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2021 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
[2] 座標平面上の原点を中心とする半径の円周上に点がある.ただし,とする.このとき,とを次のように定める.
(1) が正三角形や二等辺三角形のときのとの値について考察しよう.
考察1
が正三角形である場合を考える.
この場合,をで表すと
であり,加法定理により
である.同様に,およびを,とを用いて表すことができる.
これらのことから,である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
考察2
がとなる二等辺三角形である場合を考える.
例えば,点が直線上にあり,点が直線に関して対称であるときを考える.このとき,である.また,ははを満たし,点の座標について,が成り立つ.よって
である.
ここで,三角関数の合成により
である.したがって
のとき,である.
(2) 次に,との値を定めたときのの関係について考察しよう.
考察3
の場合を考える.
この場合,により,とについて考えると
である.
同様に,とについて考えると
であるから,の範囲に注意すると
という関係が得られる.
(3) これまでの考察を振り返ると,次ののうち,正しいものはであることがわかる.
の解答群
が正三角形ならばであり,ならばは正三角形である.
が正三角形ならばであるが,であってもが正三角形でない場合がある.
が正三角形であってもでない場合があるが,ならばは正三角形である.
が正三角形であってもでない場合があり,であってもが正三角形でない場合がある.
【3】 を原点とする座標平面上に点があり,四角形の周および内部からなる領域をとする.
また,直線の方程式を直線の方程式をとする.
(1) の値はそれぞれ
である.
(2) 領域は,次の連立不等式で表すことができる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(3) 点が領域内を動くとき,の最大値を求めるために
とおく.これは点を通り,傾きがの直線を表す.このこととであることから,点が内を動くとき,の最大値がであることがわかる.
また,をを満たす定数とすると,点が内を動くとき,の最大値はである.
(4) 点が領域内を動くとき,の最小値と最大値を求めるために
とおく.のとき,これは中心半径の円を表す.このことから,点が内を動くとき,の最小値が最大値がであることがわかる.
また,点が内を動くとき,の最小値はであり,最大値はである.
(1) はで割り切れるとする.このとき,因数定理により,が成り立つから,はを用いて
と表される.また,をで割ったときの商をとすると
である.
(2) はで割り切れるとする.このとき,(1)で求めたはで割り切れる.このこととにより,はを用いて
と表される.また,をで割ったときの商をとすると
である.
以下の(3),(4)では,はで割り切れるとする.
(3) を(2)で求めた次式とし,次方程式の判別式をとする.このとき,がつねに以上の値をとることは,の値がであることと同値であり,これは,の値がであることと同値である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
負 | 以下 | |
正 | 以上 |
(4) を実数とする.次方程式が虚数解をもつとき,である.
2021 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.
ある大学には,多くの留学生が在籍している.この大学の留学生に対して学習や生活を支援する留学生センターでは,留学生の日本語の学習状況について関心を寄せている.
(1) この大学では,留学生に対する授業として,以下に示す三つの日本語学習 コースがある.
初級コース:週間に時間の日本語の授業を行う
中級コース:週間に時間の日本語の授業を行う
上級コース:週間に時間の日本語の授業を行う
すべての留学生が三つのコースのうち,いずれか一つのコースのみに登録することになっている.留学生全体における各コースに登録した留学生の割合は,それぞれ
初級コース:中級コース:上級コース:
であった.ただし,数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする.
この留学生の集団において,一人を無作為に抽出したとき,その留学生が週間に受講する日本語学習コースの授業の時間数を表す確率変数をとする.の平均(期待値)はであり,の分散はである.
次に,留学生全体を母集団とし,人を無作為に抽出したとき,初級コースに登録した人数を表す確率変数をとすると,は二項分布に従う.このとき,の平均は
である.
また,上級コースに登録した人数を表す確率変数をとすると,は二項分布に従う.の標準偏差をそれぞれとすると
である.
ここで,としたとき,無作為に抽出された留学生のうち,初級コースに登録した留学生が人以上となる確率をとする.は十分大きいので,は近似的に正規分布に従う.このことを用いての近似値を求めると,である.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.
(2) 人の留学生を無作為に抽出し,ある週間における留学生の日本語学習コース以外の日本語の学習時間(分)を調査した.ただし,日本語の学習時間は母平均母分散の分布に従うものとする.
母分散をと仮定すると,標本平均の標準偏差はとなる.調査の結果,人の学習時間の平均値はであった.標本平均が近似的に正規分布に従うとして,母平均に対する信頼度の信頼区間をとすると
である.
(3) (2)の調査とは別に,日本語の学習時間を再度調査することになった.そこで,人の留学生を無作為に抽出し,調査した結果,学習時間の平均値はであった.
母分散をと仮定したとき,母平均に対する信頼度の信頼区間をとすると,が成り立つ.
一方,母分散をと仮定したとき,母平均に対する信頼度の信頼区間をとする.このとき,となるためには,標本の大きさをの倍にする必要がある.
の解答群
かつ | かつ |
かつ | かつ |
2021 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
[2] 太郎さんは和室の畳を見て,畳のき方が何通りあるかに興味を持った.ちょうど手元にタイルがあったので,畳をタイルに置き換えて,数学的に考えることにした.
縦の長さが横の長さがの長方形のタイルが多数ある.それらを縦か横の向きに,も重なりもなく敷き詰めるとき,その敷き詰め方をタイルの「配置」と呼ぶ.
右下の図のように,縦の長さが横の長さがの長方形をとする.枚のタイルを用いた内の配置の総数をとする.
のときは,下の図のようにである.
また,のときは,下の図のようにである.
(1) 太郎さんは次のような図形内の配置を考えた.
枚のタイルを用いた内の配置の総数をとする.のときは,である.
さらに,太郎さんは内の配置について,右下のタイルに注目して次のような図をかいて考えた.
この図から,以上の自然数に対して
が成り立つことがわかる.ただし,である.
以上から,であることがわかる.
同様に,の右下隅のタイルに注目して次のような図をかいて考えた.
この図から,以上の自然数に対して
が成り立つことがわかる.ただし,である.
(2) 畳を縦の長さが横の長さがの長方形とみなす.縦の長さが横の長さがの長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき,敷き詰め方の総数はである.
また,縦の長さが横の長さがの長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき,敷き詰め方の総数はである.
【5】 を原点とする座標空間に点がある.ただし,とする.線分の中点から直線に引いた垂線と直線の交点は,線分をに内分するものとする.また,点から直線に引いた垂線と直線の交点Eは,線分をに内分するものとする.
(1) 点の座標を求めよう.
である.また,であることにより,と表される.から
である.同様に,をを用いて表すと,から
を得る.
とおよびから,の座標はである.
(2) 点の定める平面をとし,点をとする.また,上に点をとが成り立つようにとる.を を用いて表そう.
が上にあることから,実数を用いて
と表される.よって
である.これと,およびが成り立つことから,が得られる.ゆえに
となる.また,このことから,はであることがわかる.
の解答群
三角形の内部の点
三角形の内部の点
点と異なる,線分上の点
三角形の周上の点
三角形の内部にも周上にもない点