2011 立命館大 情報理工2月8日MathJax

Mathematics

Examination

Test

Archives

2011 立命館大学 情報理工学部

2月8日実施

易□ 並□ 難□

【1】  xy 平面上の 2 つの放物線

C1: y= 12 x 2-a

C2: x= 12 y 2-a

について考える.ただし, a を実数とする.

(1)  C1 C 2 の共有点について考える. C1 C 2 の式から y を消去して得られる式は

(x2 -2 x-2 a) (x2 +px +q) =0

と変形することができ, p q をそれぞれ a または数値を用いて表すと,

p= q=

となる.したがって, C1 C 2 の共有点の数は, a の値または範囲によって以下のようになる.

のとき, 4 つの共有点を持つ.

のとき, 2 つの共有点を持つ.

のとき, 1 つの共有点を持つ.

のとき,共有点を持たない.

なお, 3 つの共有点を持つことはない.

(2)  C1 C 2 4 つの共有点を持つとき,これらの共有点はすべて,中心座標 半径 の同一円周上にある.また,これらの 4 つの共有点を頂点とする四角形を作るとき,その 2 本の対角線の方程式はそれぞれ,

y= y=

と表される.

2011 立命館大学 情報理工学部

2月8日実施

易□ 並□ 難□

【2】  n を自然数とする. 1 から 6 までの目が等しい確率で出るサイコロ 1 つを n 回投げたとき, i 回目( i =1 2 n )に出た目を a i とし,また Sn= a1+ a2+ +a n とする.ここで, Sn が自然数 k の倍数となる確率 Pn (k ) について考える.

(1)  k=1 のとき, Pn (1) = である.

(2)  k=2 の場合を考える. Sn- 1 2 の倍数のとき, n 回目に偶数の目が出れば, Sn 2 の倍数となる.また, Sn- 1 2 の倍数でないとき, n 回目に奇数の目が出れば, Sn 2 の倍数となる.よって, Sn- 1 2 の倍数でない確率を Qn-1 ( 2) とおくと, Pn (2 ) Pn-1 ( 2) Q n-1 (2 ) を用いて Pn( 2)= と表せる.この式から, Pn- 1 (2 ) Qn-1 ( 2) の関係を用いて Pn- 1( 2) Q n-1 ( 2) を消去すると, Pn (2 ) は定数となり, Pn (2) = となる.

(3)  k=3 の場合, Pn (3 ) も定数となり, Pn (3) = となる.

(4)  k=7 の場合を考える. Sn- 1 7 の倍数でない確率を Qn-1 ( 7) とおくと, Pn ( 7) Q n-1 ( 7) を用いて, Pn (7) = と表せる.よって, Pn (7 ) Pn-1 ( 7) を用いて表すと, Pn (7) = となる. P1 (7 )= であるから, Pn (7 ) n を用いて表すと, Pn (7) = となる.

2011 立命館大学 情報理工学部

2月8日実施

易□ 並□ 難□

【3】 平行四辺形 ABCD において, AB=2 AD=3 とし,ベクトル a= AB b =AD とおく.また, a b の内積 a b =2 とする.このとき,実数 k に対して, AP =( 1-k) a +k b で定められる点 P について考える.

(1) 線分 AP を延長した直線と直線 BC との交点を Q とする.

(a) 点 P が線分 BD 上(両端の点を除く)の点であるとき,

<k<

である.また,点 Q が線分 BC 上(両端の点を除く)の点であるとき,

<k<

である.このとき, AQ a b k を用いて表すと,

AQ =1 1-k { ( ) a+ b }

となる.

(b)  APBD のとき, k= となる.このとき, ABP の面積は ABQ の面積は となる.

(2) 辺 DC を延長した直線上に点 E DE =3 DC となるように定める.また,線分 AP を延長した直線と直線 BE との交点を R とする. k 15 k 1 4 を満たして動くとき,線分 AR の描く図形の面積は となる.

2011 立命館大学 情報理工学部

2月8日実施

易□ 並□ 難□

【4】  xy 平面上の曲線

E:x2 +| y2- 23 y| -9=0

について考える.

(1) 曲線 E は, y または y の範囲では円の一部 E 1 を描く.一方, y の範囲では双曲線の一部 E 2 を描く.

(2) 次に,曲線 E で囲まれた図形の面積 S について考える.曲線 E は, y 軸に関して対称であり,また, x 軸に平行な直線 y = に関しても対称であるので,曲線 E y 軸,直線 y = に囲まれた部分の面積 S を求め,それを 4 倍すると面積 S が求められる.

  x0 y の範囲における E 1 の方程式は,

y= + (ただし, 0x

となる.また,この範囲における E 2 の方程式は,

y= + (ただし, x

となる.

 以上のことから,

S=4 S= 4 ( 0 dx- d x)

となる.

(3) ここで,不定積分

I= x2 -A2 dx A は実数で, x>A> 0

について考える. I を部分積分法により変形すると,

I= - (I+ A2 1x2 -A2 dx )

となり,これを I について解くと,

I= 12 ( -A2 1 x2- A2 dx)

である.さらに,不定積分

J= 1x2 -A2 dx A は実数で, x>A> 0

について考えると, t=x+ x2 -A2 とおいて計算することで,

J=log ( ) +C C は積分定数)

となることが分かる.

(注: t を用いないで記せ.)

(4) これらを用いて計算すると,最終的に,

S= π +12log ( 2 )

となる.

inserted by FC2 system