2021 大学入学共通テスト 追試験 数学II・IIBMathJax

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2021 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点13点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1](1)  log10 10 = である.また, log105 log1015 をそれぞれ log10 2 log10 3 を用いて表すと

log105 = log10 2+

log1015 = log102 +log103 +

となる.

(2) 太郎さんと花子さんは, 1520 について話している.

 以下では, log102 =0.3010 log103 =0.4771 とする.

太郎: 1520 は何桁の数だろう.

花子: 15 20 乗を求めるのは大変だね. log1015 20 の整数部分に着目してみようよ.

  log1015 20

カキ <log1015 20< カキ+ 1

を満たす.よって, 1520 クケ 桁の数である.

太郎: 1520 の最高位の数字も知りたいね.だけど, log1015 20 の整数部分にだけ着目してもわからないな.

花子: N10 カキ <15 20<(N +1) 10 カキ を満たすような正の整数 N に着目してみたらどうかな.

  log1015 20 の小数部分は log10 1520- カキ であり

log10 <log10 1520- カキ <log10 ( +1 )

が成り立つので, 1520 の最高位の数字は である.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点17点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 座標平面上の原点を中心とする半径 1 の円周上に 3 P (cosθ ,sinθ ) Q (cosα ,sinα ) R (cosβ ,sinβ ) がある.ただし, 0θ<α <β<2 π とする.このとき, s t を次のように定める.

s=cosθ+ cosα+cos β t=sinθ +sinα+sin β

(1)  ▵PQR が正三角形や二等辺三角形のときの s t の値について考察しよう.

考察1

▵PQR が正三角形である場合を考える.

 この場合, α β θ で表すと

α=θ+ 3 π β=θ+ 3π

であり,加法定理により

cosα= sinα=

である.同様に, cosβ および sinβ を, sinθ cosθ を用いて表すことができる.

 これらのことから, s=t= である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   12 sinθ+ 32 cosθ 1   32 sin θ+12 cos θ
2   12 sinθ- 32 cos θ 3   32 sin θ-1 2cos θ
4   -12 sin θ+3 2cos θ 5   -3 2sin θ+1 2cos θ
6   -12 sinθ -32 cos θ 7   -3 2sin θ-1 2cos θ

考察2

▵PQR PQ=PR となる二等辺三角形である場合を考える.

 例えば,点 P が直線 y=x 上にあり,点 Q R が直線 y=x に関して対称であるときを考える.このとき, θ=π 4 である.また, α α< 54 π β 5 4π <β を満たし,点 Q R の座標について, sinβ=cos α cosβ=sin α が成り立つ.よって

s=t= +sinα +cosα

である.

 ここで,三角関数の合成により

sinα+cos α= sin (α+ π )

である.したがって

α= ナニ 12 π β= ヌネ 12 π

のとき, s=t=0 である.

(2) 次に, s t の値を定めたときの θ α β の関係について考察しよう.

考察3

s=t=0 の場合を考える.

 この場合, sin2θ +cos2θ =1 により, α β について考えると

cosαcos β+sinα sinβ= ノハ

である.

 同様に, θ α について考えると

cosθcos α+sinθ sinα= ノハ

であるから, θ α β の範囲に注意すると

β-α=α -θ= π

という関係が得られる.

(3) これまでの考察を振り返ると,次の 0 3 のうち,正しいものは であることがわかる.

  の解答群

0   ▵PQR が正三角形ならば s=t= 0 であり, s=t=0 ならば ▵PQR は正三角形である.

1   ▵PQR が正三角形ならば s=t= 0 であるが, s=t=0 であっても ▵PQR が正三角形でない場合がある.

2   ▵PQR が正三角形であっても s=t= 0 でない場合があるが, s=t=0 ならば ▵PQR は正三角形である.

3   ▵PQR が正三角形であっても s=t= 0 でない場合があり, s=t=0 であっても ▵PQR が正三角形でない場合がある.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点17点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[1]  a を実数とし, f(x )=(x -a)( x-2) とおく.また, F(x )= 0xf (t) dt とする.

(1)  a=1 のとき, F(x ) x= で極小になる.

(2)  a= のとき, F(x ) はつねに増加する.また, F(0 )= であるから, a= のとき, F(2 ) の値は である.

  の解答群

0   0 1  正 2  負

(3)  a> とする.

  b を実数とし, G(x )= bxf (t) dt とおく.

 関数 y=G (x ) のグラフは, y=F( x) のグラフを 方向に だけ平行移動したものと一致する.また, G(x ) x= で極大になり, x= で極小になる.

  G(b )= であるから, b= のとき,曲線 y=G (x ) x 軸との共有点の個数は 個である.

  の解答群

0   x 1   y

  の解答群

0   b 1   -b 2   F(b )
3   -F(b ) 4   F(- b) 5   -F( -b)

2021 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点13点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2]  g(x )=|x |(x+ 1) とおく.

 点 P (-1,0 ) を通り,傾きが c の直線を l とする. g (-1) = であるから, 0<c< のとき,曲線 y=g (x ) と直線 l 3 点で交わる.そのうちの 1 点は P であり,残りの 2 点を点 P に近い方から順に Q R とすると,点 Q x 座標は シス であり,点 R x 座標は である.

 また, 0<c< のとき,線分 PQ と曲線 y=g (x ) で囲まれた図形の面積を S とし,線分 QR と曲線 y=g (x ) で囲まれた図形の面積を T とすると

S= c 3+ c2- c +1

T=c

である.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】  O を原点とする座標平面上に 3 A (5,0 ) B (4,3 ) C (0,5 ) があり,四角形 OABC の周および内部からなる領域を D とする.

 また,直線 AB の方程式を y=m 1x+n 1 直線 BC の方程式を y=m 2x+n2 とする.

(1)  m1 n1 m2 n2 の値はそれぞれ

m1= アイ n1= ウエ m2= オカ n2=

である.

(2) 領域 D は,次の連立不等式で表すことができる.

y m1 x+n1 y m2x+ n2 x 0 y 0

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   1   2   = 3   < 4   >

(3) 点 (x ,y) が領域 D 内を動くとき, y-m1 x の最大値を求めるために

y-m1 x=k

とおく.これは点 (0 ,k) を通り,傾きが m1 の直線を表す.このことと m1 =アイ であることから,点 (x ,y) D 内を動くとき, y-m1 x の最大値が スセ であることがわかる.

 また, p m1 <p<m2 を満たす定数とすると,点 (x ,y) D 内を動くとき, y-px の最大値は ソタ p+ である.

(4) 点 (x ,y) が領域 D 内を動くとき, (x+ 3)2+ y2 の最小値と最大値を求めるために

(x+ 3)2+ y2=t

とおく. t>0 のとき,これは中心 (-3, 0) 半径 t の円を表す.このことから,点 (x ,y) D 内を動くとき, (x+ 3)2+ y2 の最小値が 最大値が テト であることがわかる.

 また,点 (x ,y) D 内を動くとき, (x+ 4)2+ (y+3 )2 の最小値は ナニ であり,最大値は ヌネノ である.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学II

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】  k l m を実数とし, x の整式 P (x)= x4+k x2+l x+m を考える.

(1)  P(x ) x+1 で割り切れるとする.このとき,因数定理により, P( アイ ) =0 が成り立つから, m k l を用いて

m= k+l-

と表される.また, P(x ) x+1 で割ったときの商を Q (x) とすると

Q(x )=x3 -x2+( k+ )x- k+l-

である.

(2)  P(x ) ( x+1) 2 で割り切れるとする.このとき,(1)で求めた Q (x) x+1 で割り切れる.このことと により, l m k を用いて

l= k+ m=k+

と表される.また, P(x ) ( x+1) 2 で割ったときの商を R (x) とすると

R(x )=x2 - x +k+

である.

 以下の(3),(4)では, P(x ) (x +1)2 で割り切れるとする.

(3)  R(x ) を(2)で求めた 2 次式とし, 2 次方程式 R (x)= 0 の判別式を D とする.このとき, P(x ) がつねに 0 以上の値をとることは, D の値が であることと同値であり,これは, k+ の値が であることと同値である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  負 1   0 以下 2   0
3  正 4   0 以上 

(4)  t を実数とする. 4 次方程式 P (x) =0 が虚数解 t+3 i t-3i をもつとき, t= k= である.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

 ある大学には,多くの留学生が在籍している.この大学の留学生に対して学習や生活を支援する留学生センターでは,留学生の日本語の学習状況について関心を寄せている.

(1) この大学では,留学生に対する授業として,以下に示す三つの日本語学習 コースがある.

初級コース: 1 週間に 10 時間の日本語の授業を行う

中級コース: 1 週間に 8 時間の日本語の授業を行う

上級コース: 1 週間に 6 時間の日本語の授業を行う

 すべての留学生が三つのコースのうち,いずれか一つのコースのみに登録することになっている.留学生全体における各コースに登録した留学生の割合は,それぞれ

初級コース: 20% 中級コース: 35% 上級コース: アイ %

であった.ただし,数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする.

 この留学生の集団において,一人を無作為に抽出したとき,その留学生が 1 週間に受講する日本語学習コースの授業の時間数を表す確率変数を X とする. X の平均(期待値)は ウエ 2 であり, X の分散は オカ 20 である.

 次に,留学生全体を母集団とし, a 人を無作為に抽出したとき,初級コースに登録した人数を表す確率変数を Y とすると, Y は二項分布に従う.このとき, Y の平均 E (Y)

E(Y )=

である.

 また,上級コースに登録した人数を表す確率変数を Z とすると, Z は二項分布に従う. Y Z の標準偏差をそれぞれ σ (Y) σ(Z ) とすると

σ (Z) σ(Y )= コサ

である.

 ここで, a=100 としたとき,無作為に抽出された留学生のうち,初級コースに登録した留学生が 28 人以上となる確率を p とする. a=100 は十分大きいので, Y は近似的に正規分布に従う.このことを用いて p の近似値を求めると, p= である.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

0   0.002 1   0.023 2   0.228
3   0.477 4   0.480 5   0.977

(2)  40 人の留学生を無作為に抽出し,ある 1 週間における留学生の日本語学習コース以外の日本語の学習時間(分)を調査した.ただし,日本語の学習時間は母平均 m 母分散 σ2 の分布に従うものとする.

 母分散 σ2 640 と仮定すると,標本平均の標準偏差は となる.調査の結果, 40 人の学習時間の平均値は 120 であった.標本平均が近似的に正規分布に従うとして,母平均 m に対する信頼度 95 % の信頼区間を C1 mC2 とすると

C1= ソタチ . ツテ C2= トナニ . ヌネ

である.

(3) (2)の調査とは別に,日本語の学習時間を再度調査することになった.そこで, 50 人の留学生を無作為に抽出し,調査した結果,学習時間の平均値は 120 であった.

 母分散 σ2 640 と仮定したとき,母平均 m に対する信頼度 95 % の信頼区間を D1 mD2 とすると, が成り立つ.

 一方,母分散 σ2 960 と仮定したとき,母平均 m に対する信頼度 95 % の信頼区間を E1 mE2 とする.このとき, D2-D 1=E2- E1 となるためには,標本の大きさを 50 . 倍にする必要がある.

  の解答群

0   D1<C1 かつ D2 <C2 1   D1<C 1 かつ D2 >C2
2   D1>C 1 かつ D2 <C2 3   D1>C 1 かつ D2 >C2

2021 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

選択問題

配点6点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】

[1] 自然数 n に対して, Sn=5 n-1 とする.さらに,数列 {a n} の初項から第 n 項までの和が Sn であるとする.このとき, a1= である.また, n2 のとき

an= n-1

である.この式は n=1 のときにも成り立つ.

 上で求めたことから,すべての自然数 n に対して

k =1n 1ak = オカ (1- -n )

が成り立つことがわかる.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

選択問題

配点14点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】

[2] 太郎さんは和室の畳を見て,畳の き方が何通りあるかに興味を持った.ちょうど手元にタイルがあったので,畳をタイルに置き換えて,数学的に考えることにした.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

 縦の長さが 1 横の長さが 2 の長方形のタイルが多数ある.それらを縦か横の向きに, 隙間すきま も重なりもなく敷き詰めるとき,その敷き詰め方をタイルの「配置」と呼ぶ.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

 右下の図のように,縦の長さが 3 横の長さが 2n の長方形を Rn とする. 3n 枚のタイルを用いた Rn 内の配置の総数を rn とする.

  n=1 のときは,下の図のように r1 =3 である.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

 また, n=2 のときは,下の図のように r2 =11 である.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図
2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

(1) 太郎さんは次のような図形 Tn 内の配置を考えた.

  (3n+ 1) 枚のタイルを用いた Tn 内の配置の総数を tn とする. n=1 のときは, t1= である.

 さらに,太郎さんは Tn 内の配置について,右下 すみ のタイルに注目して次のような図をかいて考えた.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

 この図から, 2 以上の自然数 n に対して

tn=A rn+B tn-1

が成り立つことがわかる.ただし, A= B= である.

 以上から, t2= サシ であることがわかる.

 同様に, Rn の右下隅のタイルに注目して次のような図をかいて考えた.

2021年共通テスト追試数学IIB【4】2021100000409の図

 この図から, 2 以上の自然数 n に対して

rn=C rn-1 +Dtn- 1

が成り立つことがわかる.ただし, C= D= である.

(2) 畳を縦の長さが 1 横の長さが 2 の長方形とみなす.縦の長さが 3 横の長さが 6 の長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき,敷き詰め方の総数は ソタ である.

 また,縦の長さが 3 横の長さが 8 の長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき,敷き詰め方の総数は チツテ である.

2021 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】  O を原点とする座標空間に 2 A (-1, 2,0) B (2,p, q) がある.ただし, q>0 とする.線分 AB の中点 C から直線 OA に引いた垂線と直線 OA の交点 D は,線分 OA 9:1 に内分するものとする.また,点 C から直線 OB に引いた垂線と直線 OB の交点Eは,線分 OB 3:2 に内分するものとする.

(1) 点 B の座標を求めよう.

  |OA |2 = である.また, OD= ウエ OA であることにより, CD= OA- OB と表される. OA CD から

OẢ OB=

である.同様に, CE OA OB を用いて表すと, OB CE から

|OB | 2=20

を得る.

  および q>0 から, B の座標は (2 , , ) である.

(2)  3 O A B の定める平面を α とし,点 (4 ,4,-7 ) G とする.また, α 上に点 H GH OA GH OB が成り立つようにとる. OH OA OB を用いて表そう.

  H α 上にあることから,実数 s t を用いて

OH= sOA +tOB

と表される.よって

GH= OG +sOA +tOB

である.これと, GH OA および GH OB が成り立つことから, s= t= タチ が得られる.ゆえに

OH= OA+ タチ OB

となる.また,このことから, H であることがわかる.

  の解答群

0  三角形 OAC の内部の点

1  三角形 OBC の内部の点

2  点 O C と異なる,線分 OC 上の点

3  三角形 OAB の周上の点

4  三角形 OAB の内部にも周上にもない点

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