2013 大学入試センター試験 本試験 数学II・数学IIBMathJax

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2013 大学入試センター試験 本試

数学II・数学IIB共通問題

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1]  O を原点とする座標平面上に 2 A ( 6,0 ) B (3 ,3) をとり,線分 AB 2 :1 に内分する点を P 1:2 に外分する点を Q とする. 3 O P Q を通る円を C とする.

(1)  P の座標は ( , ) であり, Q の座標は ( , エオ ) である.

(2) 円 C の方程式を次のように求めよう.線分 OP の中点を通り, OP に垂直な直線の方程式は

y= カキ x+

であり,線分 PQ の中点を通り, PQ に垂直な直線の方程式は

y=x-

である.

 これらの 2 直線の交点が円 C の中心であることから,円 C の方程式は

(x - ) 2+ (y + ) 2= シス

であることがわかる.

(3) 円 C x 軸の二つの交点のうち,点 O と異なる交点を R とすると, R は線分 OA :1 に外分する.

2013 大学入試センター試験 本試

数学II・数学IIB共通問題

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 連立方程式

(*) { x+y+ z=3 2x +2y +2z = 352 1 2x + 12y + 12z = 4916

を満たす実数 x y z を求めよう.ただし, xy z とする.

  X=2 x Y= 2y Z=2 z とおくと, xy z により X YZ である.(*)から, X Y Z の関係式

{ XY Z= X+Y+ Z= 352 XY+ YZ+Z X= タチ

が得られる.

 この関係式を利用すると, t 3 次式 ( t-X) (t -Y) (t -Z)

(t- X) (t- Y) (t- Z)

=t3 -( X+Y+ Z) t2+ (X Y+Y Z+Z X) t-X YZ = t3- 352 t2+ タチ t- =(t -1 2) ( t- ) (t- トナ )

となる.したがって, XY Z により

X= 12 Y= Z= トナ

となり, x=log X y=log Y z= log Z から

x= ヌネ y= z=

であることがわかる.

2013 大学入試センター試験 本試

数学II・数学IIB共通

配点30点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】  a を正の実数として, x の関数 f (x )

f( x)= x3- 3a2 x+ a3

とする.

 関数 y =f( x) は, x= アイ で極大値 a をとり, x= で極小値 a をとる.このとき, 2

( アイ , a ) ( , a )

と原点を通る放物線

y= x2 - a x

C とする.原点における C の接線 l の方程式は

y= サシ a x

である.また,原点を通り l に垂直な直線 m の方程式は

y= 1 a x

である.

  x 軸に関して放物線 C と対称な放物線

y=- x2+ a x

D とする. D l で囲まれた図形の面積 S

S= タチ a

である.

 放物線 C と直線 m の交点の x 座標は, 0 4a +1 2a である. C m で囲まれた図形の面積を T とする. S=T となるのは a = のときであり,このとき, S= である.

2013 大学入試センター試験 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】  a 0 <a< π 2 を満たす定数とし, x の関数 f (x )

f( x)= sin( x-2 a) +sin( x-a) +sinx +sin( x+a) +sin( x+2 a)

とする.

(1) 加法定理を用いると

f( x)= ( + cosa+ cos2 a) sinx

となる.さらに, 2 倍角公式を用いると

f( x)= ( エオ + cos a+ cos 2a ) sinx

となる.

(2) すべての実数 x に対して f (x )=0 が成り立つ場合を考える.このとき, a の値を求めよう.

 まず, により,すべての実数 x に対して f (x )=0 が成り立つのは

エオ + cos a+ cos 2a =0

のときである.よって, 0<a < π2 から

cosa= クケ +

であるので,すべての実数 x に対して f (x )=0 が成り立つような a がただ一つ定まることがわかる.

 次に,すべての実数 x に対して f (x )=0 であるから,特に, x =a 2 のとき, f( a2 )= 0 である.これにより, から, sin( a)=0 がわかる.したがって, 0<a< π2 に注意すると, a= π である.

(3)  a= π のときの cos a 2 の値を求めよう.まず, a= π のとき, が成り立つから

cos2 a=- +

であることがわかる.したがって, cos π2 =-cos (π- a2 ) を利用すると

cos π2 = +

である.

2013 大学入試センター試験 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】  p q を実数として, x 3 次式 f (x )

f( x)= x3+ px2 +qx +30

とする.

(1)  f( x) x に虚数 3 +i を代入すると

f( 3+i) = p+ q+ 48 +( p+q+ エオ ) i

となる.

(2)  3 次方程式 f (x )=0 の一つの解が 3 +i であるとき,他の解を求めよう.

  3+i が方程式 f (x )= 0 の解であるから

p + q+48= 0 p+q+ エオ =0

となり, p q の値は

p=- q=-

である.このとき, f( x) を因数分解すると

f( x)= (x+ ) ( x2- x+ コサ )

となり,方程式 f (x )=0 の他の解は

シス -i

である.

(3)  3 次方程式 f (x )=0 が実数解 -5 と二つの虚数解 α β をもつとする.このとき, α2 +β2 p を用いて表し, α2 +β2 のとり得る値の範囲を求めよう.

  -5 が方程式 f (x )=0 の解であることから

q=5 p- ソタ

が成り立つ.したがって, f( x) p を用いて

f( x)= (x+ 5) { x2+ (p- ) x+ }

と表される.このとき,方程式

x2+ (p- ) x+ = 0

が虚数解 α β をもつような p のとり得る値の範囲は

- <p < +

である.

 解と係数の関係により, α2 +β2 p を用いて

α2+ β2= p2- ニヌ p+ ネノ

と表される.

 したがって, により, α2 +β2 のとり得る値の範囲は

ハヒフ α 2+β 2< ヘホ

である.

2013 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】(1) 数列 { pn } は次を満たすとする.

p1= 3 p n+1 = 13 pn +1 n=1 2 3

数列 { pn } の一般項と,初項から第 n 項までの和を求めよう.まず, から

pn+ 1- = 13 (pn - ) n= 1 2 3

となるので,数列 { pn } の一般項は

pn= 1 n-2 +

である.したがって,自然数 n に対して

k=1 n pk= (1- 1 n )+ n

である.

(2) 正の数からなる数列 { an } は,初項から第 3 項が a1=3 a2 =3 a 3=3 であり,すべての自然数 n に対して

an+ 3= an+ an+ 1 an+2

を満たすとする.また,数列 { bn } { cn } を,自然数 n に対して, bn= a2 n-1 cn =a2 n で定める.数列 { bn } { cn} の一般項を求めよう.まず, から

a4= a 1+a 2a3 = a5= 3 a6= a7= 3

である.したがって, b1 =b2 =b3 =b4 =3 となるので

bn=3 n= 1 2 3

と推定できる.

  を示すためには, b1 =3 から,すべての自然数 n に対して

bn+ 1=b n

であることを示せばよい.このことを「まず, n=1 のとき が成り立つことを示し,次に, n=k のとき が成り立つと仮定すると, n=k +1 のときも が成り立つことを示す方法」を用いて証明しよう.この方法を という. に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

[Ⅰ] n=1 のとき, b1 =3 b 2=3 であることから は成り立つ.

[Ⅱ] n=k のとき, が成り立つ,すなわち

b k+1 =bk

と仮定する. n=k +1 のとき, n 2 k を代入して得られる等式と, 2k -1 を代入して得られる等式から

bk+ 2= ck+ k+1 k -1 ck+1 = k+c k k +1

となるので, bk+ 2

bn+ 2= ( k + k+ 1) k+ 1b k+ck

と表される.したがって, により, bk+ 2= bk+1 が成り立つので, n =k+1 のときにも成り立つ.

[Ⅰ],[Ⅱ]により,すべての自然数 n に対して の成り立つことが証明された.したがって, が成り立つので,数列 { bn } の一般項は bn= 3 である.

 次に, n 2 n-1 に置き換えて得られる等式と から

cn+ 1= 13 cn+ 1 n=1 2 3

となり, c1 = であることと から,数列 { cn } の一般項は,(1)で求めた数列 { pn } の一般項と等しくなることがわかる.

2013 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】  OA=5 OC= 4 AOC=θ である平行四辺形 OABC において,線分 OA 3 :2 に内分する点を D とする.また,点 A を通り直線 BD に垂直な直線と直線 OC の交点を E とする.ただし, 0<θ <π とする.

 以下, OA =a OC =c とおき,実数 t を用いて OE =t c と表す.

(1)  t cos θ を用いて表そう.

AE =tc - a DB = a +c a c = ウエ cosθ

となるので, AE DB = により

t= ( cosθ+ 1) ( cosθ+ )

となる.

(2) 点 E は線分 OC 上にあるとする. θ のとり得る値の範囲を求めよう.ただし,線分 OC は両端の点 O C を含むものとする.以下, r=cos θ とおく.

 点 E が線分 OC 上にあることから, 0t 1 である. -1< r<1 なので, の右辺の cos θ r に置き換えた分母 ( r+ ) は正である.したがって,条件 0 t1

0 ( r+1) (r + )

となる.

  r についての不等式 を解くことにより, θ のとり得る値の範囲は

π θ π

であることがわかる.

(3)  cosθ =- 18 とする.直線 AE と直線 BD の交点を F とし,三角形 BEF の面積を求めよう. により, t= となり

OF = a + c

となる.したがって,点 F は線分 AE 1 : に内分する.このことと,平行四辺形 OABC の面積は トナ であることから,三角形 BEF の面積は である.

2013 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

番 号 国 語 英 語
生徒 1 9 9
生徒 2 10 9
生徒 3 4 8
生徒 4 7 6
生徒 5 10 8
生徒 6 5C
生徒 7 5 8
生徒 8 7 9
生徒 9 6 D
生徒 10 7 7
平均値A 8.0
分 散B 1.00

【5】 右の表は,あるクラスの生徒 10 人に対して行なわれた国語と英語の小テスト(各 10 点満点)の得点をまとめたものである.ただし,小テストの得点は整数値をとり, C> D である.また,表の数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていない.

 以下,小数の形で解答する場合,指定された けた 数の一つ下の桁を四捨五入し,解答せよ.途中で割り切れた場合,指定された桁まで 0 にマークすること.

(1)  10 人の国語の得点の平均値A . 点である.また,国語の得点の分散Bの値は . エオ である.さらに,国語の得点の中央値は . 点である.

(2)  10 人の英語の得点の平均値が 8.0 点,分散が 1.00 であることから,CDの間には関係式

C+ D= クケ

( C-8 )2 +( D-8 )2 =

が成り立つ.上の連立方程式と条件 C >D により,CDの値は,それぞれ 点, 点であることがわかる.

(3)  10 人の国語と英語の得点の相関図(散布図)として適切なものは であり,国語と英語の得点の相関係数の値は . ソタチ である.ただし, については,当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

0 1
2013年センター試験数学IIB【5】の図 2013年センター試験数学IIB【5】の図
2 3
2013年センター試験数学IIB【5】の図 2013年センター試験数学IIB【5】の図

(4) 同じ 10 人に対して数学の小テスト( 10 点満点)を行なったところ,数学の得点の平均値はちょうど 5.4 点であり,分散はちょうど 1.44 であった.また,国語と数学の得点の相関係数はちょうど -0.125 であった.

 ここで, k 1 から 10 までの自然数として,生徒 k の国語の得点を xk 数学の得点を yk 国語と数学の得点の合計 xk+ yk w k で表す.このとき,国語と数学の得点の合計 w1 w 2 w10 の平均値は ツテ . 点である.

 次に,国語と数学の得点の合計 w1 w 2 w10 の分散を以下の手順で求めよう.国語の得点の平均値を x 分散を sx2 数学の得点の平均値を y 分散を sy2 国語と数学の得点の合計の平均値を w 分散を sw2 で表す.このとき

T=( x1- x )( y1- y )+( x2- x )( y2- y ) + +(x 10-x ) (y 10-y )

とおくと,国語と数学の得点の相関係数は -0.125 であるから

T= ナニ . ヌネノ

である.また, k 1 から 10 までの自然数として, ( wk- w )

(wk -w )2 = {( xk+ yk) -(x + y) }2 ={ (xk -x )+( yk- y) }2

と変形できる.これを利用して,分散 sw2

sw2 = ( w1- w) 2+ (w2 -w )2 ++ (w 10-w ) 210 =sx 2+s y2+ T

と表すことができるので,分散 sw2 の値は . フヘ である.ただし, については,当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.



2013 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【6】 自然数 N を, 0 または 1 または 2 のいずれかの値をとる a0 a 1 a p-1 を用いて

N=a p-1 ×3p -1+ ap-2 ×3 p-2 ++ a2× 32+ a1× 3+a0

と表すとき,数字の列 a p-1 ap- 2 a2a 1a0 N 3 進数表示とよび, p をこの 3 進数表示の けた 数とよぶ.ただし, ap- 1 0 ではないとする.たとえば

35=1× 33+ 0×3 2+2 ×3+2

であるから, 35 の進数表示は 1022 であり,その桁数は 4 である.また,自然数 1 から 10 3 進数表示は以下のようになる.

自然数 N 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
N 3 進数表示 1 2 10 11 12 20 21 22 100 101

  3 進数表示が p 桁の自然数 N 3p-1 N< 3p を満たすので,常用対数をとることにより, p N の関係式

p-1 log10 Nlog10 3 <p

が成り立つことがわかる.

(1)  3 進数表示が 1212 である自然数は アイ である.

(2) 自然数 N を与え,その 3 進数表示を求めよう. N 3 p-1 で割った商が a p-1 であることに着目して, N 3 進数表示 ap-1 ap -2 a2a 1a0 上の位の数から順に出力する〔プログラム1〕を作成した.また, N 3 で割った余りが a 0 であることに着目して, N 3 進数表示 ap-1 ap -2 a2a 1a0 下の位の数から順に出力する〔プログラム2〕を作成した.ただし, INT(X) X を越えない最大の整数を表す関数である.また,LOG10(X) X の常用対数を表す関数であり, により,いずれのプログラムにおいても,110 行は入力された自然数 N または M 3 進数表示の桁数を P に代入している.

  に当てはまるものを,次の 0 8 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

 〔プログラム2〕を実行して変数 M 77 を入力すると, log10 77log 103 =3.95 であることから,110 行では P 4 が代入される.130 行で出力される値を並べることにより,自然数 77 3 進数表示は カキクケ となる.

(3) 与えられた自然数 N 3 進数表示 ap-1 ap -2 a2a 1a0 が,これを逆に並べた数字の列 a0a 1a2 a p-2 ap- 1 と一致するかどうかを調べ,その結果を出力する〔プログラム3〕を作成した.たとえば,〔プログラム3〕を実行して変数 N 202 を入力すると, 202 3 進数表示が 21111 であるから「一致しない」と出力される.また,変数 N 203 を入力すると, 203 3 進数表示が 21112 であるから「一致する」と出力される.

〔プログラム3〕

100 INPUT N

110 LET P=INT(LOG10(N)/LOG10(3))*1

120 LET X=3^(P-1)

130

140 FOR I=1 TO INT(P/2)

150  LET A=

160  LET N=

170  LET X=

180  LET B=M-INT(M/3)*3

190  LET M=INT(M/3)

200

210 NEXT I

220 PRINT "一致する"

230 GOTO 250

240 PRINT "一致しない"

250 END

 〔プログラム3〕の に当てはまるものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

  に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

 〔プログラム3〕を実行して変数 N 436 を入力すると, log10 436log 103 =5.53 であることから,110 行では P 6 が代入され,200 行の IF 文の判定は 回実行される.200 行の IF 文の判定が最後に行なわれたときの X の値は スセ であり,その後, に当てはまるものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

0  220 行が実行され,240 行は実行されない

1  240 行が実行され,220 行は実行されない

2  220 行と 240 行の両方が実行される

3  220 行と 240 行はいずれも実行されない

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