2018 奈良県立医科大学 後期医学科MathJax

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2018 奈良県立医科大学 後期医学部

医学科

易□ 並□ 難□

【1】  3 つのサイコロがある. 1 つめは 1 2 3 4 5 6 が各面にひとつずつ書かれた普通のサイコロである. 2 つめは 2 4 6 が書かれた面が 2 つずつある偶数サイコロである. 3 つめは 1 3 5 が書かれた面が 2 つずつある奇数サイコロである.いずれのサイコロについても, 6 つの面のそれぞれに 1 つの整数が書かれており,サイコロを振ったときにどの面が出るかは同様に確からしいとする.このとき,次のような試行を考える.

試行:普通のサイコロを 3 回振り,出た面に書かれた 3 つの整数の積を計算する.その積が奇数であれば奇数サイコロを,偶数であれば偶数サイコロを選ぶ.選ばれたサイコロを 2 回振り,出た面に書かれた 2 つの整数の和を N とする.

(1) この試行において N 10 となる確率を求めよ.

(2) ‘ N 10 であったとき,最初に振る 3 回の内, 1 回目の普通のサイコロの出た面に書かれた整数が 1 である’という条件付き確率を求めよ.

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【2】  n 1 より大きい整数とする.このとき,以下の条件を満たす 0 以上の整数 r がただ一つ定まる:

条件: n 2 r で割り切れるが, 2r+ 1 では割り切れない.

(1)  1 以上 n 以下の任意の整数 i に対して, 2 項係数 C2 i-1 2n 2 r+1 で割り切れることを証明せよ.

(2)  n 個の 2 項係数 C2 i-1 2n i=1 2 n の最大公約数は 2 r+1 であることを証明せよ.

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【3】  n 3 以上の整数とし,半径 1 の円 C に内接する正 n 角形の n 個の頂点を反時計回りの順に P0 P 1 P n-1 とする.更に 0 i<j n-1 を満たす整数の組 ( i,j ) 全体のなす集合を S とする. (i ,j) S 全体を動くとき,相異なる 2 個の頂点 Pi Pj を結ぶ線分 Pi Pj の長さの二乗の総和

(i ,j) S P iP j 2

を求めよ.

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易□ 並□ 難□

【4】 実数全体で定義された関数 φ (x ) が条件(C)を満たすとは,以下が成り立つこととする:

条件(C):任意の実数 u <v に対して正の実数 ρ が存在し, x u xv の範囲を動くとき,不等式 | φ( x) |<ρ が成り立つ.

(1)  f( x) は実数全体で定義された関数であり,条件(C)を満たすとする.更に 1 より大きい実数 a が存在し,任意の実数 x に対して不等式

f( ax) <af (x )

が成り立つとする.このとき,‘任意の正整数 n と任意の実数 x について不等式

f( x)< an f( a-n x )

が成り立つ’ことを証明せよ.更に,‘正の実数 p と正の実数 q とが存在し,任意の実数 x に対して不等式

f( x)< p| x|+ q

が成り立つ’ことを証明せよ.

(2)  g( x) は実数全体で定義された関数であり,条件(C)を満たすとする.更に実数 β γ および 1 より大きい実数 α が存在し,任意の実数 x に対して不等式

g( αx+ β)< αg (x) +γ

が成り立つとする.このとき,‘正の実数 k と正の実数 l とが存在し,任意の実数 x に対して不等式

g( x)< k| x|+ l

が成り立つ’ことを証明せよ.

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