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【3】 点を通り,ベクトルに平行な直線をとする.また,点を通り,ベクトルに平行な直線をとする.上の点からに下ろした垂線の足をとする.また,上の点からに下ろした垂線の足をとする.かつとなるとを求めよう.
(1) 実数により
と表される.直線と直線が直交するから
である.ベクトルの成分をを用いて表すと
である.同様に直線と直線が直交するから
である.ベクトルの成分をを用いて表すと
である.
(2) さて,であるから,であるための条件はである.であるから,となるのは
または
のときである.
(3) が成り立つとき,とが垂直になるのはまたはのときである.(とは解答の順序を問わない.)
が成り立つときは,とが垂直になるような実数の値はない.
[補足説明] 「点からに下ろした垂線の足」とは,点からひいたの垂線ととの交点のことである.
【4】 複素数は実数)はを満たし,かつは相異なるとする.またに共役な複素数をとする.
(1) 複素数平面においての表す点をそれぞれとする.線分と線分が両端以外で交わる条件を求めよう.線分と線分が両端以外の点で交わるとする.点を表す複素数をとする.点が線分をに内分していれば
と表される.ここでである.点が線分をに内分していれば
と表される.ここでである.ゆえに
すなわち
である.は実数ではないから
である.これからとを,とを用いて表すと
である.
したがって,より,線分と線分が両端以外の点で交わる条件は
かつ
である.
(2) の表す点をとする.が(1)の条件を満たすとき,すなわち,線分と線分が両端以外の点で交わるとき,線分と線分は両端以外で.
にあてはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
【5】 二つのさいころとがあり,各面にという目が書かれている.これらのさいころについて,のさいころの各面にはの目のシールを貼り,のさいころの各面にはの目のシールを貼った.
はじめに硬貨を投げ,次にとのさいころを同時に投げる次の試行を行う.
●硬貨を投げて表が出れば,両方のさいころのシールをすべてはがして二つのさいころを同時に投げる.
●硬貨を投げて裏がでれば,両方ともシールをはがさずに二つのさいころを同時に投げる.
この試行について次の問いに答えよ.ただし,シールの有無にかかわらず,さいころの各面の出方は同様に確からしいとする.
(1) 二つのさいころの目の和がの倍数になる場合は,硬貨を投げて表が出たとき通りあり,裏が出たとき通りある.したがって,この試行において二つのさいころの目の和がの倍数になる確率はである.また,目の和がの倍数であるという条件のもとで,二つのさいころの目の差が以下である条件付き確率はである.
(2) この試行における二つのさいころの目の和を表す確率変数をとする.
硬貨を投げて表が出たとき,同時に投げた二つのさいころの目の和の平均(期待値)はであり,その分散はである.
硬貨を投げて裏が出たとき,二つのさいころの目の和の平均はであり,その分散はである.
したがって,この試行におけるの平均は,分散はである.
【6】 自然数およびを入力してをで割った余りを出力するプログラムを作成する.ただし,このプログラムを実行するコンピュータは以上の数値を取り扱うことができないとする.
ここで INT (X)
は X
をこえない最大の整数を表す関数である.また,必要ならば を用いてもよい.
[プログラム1]
100 INPUT "X,P,N"; X,P,N
110 A=1
120 FOR K=1 TO
130 A=A*X
140 NEXT K
150 A=
160 PRINT A
170 END
(1) [プログラム1]の 120
行から 140
行の FOR
〜 NEXT
文でを求めている.にあてはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
P
2*P
P*P
P*X
A
N
X
また,150
行でをで割った余りを求めている.に当てはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
INT (A/N)
INT (A/N) * N
A - INT (A/N)
A + INT (A/N)
A - INT (A/N) * N
A + INT (A/N) * N
(2) は進法で桁の数である.ならばのとき,ならばのとき,おのおのであるので,〔プログラム1〕による計算は,このコンピュータでは取り扱うことができない.ただし,にはそれぞれ条件に適する最小の自然数を答えよ.
(3) 〔プログラム1〕について(2)で述べたとの大きさに関する制限を改善するため,次の性質を利用してプログラムを変更する.
「を自然数とするとき,をで割った余りをとする.このとき,であり,積をで割った余りと積をで割った余りは等しい.」
〔プログラム2〕
100 INPUT "X,P,N"; X,P,N
110 B =
120 A=1
130 FOR K=1 TO
140 A=A*B
150 A=
160 NEXT K
170 PRINT A
180
END
〔プログラム2〕の 110
行でをで割った余りを計算している.に当てはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
INT (X/N)
INT (X/N)*N
X - INT (X/N)
X + INT (X/N)
X − INT (X/N)*N
X + INT (X/N)*N
〔プログラム2〕を実行し,変数 X
,P
,N
にそれぞれを入力する.このとき,110
行の B
の値はである.さらに,130
行から 160
行の FOR
〜 NEXT
文の各ステップにおける 140
行の A*B
の値のなかでの最大値はである.
130
行から 160
行までのループを回処理するのに秒必要であり,その他の行の処理時間は無視できるものとする.のとき〔プログラム2〕を実行するのに必要な時間を秒とすると,である.