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図1 面が下になるように置いた | |
図2 辺を通り |
図3 を頂点, |
【3】 図1に示す正十二面体の体積は,以下の手順によりで表ことができる.ただし,正五角形は単位円に内接しているとする.正十二面体は,その外接球の中心を頂点とし,各面を底面とする個の正五角形に分割できる.この五角錐の高さは,面と面の距離の半分である.したがって,となる.ただし,は,正五角形の面積とする.はを使ってと表せる.
以下を求めよう.正十二面体の隣接する面のなす角を辺と面の成す角をとする.図2より,となる.ただし,は頂点と辺の距離であり,はの式でと表せ,は辺の長さで,の式でと表せる.さらに図2より,はを用いてと表せる.
を求めるために,を頂点とし,正三角形を底面とする三角錐に着目する.図3のように,辺上に点をとなるようにとり,辺上に点をとなるようにとる.するとだから,となる.だから,ととなる.が正三角形であることより,なので,となる.これより,さらに,と表せるので,正十二面体の体積をで表すことができる.
(注:はの式である.)
【4】(1) を素数とすると,なるについて二項係数をで割った余りはである.したがって,以上の自然数に対して,二項定理より,
となり,さらに,を二項定理を使って同様に展開していくことにより,の時は,をで割った余りがのみを使った式でと表されることがわかる.
(2) をで割った余りはである.したがって,を因数分解することによって,とのいずれかもしくは両方がで割り切れることがわかる.そこで,をで割った余りをとしたとき,の式について,とのいずれかもしくは両方がで割り切れることがわかる.実際に計算してみると,の方がで割り切れることが確かめられる.
(3) 自然数に対して,かつが成り立ち,さらに,がで割り切れるとする.このとき,であるから,はを法として,のみを使った式で表される数と合同である.よって,をとおくと,はで割り切れる.かつより,であるから,はに等しくなる.