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【1】 外見では区別がつかないつの箱があり,これらの箱のうち箱もしくは箱にボールが入れられている場合を考える.この時,次の順番でゲームを行う.
この(1)〜(4)からなる一連のゲームを,回の試行と呼ぶ.
問1 回の試行の結果,プレイヤーの選んだ箱がはずれであった場合,あたりの箱数を箱にして,引き続き試行を行う.プレイヤーの選んだ箱があたりであった場合には,あたりの箱数を箱にする.このルールに従い,プレイヤーが試行を繰り返すとき,以下の問いに答えよ.
(a) 回目の試行を行う時点で,あたりが箱だけ,および箱存在している確率をそれぞれおよびとしたとき,回目の試行において,あたりが箱だけ存在している確率を,およびを用いて表せ.同様に,あたりが箱存在している確率を,およびを用いて示せ.
(b) あたりが箱だけ存在している状態から,回目の試行を開始するものとする.回目の試行においてプレイヤーの選んだ箱があたりである確率を,を用いて示せ.
(c) 回目の試行が終わった時点でプレイヤーが獲得したポイントの合計の期待値を求めよ.
問2 問1のルールに加え,プレイヤーが箱を選ぶ前に,かつ,この時点でのみ,プレイヤーは希望すればヒントを要求できることにする.ヒントは回の試行につき回だけ要求できる.ヒントを回要求することにより,プレイヤーはその時点で,はずれの箱をつ知ることができ,その手数料としてポイント支払う.ただし,は正の値とする.
なお,プレイヤーの獲得ポイントの合計が負の値となっても差し支えないものとする.つまり,手持ちのポイントが未満の状態でも,ヒントを要求し,ポイント支払えるものとする.また,プレイヤーは,各試行終了時の手持ちポイントの期待値が最大となる行動を取るものとする.
(a) ヒントを聞いた後に,選んだ箱があたりである確率を,あたりが箱だけ存在している場合,および,あたりが箱存在している場合,それぞれについて計算せよ.
(b) 獲得ポイントをより多くするためには,とがどのような関係を満たすときにヒントを要求すればよいか,あたりが箱だけ存在している場合,および,あたりが箱存在している場合,それぞれについて示せ.
(c) あたりが箱だけ存在し,かつ,手持ちポイントがポイントの状態から,回目の試行を開始するものとする.の時,回目の試行が終わった時点でプレイヤ−の手元にあるポイントの期待値を求めよ.
問3 問2で用いたルールを次のように変更する.プレイヤーがヒントを要求するタイミングを改め,プレイヤーが箱を選んだ後,箱を開ける前に,かつ,この時点でのみ,プレイヤーは希望すればヒントを要求できることにする.このときも問2と同様に,ヒントは回の試行につき回だけ要求できる.ヒントを回要求することにより,プレイヤーはその時点で,自分がすでに選んでいる箱以外の箱の中から,はずれの箱をつ知ることができる.ヒントを回要求することにより,手数料としてポイント支払う.ただし,は正の値とする.ヒントを聞いた後,箱を開ける前に,プレイヤーは,希望するならば,すでに選んでいる箱以外の箱を選び直すことができることとする.
なお,ここでも問2と同様に,プレイヤーの獲得ポイントの合計が負の値となっても差し支えないものとする.つまり,手持ちのポイントが未満の状態でも,ヒントを要求し,ポイント支払えるものとする.また,プレイヤーは,各試行終了時の手持ちポイントの期待値が最大となる行動を取るものとする.
(1) あたりが箱だけ存在している場合,および,あたりが箱存在している場合,それぞれについて,ヒントを要求した後に箱を選び直した時にあたりである確率を計算せよ.さらに,ヒントを要求した後に箱を選び直さない時にあたりである確率を,それぞれの場合について計算し,あたりである確率を上げるためには,ヒントを聞いた後にどのような行動をとるべきか,ヒントを要求した後に箱を選びなおした時と比較することにより,説明せよ.
(b) の時,あたりが箱だけ存在している場合,および,あたりが箱存在している場合,それぞれについて,ヒントを要求することにより獲得するポイントの期待値が増えるか減るか,理由とともに示せ.