【4】 となる有理数について,の進法の小数による表記
を考えると,についてはまたはであり,は
と表すことができる.ただし,が有限小数で表せる場合はとする.に関して,数列は一通りに決まる.
区間で関数を
で定める.
が有理数の場合は,の進法による表記を用いると,であり,のときで,のときであることから,の値は
と表すことができる.つまり関数は,を進法で表した小数第位のを消し,続く各位のをつずつ左にずらした進法で表される値を与える.
(1) 等式を満たしである有理数を考える.このときであり,となる.は初項公比の無限等比級数の和で与えられる.ただし,のときは,無限級数の和がとなり不適である.のときは,である.
(2) のグラフと直線の交点の座標はである.
(3) 関数をで定める.等式を満たしである有理数を考える.このときである.は,初項公比の無限等比級数の和で与えられる.よってである.
(4) 以上の自然数について関数を
で定める.を満たす有理数で,等式を満たすものは個ある.
(5) を進法で表すと,個の数字の配列が繰り返し現れる循環小数である.ただし,は条件を満たす最小の自然数である.