, x=0 での極限値 limx 0 f (x) が存在するための必要十分条件は b= が成立することである.

 次に, c= が成立していると仮定して,定数 a x=0 での値 f( 0) をうまく与えることによって f( x) x=0 で連続になるかどうかを考えよう. 0<b のときは, a f( 0) をうまく与えると f( x) x=0 で連続になるが, <b のときは, a f( 0) をどのように与えても x =0 では連続にならない.特に b= のとき, a= f (0)= と与えれば x=0 で連続になる.

2006 立命館大学 理工学部,情報理工学部A方式

2月3日実施

易□ 並□ 難□

【4】 任意の枚数のコインを けるゲームがある.ゲームに勝てば賭けたコインは戻り,加えて,賭けたコインと同じ枚数のコインが手に入る.負ければ賭けたコインは没収される.ゲームに勝つ確率は 1 3 負ける確率は 2 3 である.このゲームが独立にくり返し行われている.このときS君は以下の戦術Aに従って,ゲームに参加するか否かと,何枚のコインを賭けるかを決める.

戦術A:はじめに 1 枚のコインを賭けてゲームをし,勝てばそれ以降のゲームに参加するのをやめ,負ければ次のゲームに参加する. 2 回目のゲームでは 2 枚のコインを賭けてゲームをし,勝てばそれ以降のゲームに参加するのをやめ,負ければ次のゲームに参加する. 3 回目のゲームでは 4 枚のコインを賭けてゲームをする.このように,それまでのゲームで没収されたコインの総枚数 + 1 枚のコインを賭けてゲームをし,最初に勝った時点でゲームに参加するのをやめる.ただし,この方法で賭けるのに必要なコインの枚数よりも手持ちのコインが少なくなった場合にも,ゲームに参加するのをやめる.

(1) S君がはじめに 2 n枚以上 ( nは自然数 ) のコインを持ってゲームに参加する.戦術Aに従ってゲームをくり返すとき, n 回以内にゲームに勝つ確率は pn= である.数列 {pn } の極限は limn pn = である.

(2) S君がはじめに 31 枚のコインを持ってゲームに参加する.戦術Aに従ってゲームを繰り返すとき,最終的に 32 枚のコインを持っている確率は である.また,ゲームに参加するのをやめた時点でS君が持っているコインの枚数の期待値は である.

(3) S君がはじめに 2 m 1 枚( m は自然数)のコインを持ってゲームに参加する.戦術Aに従ってゲームをくり返すとき,ゲームに参加するのをやめた時点でS君が持っているコインの枚数の期待値は Em= である.このときのコインの枚数の増加の期待値は Am =Em ( 2m 1) であり,数列 { Am } の極限は limm Am = である.

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