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【2】 以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい.
数直線上の点の集合を考える.球が個用意されており,の各点上には,個まで球を置くことができるとする.内に置かれた球に対する次の操作Tを考える.
操作T
(T1) 内に球が個だけ置かれている場合は,その球に対して次の操作Aを行う.
操作A
(A1) 球が点上に置かれている場合はその球を確率で内から取り除き,確率ずつで点または点の上に移す.
(A2) 球が点または点の上に置かれている場合はその球を必ず点の上に移す.
(T2) 内に球が個置かれている場合は,どちらか個の球を等しい確率で選び,その選ばれた球に対して操作Aを行う.
いま,球が個とも点上に置かれている状態から始め,操作Tを繰り返し行う.ただし,内に球がなくなった場合は操作を行うのをやめる.以下,を自然数とする.
(1) 操作Tを回繰り返し終えたとき,球が個とも点上に置かれている確率をとし,点と点の上に個ずつ置かれているかまたは点と点の上に個ずつ置かれている確率をとする.
(1ー1) に対し,である.
(1ー2) である.一般にであり,をの式で表すとである.
(2) 操作Tを回繰り返し終えたとき,内に球が個だけあり,かつそれが点上に置かれている確率を点または点の上に置かれている確率をとする.
(2ー1) に対し,
である.
(2ー2) 一般にであり,をの式で表すとである.
【4】 以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい.また設問(1),(3)に答えなさい.
以下,数列が「長さ有限」とは,ある番号から先のすべてのに対してとなることをいう.ただし,はすべて実数とする.また,数列を一つの文字で表すときはあるいはのように書く.数列が長さ有限のとき,となるような自然数の最大値を数列の「長さ」と呼ぶ.ただし,すべてのに対してである数列の長さはとする.
数列および実数に対して
により新しい数列およびを定義する.また,がともに長さ有限のときに限ってととの「内積」および「距離」をそれぞれ
により定める.
さて,
であるとし,さらにに対して長さの数列
が定まっていてかつ
が成り立っているとする.
(1) ならばであり,また,ならばであることを示しなさい.ただし,とおきなさい.
(2) を求めると
である.
(3) ならば数列と数列の初めの項はすべて一致することを示しなさい.ただし,数列の初めの項を数列の初めの項をとおき,また,と以外のすべてのについて数列の初めの項をとおきなさい.
(4) に対して長さの数列を
により定めると,に対してである.
(5) (3)で示されたことから,つの数列が定まって,すべてのに対しては
と表される.をの式で表すとである.また,をの式で表すととなる.