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2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月2日実施

易□ 並□ 難□

【1】  i を虚数単位とする.

(1)  θ1 θ2 を実数とすると, cos θ1 +isin θ1 cos θ2+ isin θ2 =cos +isin である.

(2) 複素数 1+ 3i 1+ i

1+3 i= (cos +isin )

1+i= (cos +i sin )

と表せるから,(1)より

1 +3 i1+ i= (cos +i sin )

となる.ただし, はいずれも 0 以上 π 未満とする.

 一方,三角関数を用いずに計算すると

1 +3 i1+ i= + i

であるから, cos = sin = である.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月2日実施

易□ 並□ 難□

【2】(1) 定積分 - ππ ex dx の値を計算すると となる.また, a を任意の定数とするとき, -π π ex cos (x+ α) dx=- 1 2 ( eπ- e-π ) ( ) となる.

(2)  x の関数 f (x)= ex2 cos x 2 を使って, t の関数を h (t) = -ππ f (x) f( x-t) dx と定めると

h(t )= 14 ( ) e-t 2 (sin t2 + )

となる.したがって, 0 以上の任意の整数 k に対して

h(2 kπ )= 14 ( ) ( ) k

となる.さらに

k=0 h(2 kπ )= 14 ( -1 )

となる.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月2日実施

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【3】  p を正の実数とし,座標平面上の 2 P (1, p) および Q (2, 0) を考える.

(1)  P Q を通る直線 l の方程式は

x +y+ =0

であり,線分 PQ の中点を通り l と直交する直線の方程式は

x+ y+ =0

である.

(2)  P Q を通り, y 軸に接する円を考える.このような円は各 p に対して 2 個あるため, y 軸との接点 R (0, t) のとり方も 2 通りあるが,ここでは t の値が小さい方を考えることにする.このとき,円の中心 C の座標は t p を使って

( 3 + -p2 2 ,t)

と表すことができる.さらに, CR=CQ= CP であることより, t p で表すことができ, t= となる. p が正の実数の範囲を動くとき,この円の半径は p= のときに最小値 をとる.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月2日実施

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【4】 直線 y= x l1 とし,直線 y= 2x l2 とする. l1 に関する対称移動を g 1 l2 に関する対称移動を g2 と呼ぶことにする.また, g1 を行った後で,さらに g2 を行う合成変換を f とすると,これは 1 次変換である.そこで f を表す行列を求めてみよう.

(1) まず,直線 l1 f で移して得られる直線 l3 を求めてみよう.そのために, g2 によって直線 l1 上の点 P (1, 1) が移される点 P の座標を調べる. P を通って l2 に垂直な直線上の点の座標を媒介変数 t を使って

( t+ 1,t+ 1)

と表すと,この点は t= 0 のときに P に対応し, t= のときに直線 l2 上の点となるので, t= のときに P に対応する.

 以上のことから,直線 l3 の方程式は

y= x+

となることがわかる.

(2) 次に,原点以外の任意の点 Q をとる. Q g1 で移した点を Q さらに Q g2 で移した点を Q とする.直線 l1 上の点で,原点 O を中心に角 -α だけ回転移動させたときに Q に一致するものを R とすると,点 Q は原点を中心に R を角 だけ回転移動させたものに一致する.したがって Q は,点 R g2 によって直線 l3 上に移した点を,原点を中心に角 だけ回転移動させたものに一致する.

 以上のことから, 2 直線 l1 l2 のなす角を θ ( 0<θ < π2 ) としたとき, f は,原点を中心とする角 の回転移動であることがわかる.ここで,点 P (1, 1) f によって P に移されるので

( cos -sin sin cos ) ( 1 1 )= ( 1 )

が成り立つ.

 以上より, 1 次変換 f は有理数を成分とする行列

( - )

で表されることがわかる.

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