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2015-13338-0401
2015 慶応義塾大学 経済学部
2月13日実施
易□ 並□ 難□
【1】 c を定数とし,数列 { an } を
an = c+ ∑k =1n 2k 2n ( n=1 , 2 ,3 , ⋯ )
で定める.
(1) 数列 { an } は漸化式
an+ 1= (1) + an (2) ( n=1 ,2 , 3 ,⋯ )
を満たす.
(2) an を n の式で表すと
an =2- (3) -c 2n ( n=1 ,2 , 3 ,⋯ )
となる.ゆえに, c= (4) のとき数列 { an } は公比 1 の等比数列になる.
(3) c=1 とする. an が 1.99 を超えない最大の n は (5) である.
(4) c=- 38 とする.自然数 N に対して, ∑n= 1N an の値は N =(6) のとき最小値 (7) (8) (9) (10) をとる.
2015-13338-0402
【2】 硬貨を 1 枚投げて表が出れば A に 1 点,裏が出れば B に 1 点を与えることを繰り返す.硬貨を 5 回投げ終わった時点で A の得点は 3 点, B の得点は 2 点であった.なお,硬貨は表裏が等しい確率で出るものとする.
(1) 6 回目以降, A , B のどちらかが 5 点を取るまでの各回の得点の与え方を樹形図で表すと,その場合の数は (11) (12) 通りであることがわかる.そして, A が B より先に 5 点を取る確率は (13) (14) (15) (16) である.
(2) 6 回目以降の各回の得点の与え方を次のように変更する. A は 1 , 3 ,5 と書かれたカードをそれぞれ 1 枚ずつ入った袋から, B は 2 , 4 と書かれたカードが 1 枚ずつ入った袋から,中を見ずに 1 枚取り出し,大きい数字の書かれたカードを取り出した方に 1 点を与える.このとき,各回ごとに A が得点する確率は (17) (18) であり, A が先に 5 点を取る確率は (19) (20) (21) (22) である.
(3) 6 回目以降について, A の袋は(2)と同じとし, B の袋には 6 と書かれたカードを 1 枚追加して,(2)と同様に各回の得点の与え方を定める.このとき A が先に 5 点を取る確率は (23) (24) (25) (26) である.
2015-13338-0403
【3】 実数 θ は - π2 ≦θ ≦π 2 を満たすとする. O (0 ,0,0 ) を原点とする座標空間の 3 点
A ( cos2⁡ θ,sin⁡ θ,1+ sin2⁡ θ) , B (sin ⁡θ,0 ,-sin⁡ θ) , C ( 1,cos⁡ 2⁢θ- cos2⁡ θ,1 )
に対し,それぞれ a→= OA→ , b→ =OB→ , c→ =OC→ とおく.
(1) b→ は零ベクトルではないとする. 4 点 O , A , B , C が同一平面上にあるならば, θ= (27) (28) (29) ⁢ π である.
次に θ =π 6 とし,以下このときの 3 点 A , B , C を考える.また, 3 点 O , B ,C の定める平面を α とする.
(2) 点 P は α 上の点で, |AP → | が最小になるものとする.このとき,
AP→ ⋅b →= (30) , AP →⋅ c→ =(31)
が成り立つ.また, OP→ を b→ , c→ を用いて表すと
OP→ = (32) (33) (34) ⁢ b →+ (35) (36) (37) (38) ⁢ c→
となる.ただし, u→ ⋅v → はベクトル u → と v → の内積を表す.
(3) 三角形 OBC の面積は 18 ⁢ (39) (40) (41) であり, | AP→ |= (42) (43) (44) なので,四面体 OABC の体積は (45) (46) となる.
2015-13338-0404
【4】 企業 X が n 個の新製品を同時に開発しており,各新製品の開発に成功する確率は 19 である.すべての開発の結果が出た後に企業 X が存続できるための必要十分条件は, n 個のうち 1 個以上の新製品の開発に成功していることである.ただし,各新製品の開発は独立な試行であるとする.企業 X が n 個の新製品すべての開発に失敗する確率を pn , また企業 X が存続できる確率を q n とする.以下では, log10 ⁡2=0.3010 , log10 ⁡3= 0.4771 として計算せよ.
(1) pn , qn をそれぞれ n を用いて表せ.
(2) qn ≧0.9 を満たす最小の自然数 n を求めよ.
(3) k 1000< q50< k +11000 を満たす自然数 k を求めよ.
2015-13338-0405
【5】 方程式 y =|x | を満たす座標平面上の点 ( x,y ) 全体の集合 B を
B={ (x, y) |点 (x ,y) は方程式 y=| x| を満たす}
と表す.同様に,集合 Cr( a,b ), D をそれぞれ
Cr( a,b) ={( x,y) |点 (x ,y) は方程式 (x -a) 2+ (y-b )2 =r2 を満たす} ,
D={ (x, y) | 点( x,y ) は不等式 y≦| x| を満たす}
で定める.ただし, a ,b は実数, r は正の実数とする.
(1) 集合 B ∩Cr (1, 2) が 2 個の要素からなるように, r の値の範囲を定めよ.
(2) C2⁢ 2 (a, b)⊂ D が成り立つような点 ( a,b ) 全体の集合を斜線で図示せよ.
2015-13338-0406
【6】 a ,b , c を実数とする. x の関数
F⁡( x)= x3+ a⁢x2 +b⁢ x+c
は x =α で極大になり, x=β で極小になるとする.曲線 y =F⁡ (x ) 上の点 B ( β,F⁡ (β )) における接線を l とし, l と y=F ⁡( x) の共有点のうち B と異なるものを ( γ,F ⁡( γ) ) とする.
(1) x の整式 F ⁡(x )-F ⁡(β ) を, β ,γ を用いて 1 次式の積に因数分解された形で表せ.
(2) γ を α , β のみを含む式で表せ.必要ならば x の整式で表される関数 p ⁡(x ), q⁡( x) とそれらの導関数に関して成り立つ公式
{p ⁡(x )⁢q ⁡(x )} ′=p′ ⁡(x )⁢q ⁡(x )+p ⁡(x )⁢q ′⁡( x)
を用いてもよい.
(3) f⁡( x)= F′⁡ (x ) とする.直線 x =γ ,x 軸,および曲線 y =f⁡ (x ) で囲まれた図形のうち y ≧0 となる部分の面積 S を, α , β のみを含む式で表せ.さらに, a-b≧ 32 が成り立つとき, S の最小値を求めよ.