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2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月3日実施

易□ 並□ 難□

2010年立命館大理系2月3日実施

【1】 図のような四角形 ABCD を考える.線分 AB BC CD DA の長さをそれぞれ b c d a とし, BAD= A CBA=B とする.ただし A B π2< A<π π2< B<π を満たすものとする.

 このとき,線分 AC の長さ l は, l= である.さらに BAC =θ とすると

lsin θ=c sin

が成り立つ.また,

lcos θ=b- c

である.これらを用いると, ACD に注目し,

d=a 2+b 2+c 2-2 ab cos -2 bc +2 ac cos

であることがわかる.また,四角形 ABCD の面積を S とすると

S= 12 { sinA + sin B+ sin (A+B )}

となる.

(注意事項: から には, a b c A B を使った式を書きなさい.)

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月3日実施

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【2】  p q を実数とする.座標平面上の 2 つの放物線 y= x2 および y= -(x -p)2 +q をそれぞれ C1 および C2 と呼ぶことにする.

(1)  C1 C2 の共有点が 1 点のみになるための必要十分条件は, p q の関係が q = となることである.

(2)  C1 C2 の共有点が 2 点あるとする.このとき, 2 つの共有点の間の距離の 2 乗は, 2q + -p4 で与えられる.さらに,いずれの共有点でも C1 の接線と C2 の接線が直交するための必要十分条件は, q= となることである.

(3)  C1 C2 が共有点を持たないとする.このとき, C1 C2 の両方に接する直線は 2 本あり,それらは方程式

y=( + ) x- 12 ( +p )

および

y=( - ) x- 12 ( -p )

 

で与えられる.さらに,これらの 2 直線が直交するための必要十分条件は q= となることである.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月3日実施

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【3】 階段を一度に 1 段か,または, 1 段飛ばして 2 段登る人が,ちょうど n 段ある階段を上まで登るときの登り方が何通りあるかを考える.ただし, n1 とする.

(1) まず例として n= 5 の場合,すなわち 5 段の階段を登る場合を考えよう.すべての段を 1 段ずつ登るとき,その登り方は 1 通りである.つぎに,一度だけ 1 段飛ばしで登るとき,その登り方は 通りである. 1 段飛ばしを 2 回行って登るとき,その登り方は 通りである. 5 段の階段を登るとき, 1 段飛ばしを 3 回以上行うことはできないので,以上ですべての場合を尽くしている.このことから,この人が 5 段の階段を登るとき,その登り方は 通りあるとわかる.そこで,この人がちょうど n 段ある階段を登る方法の総数を f (n) と書き表すことにすると, f( 1)= f( 2)= であり,さらに上で求めたように, f( 5)= である.

(2)  n3 のとき,この人が n- 1 段目も n- 2 段目も踏まずに階段を登りきることはできないので,以下の 2 つの場合ですべての登り方を尽くしている. 1 つは, n-1 段目を踏んで最後に 1 段登る場合であり,そのときの登り方の総数は f を使って 通りと表わすことができる.もう 1 つは, n-2 段目を踏んで最後に 1 段飛ばして登る場合であり,そのときの登り方の総数は f を使って 通りと表わすことができる.以上のことから, f( x) についての関係式

f(n )= + n 3

が得られる.そこで an = f(n +1) f(n ) n= 1 2 とおくと,常に a n>0 であることから, より, an+ 1 an n 1 は関係式

an+ 1=

を満たすことがわかる.

(3) この数列 {an } が収束するかどうかを調べよう.仮に lim n a n=a であると仮定しよう.すると より, a は方程式

a= a+

を満たすことがわかり, a= となる.一方 より, n2 のとき

|a n-a |< 1 a | an- 1- a|

が成り立つことがわかる.したがって n 4 のとき

|an -a| < 1a |a n-1 -a| < 1a2 |a n-2 -a| << 1 a |a 1-a |

が成り立つ.

  a の小数第 2 位以下を切り捨てた値は なので, a>1 となる.よって数列 { an } に収束する.

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【4】  x>0 の範囲で関数 f (x)= log xx を考える.

(1) 関数 f (x) は, x= のとき極大値 をとる.

(2)  2 つの曲線 y= kx 2 y= f(x ) のある共有点で,両曲線の接線が一致するとき, k= である.このような共有点はただ一つ決まり,その座標は ( , ) である.

(3)  u1 として, u の関数 g (u)= 1u f (x)2 dx を考えよう. x=e t とおくとき,

g(u )= 0 dt= [ ]0

となる.この結果より, limt t2 e-t =lim t t e-t =0 を用いると,

limu 1 u f(x )2 dx=

であることがわかる.

(注意事項: には, t の式を書きなさい.)

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