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2015-11311-0101
2015 横浜市立大 前期
医学部医学科
易□ 並□ 難□
【1】 以下の問いに答えよ.ただし,解答のみを解答用紙の所定の欄に記入せよ.
(1) 数直線上の原点 O を出発点とする.硬貨を投げるたびに,表が出たら 2 , 裏が出たら 1 だけ正の方向へ進むものとする.点 n に到達する確率を p n とする.ただし, n は自然数とする.このとき,以下の問いに答えよ.
(ア) 3 以上の n について, pn , pn -1 , pn -2 の関係式を求めよ (1-ⅰ) .
(イ) 3 以上の n について, pn を求めよ (1-ⅱ) .
2015-11311-0102
(2) x3 -3⁢a ⁢x⁢y +y3 =0 ( a>0 ) で定義される曲線はデカルトの葉(または,葉線)と呼ばれている.
これによって囲まれる第 1 象限の面積 S を求めたい.極座標 x =r⁢cos ⁡θ ,y= r⁢sin⁡ θ を用いると,曲線は
r⁡( θ)= 3 ⁢a⁢cos ⁡θ⁢sin ⁡θ cos3⁡ θ+sin3 ⁡θ ( 0≦θ≦ π2 )
となる.これより面積は
S= 12⁢ ∫0 π2 r⁡( θ) 2⁢dθ
と表せる. t=tan⁡ θ とおいて S を求めよ (2) .ただし,
∫ 0∞ f⁡( t)⁢ dt=lim R→∞ ∫ 0Rf ⁡(t )⁢d t
と解釈する.
2015-11311-0103
(3) 1 辺の長さが a ( > 0 ) の正 4 面体を考え,その頂点をそれぞれ A , B , C ,D とする.
また,辺 AD の中点を P , 辺 BC の中点を Q とする.このとき,ベクトル AQ → と BP → の内積 AQ→ ⋅BP→ を求めよ (3) .
2015-11311-0104
(4) 数列の和
∑j= 1n j2 2n- j
を求めよ (4) .
2015-11311-0105
【2】 以下の問いに答えよ.
(1) 平面上に相異なる 3 点がある.この 3 点が同一直線上にないとき,この 3 点を通る円は必ず存在し,かつ,一つだけしかないことを証明せよ.
(2) 平面上に相異なる 3 点 A ,B , C があり, A , B 間の距離は,外の 2 点間の距離より短いとする.このとき,線分 AB を直径とする円は,内部に点 C を含まないことを証明せよ.
(3) 平面上に相異なる 4 点がある.この 4 点が同一円周上になく,かつどの 3 点も同一直線上にないとする.このとき,うまく 3 点を選ぶと,その 3 点を通る円は,残りの点を内部に含まないようにできることを証明せよ.
2015-11311-0106
【3】 等式
5 +23 -5 -23 =1 ⋯ (*)
が知られている.左辺を見て,右辺を想像することは一見難しい.これを証明するために,以下の問いに答えよ.
(1) (*)の左辺を変形し,近似式
( 1+x) a≒1 +a⁢x + a⁢( a-1) 2⁢ x 2+ a⁢( a-1) ⁢(a -2) 6⁢ x 3 ( |x |<1 )
を用いて( a は実数),その近似値を求めよ.ただし,簡単にするため 5-1 3≒ 0.6 とする.
(2) 3 次方程式
x3 +3⁢x -4=0
を解いて,上の等式(*)を証明せよ.
2015-11311-0107
【4】 自然数 N に対して,自然数からなる 2 つの数列 a1 ,a 2 ,⋯ , aN と b1 ,b 2 ,⋯ , bN +1 があり,条件
i=1 , 2 ,⋯ , N に対して bi< ai かつ bi+ 1< ai
をみたすと仮定する.そして
F= ∑i= 1N ai- N ∑i =1N +1 bi
とおく. N は固定して,以下の問いに答えよ.
(1) 自然数からなる数列 x1 ,x 2 ,⋯ , xn の最小値を x とする.このとき
x= 1n⁢ ∑i =1n xi と x1= x2= ⋯=x n=x
は同値であることを証明せよ.
(2) F のとりえる最小値を求めよ.
(3) F が最小値をとるための,数列に関する条件を求めよ.