2015 大学入試センター試験 追試験 数学II・数学IIB・旧数学IIBMathJax

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2015 大学入試センター試験 追試

数学II,IIB,旧数学IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1] 連立方程式

(*) { 2x- 2+ 12 y= 3x- log2 y=2

を満たす実数 x y を求め,さらに x +y 以下の整数のうちで最大のものを求めよう.

 真数の条件により y > である.ただし,対数 loga b に対し, a を底といい, b を真数という.

 まず, z=2x とおくと,(*)は

{ z+ y= ウエ log2z -log2 y=2

となる.

 次に, w=log 2 y とおくと, y= (2 ) w である.この等式において, 2 を底とする両辺の対数をとることにより, w= log 2y であることがわかる.したがって,

z= y

と変形できる.

  を連立させた方程式を解いて, y> に注意すると

y= z=

となる.したがって, x=log 2 である.

 最後に, x+y= log2 + 以下の整数のうちで最大のものを求めよう.

  x=log 2 について

n 2 log2 < n+1 2

を満たす整数 n である.したがって, x+y 以下の整数のうちで最大のものは である.

2015 大学入試センター試験 追試

数学II,IIB,旧数学IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 座標平面において,原点 O を中心とする半径 5 の円 C と, C の外部にある第 1 象限の点 A を考える. A から C に引いた 2 本の接線の接点を P Q とする.ただし, P x 座標が Q x 座標より小さいとする. PAQ= π 3 であり,かつ直線 PQ の傾きが - 43 であるとき,点 A の座標と接点 P Q x 座標を求めよう.

(1) 円 C の方程式は x2+ y2= スセ である.

(2)  OAP= π であるので, OA= タチ である.また,直線 OA と直線 PQ は垂直であるから,直線 OA の傾きは である.よって, A の座標は ( , ) である.

(3) 直線 OA と直線 PQ の交点を R とおくと, OR= であるので,点 R は線分 OA 1 : に内分する.このことを用いると,直線 PQ の方程式は y =- 43 x+ ノハ となることがわかる.

 円 C の方程式と直線 PQ の方程式により, P x 座標と Q x 座標は,それぞれ

- 2 + 2

であることがわかる.

2015 大学入試センター試験 追試

数学II,IIB,旧数学IIB共通

配点30点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】 座標平面上の放物線 y =1-x 2 C とする.

(1) 放物線 C 上の点 P ( a,1- a2 ) における C の接線を l とする. l の方程式は

y=- アイ x+a +

である.直線 l と原点 O の距離 h

h= a + a2 +

である.ここで, t= a2 + とおくと

h= 1 (t+ t )

と表される.相加平均と相乗平均の関係により, h t2= のとき,つまり a =± のとき,最小値 をとることがわかる.

(2)  1 2<b 1 として,放物線 C 上の 2 Q (-1 ,0) R ( 1-b,2 b-b 2) を通る直線を m とする. m の方程式は

y= x+

である.

  C と直線 m で囲まれた図形の面積 S 1

S1= タチ b3+ b2- b+ 43

である.一方, C と直線 m 1 -bx b の部分,および直線 x =b で囲まれた図形の面積 S 2

S2 = b 3+2 b2- b+ 23

である.よって, S1 S 2 の和 S

S=S 1+S 2= b3+3 b2 - b+2

となる.

  1 2<b 1 のとき, S の増減を調べると, S b = - で最小値をとることがわかる.

2015 大学入試センター試験 追試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 関数 f (x )= 12 (3 sin 23 x+cos 23 x)2 について考えよう.

(1)  3 sin 2 3 x+ cos 23 x = sin ( 23 x+ π ) であるから

f( x)= sin2 ( 23 x+ π )

である.さらに, 2 倍角の公式により

f( x)= -cos ( x+ π ) +

と表される.

(2) 一般に, -cos θ= がすべての θ に対して成り立つ. に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

0   sin(θ -π) 1   sin(θ -π 2)
2   sinθ 3   sin( θ+ π2 )

 このことと により, f( x)

f( x)= sin( x- π ) +

と変形できる.

(3)  により,関数 y =f( x) のグラフは, y=sin ( x ) のグラフを x 軸方向に π y 軸方向に だけ平行移動したものであることがわかる.

 また, f( x) の正の周期のうち最小のものは π である.

(4)  0x 2π の範囲で, f( x)= 1 を満たす x 個ある.その中で最小のものを α とおくと, α= π である.

 この α に対して tan α の値を求めよう. tan2 α を, tanα を用いて表すと

tan2 α= tanα -tan2 α

である.この式と tan α>0 により

tanα = -

であることがわかる.

2015 大学入試センター試験 追試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 複素数 p +qi に対し,実数 ( p+q i) (p- qi ) を記号 N (p+ qi ) で表すことにする.ただし, p q は実数とする.

(1)  N( p+q i)= (p+q i) (p- qi ) であるので, N( 3-4i )= アイ N (-2 ) = となる.

(2)  2 次方程式 a x2 +bx +c=0 が虚数解 p +qi をもつとき, N( p+q i) を求めよう.ここで, a b c はすべて実数であり, a0 である.

  F( x)= ax2 +bx +c とおくと

F( p+qi ) =( ap2 -aq 2+ p+ ) + q( カキ p+ )i

となる.ここで, F( p+q i)= 0 であることから

{ ap 2-a q2+ p+ = q ( カキ p+ )=

を得る.さらに

F( p-q i) = (a p2- aq2 + p+ ) - q( スセ p+ ) i

であることから, F( p-q i)= 0 となる.つまり,虚数 p+ qi 2 次方程式 a x2+b x+c= 0 の解であるとき, p-q i も解となる.

 したがって,解と係数の関係により N (p +qi) = を得る.

(3)  d を実数とし, G( x)= 2x3 +2 (d+ 3) x2 + (7 d-8) x-9 d とする.方程式 G (x )=0 が虚数解をもつとき, d のとり得る値の範囲を求めよう.

  G( ) =0 であるので,因数定理により

G( x)= (x- ) ×{ x 2+2 (d+ ) x+ ナニ }

が成り立つ.

 ここで

H( x)= x2+2 (d + ) x+ ナニ

とおく. G( x)= 0 の虚数解は H (x )=0 の虚数解であるので, G( x)= 0 が虚数解をもつときの d のとり得る値の範囲は < d< である.

 また, 3 次方程式 G (x )=0 の虚数解の一つを p +qi とすると,(2)により N (p +qi )= ノハ が得られる.したがって, N( p+q i) のとり得る値の範囲は, <N (p+ qi) < ヘホ となることがわかる.

2015 大学入試センター試験 追試

数学IIB,旧数学IIB共通

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 数列 { an }

a1= -40 a n+1 =| 4n- an |+2 an n=1 2 3

を満たしているとする. {a n} の一般項を求めよう.

(1)  a2 =- アイ a3 =- ウエ であるので,最初の 3 項については

an 4n

が成り立っている.いま,初項から第 m 項まで が成り立っているとすると, n=1 2 m に対して, により

an +1- an= n

を満たす.よって, n=1 2 m+1 に対して

an = n2- n- クケ

と表される.ここで

n2- n- クケ > 4n

を満たす最小の自然数 n であるので, n=1 2 のとき, an で定まる.また, a = サシ である.

(2) 以下, n のとき,数列 { an } の一般項を求めよう.まず,このとき

an >4n

であることを数学的帰納法により確かめる.

[Ⅰ]  n= のとき, a = サシ であるので, が成り立つ.

[Ⅱ]  k として, n=k のとき が成り立つと仮定する. により ak+1 = ak- k であるので, ak+ 1>8 k となる.また, 8k >4( k+1 ) であるので, n=k+ 1 のときにも が成り立つ.

[Ⅰ],[Ⅱ]により, n のとき, が成り立つ.

 したがって, により

an +1= an- n n

である. bn= an+1 -an とおくと, により, bn b n+1 は関係式

bn+ 1= bn- n

を満たし,この関係式は bn+1 - = ( bn- ) と変形できる. b = テト であるので

bn= ナニ n- +

である. から, bn = an- n なので, n のとき

a n= 1 ( bn+ n) = ネノ n- + n+

である.

2015 大学入試センター試験 追試

数学IIB,旧数学IIB共通

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 平面上の四角形 OABC において, |OA | =2 | OB |=3 | OC |=1 AOB= BOC=60 ° であるとする.点 P

PA PB = 5 4

を満たしながら動くとき,三角形 OCP の面積の最小値を求めよう.以下, OA =a OB =b OP =p とおく.

 まず,点 P の動く範囲を考えよう. は, (a - p) ( b- p )= 54 であるから, a b = に注意すると

| p |2 -( a+ b ) p + =0

と書き換えられる.これはさらに

|p - a+ b | =

と書き換えられる.点 M OM= a+ b となるように定めると,点 P は, M を中心とする半径 の円周上を動く.

 次に,点 P と直線 OC の距離について考えよう.直線 OC 上の点 H OC MH となるようにとる.実数 t を用いて OH= tOC と表すと, OC MH = であることから, t= となる.このとき, |MH | = であるから,点 P を満たしながら動くとき,点 P と直線 OC の距離の最小値は となる.

 したがって,三角形 OCP の面積の最小値は である.

2015 大学入試センター試験 追試

数学IIB

選択問題

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】(1) 一つのさいころを投げて出た目の数を得点とするゲームを行う.このゲームでは,出た目を見て,もう一度だけ投げることもでき,その場合は新たに出た目の数が得点になる.このゲームの得点を確率変数と考えて,いろいろな場合について,その期待値(平均)を求めてみよう.

 まず,最初に出た目にかかわらずもう一度投げることにした場合に得られる得点を X とすると,確率変数 X の期待値は である.

 次に,最初に 1 の目が出たときにはもう一度投げ, 2 以上の目が出たときにはそのまま得点にすることにした場合に得られる得点を Y とする. Y=1 となる確率は エオ であり, Y=2 となる確率は キク である. Y=3 4 5 6 となる確率も考えることによって,確率変数 Y の期待値は ケコ サシ とわかる.

 この値は, X の期待値 より大きくなっている.さらに期待値を大きくする方法を考えてみよう.

 一つのさいころを投げることによって 点が得られるとみなしてよいので,最初のさいころの目が より大きいときはそのまま得点にし, より小さいときにはもう一度投げるのはよいということがわかる.この場合に得られる得点を Z とすると,確率変数 Z の期待値は スセ になる.

2015 大学入試センター試験 追試

数学IIB

選択問題

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】(2)  14000 人の生徒に対して,科目Aと科目Bの試験を実施した.試験の点数は正規分布に従うと考え,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

 科目Aの平均点は 66.2 点,標準偏差は 15.0 点であった.点数の高い順に順位をつけたとき,この試験で 80 点であった生徒の順位は までにあり, 59 点であった生徒の順位は までにある. に当てはまるものを,次の 0 d のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを選んでもよい.

 科目Bの標準偏差は 16.0 点であったが,平均点が発表されなかったので,無作為に選ばれた 196 人の試験の点数をもとに平均点 m を推定することにした. 196 人の平均点が 63.5 点であったとき, 196 人の点数を十分に大きな標本と考えて m に対する信頼度(信頼係数) 95% の信頼区間を求めると, ツテ . m ナニ . となる.小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで答えよ.

2015 大学入試センター試験 追試

旧数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

番号ゲームXゲームY
1 8 7
2 10 7
3 13 15
4 9 8
5 3 2
6 11 10
7 11 11
8 5 3
9 15 10
10AB
平均値 9.0C
中央値 9.5C
分散 13.00E

【5】  10 人の生徒が,ゲームXとゲームYを行った.右の表は,二つのゲームのそれぞれの得点をまとめたものである.ただし,ゲームX,ゲームYのどちらの得点も整数値である.また,表の数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする.

 この 10 人の生徒のゲームXとゲームYの得点の相関図(散布図)を作成したところ,次のようになった.

2015年センター試験追試旧数学IIB【5】の図

 以下,小数で解答する場合,指定された けた 数の一つ下の桁を四捨五入し,解答せよ.途中で割り切れた場合,指定された桁まで 0 にマークすること.

(1) 相関図から番号 10 の生徒のゲームXの得点A であり,ゲームYの得点B であることがわかる.

 生徒 10 人のゲームYの得点の平均値C . である.さらに,中央値D . であり,分散の値E キク . ケコ である.

 また,ゲームXの得点とゲームYの得点の間には に当てはまる最も適切なものを,次の 0 2 のうちから一つ選べ.

0  正の相関関係がある

1  相関関係はほとんどない

2  負の相関関係がある

(2) ゲームXの得点を変量 x ゲームYの得点を変量 y で表し,得点の和 x +y を変量 v 得点の差 x -y を変量 w で表す.このとき, v の平均値は シス . である.また, v の値が, シス . 以上の生徒は 人である.

 変量 v と変量 w の相関図として最も適切なものは であり,変量 v と変量 w の相関係数の値は . ツテト である. に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

0

1

2015年センター試験追試旧数学IIB【5】の図 2015年センター試験追試旧数学IIB【5】の図

2

3

2015年センター試験追試旧数学IIB【5】の図 2015年センター試験追試旧数学IIB【5】の図

 変量 v の標準偏差の値を sv 変量 w の標準偏差の値を s w で表すとき,相関図 から, であることがわかる. に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.



2015 大学入試センター試験 追試

旧数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

0 番地 0 0 番地 1 0 番地 2
1 番地 0 1 番地 1 1 番地 2
2 番地 0 2 番地 1 2 番地 2

【6】  3×3 のマスに J 番地 K 号の住所を右の表のように割り当てる.ただし, J=0 1 2 であり, K=0 1 2 である.

 この表の各マスに 0 1 2 を配置する.ただし,各番地に 0 1 2 がそれぞれ 1 回ずつ,各号に 0 1 2 がそれぞれ 1 回ずつ現れるとする.このように配置された表を 3 ×3 のラテン方陣とよぶ.たとえば

L1
0 1 2
1 2 0
2 0 1

3 ×3 のラテン方陣である.

(1)  0 1 2 が次のように配置された表がある.これが 3 ×3 のラテン方陣 L 2 になるとき, 0 番地 1 号に配置される数は であり, 2 番地 1 号に配置される数は であればよい.

L2
0  
  1 
   2

(2)  3 ×3 のラテン方陣 L 1 を作る方法を考えよう. J 番地 K 号に, J+K の値を で割った余りを配置すれば, L1 が得られる.そのための〔プログラム1〕を作成した.ただし,INT(X)Xを超えない最大の整数を表す関数である.

〔プログラム1〕

100 LET N=3

110 FOR J=0 TO N-1

120   FOR K=0 TO N-1

130     LET D=

140     E=D-INT(D/N)*N

150     PRINT E;

160   NEXT

170   PRINT

180 NEXT

190 END

150行のセミコロン ; Eの値を改行せずに続けて表示するためのものであり,170行のPRINT文は改行するためのものである.

  に当てはまるものを,次の 0 4 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

(3)  のラテン方陣 L 1 1 番地と 2 番地の各号に配置されている数を入れ替えて

L3
0 1 2
2 0 1
1 2 0

のラテン方陣を作成したい.このためには〔プログラム1〕の130行の に変更すればよい.

 また, のラテン方陣 L 1 1 号と 2 号の各番地に配置されている数を入れ替えて

L4
0 2 1
1 0 2
2 1 0

のラテン方陣を作成したい.このためには〔プログラム1〕の130行の に変更すればよい. に当てはまるものを,次の 0 5 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを選んでもよい.

(4)  0 番地 0 号に配置される数が 0 である 3 ×3 のラテン方陣は, L 1 L 2 L 3 L4 だけであることが知られている.それぞれのラテン方陣の 0 番地 0 号に配置される数が, 0 1 2 であることを考えると, 3×3 のラテン方陣の総数は ケコ となる.

  ケコ 個の 3 ×3 のラテン方陣を得るために,〔プログラム1〕を変更して〔プログラム2〕を作成した.行番号に下線が引かれた行は,追加または変更された行である.変数ABには1または2を入力し,変数Cには0または1または2を入力する.

〔プログラム2〕

100 LET N=3

105 INPUT A,B,C

110 FOR J=0 TO N-1

120   FOR K=0 TO N-1

130     LET D=A*J+B*K+C

140     E=D-INT(D/N)*N

150     PRINT E;

160   NEXT

170   PRINT

180 NEXT

190 END

 変数A1B1C1を入力したとき,得られるラテン方陣は であり,変数A2B2C1を入力したとき,得られるラテン方陣は である. に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを選んでもよい.

0  
1 0 2
0 2 1
2 1 0
1  
1 0 2
2 1 0
0 2 1
2  
1 2 0
2 0 1
0 1 2
3  
1 2 0
0 1 2
2 0 1

 変数ABCに入力される値のすべての組合せは ケコ 通りであり,これらすべての組合せから 3 ×3 のラテン方陣がすべて得られる.

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