2020 大学入試センター試験 本試験 数学II・IIBMathJax

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2020 大学入試センター試験 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1](1)  0θ <2π のとき

sinθ >3 cos(θ -π 3)

となる θ の値の範囲を求めよう.

 加法定理を用いると

3cos (θ- π3 )= cosθ+ sin θ

である.よって,三角関数の合成を用いると,

sin(θ +π )< 0

と変形できる.したがって,求める範囲は

π<θ < π

である.

(2)  0θ π 2 とし, k を実数とする. sinθ cos θ x 2 次方程式 25 x2 -35x +k=0 の解であるとする.このとき,解と係数の関係により sin θ+cos θ sin θcos θ の値を考えれば, k= ケコ であることがわかる.

 さらに, θ sin θcos θ を満たすとすると, sinθ = cosθ = である.このとき, θ を満たす. に当てはまるものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.



2020 大学入試センター試験 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2](1)  t は正の実数であり, t13 -t -13 =-3 を満たすとする.このとき

t23 +t -23 = タチ

である.さらに

t13 +t -13 = ツテ t-t -1= トナニ

である.

(2)  x y は正の実数とする.連立不等式

{ log3 (x y) 5 log81 y x3 1

について考える.

  X=log 3x Y=log 3y とおくと,

X +Y ネノ

と変形でき,

X- Y ヒフ

と変形できる.

  X Y を満たすとき, Y のとり得る最大の整数の値は である.また, x y log 3y = を同時に満たすとき, x のとり得る最大の整数の値は である.

2020 大学入試センター試験 本試

数学II,IIB共通

配点30点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】  a>0 とし, f( x)= x2- (4 a-2) x+4 a2+ 1 とおく.座標平面上で,放物線 y =x2 +2x +1 C 放物線 y =f( x) D とする.また, l C D の両方に接する直線とする.

(1)  l の方程式を求めよう.

  l C は点 ( t,t2 +2t +1) において接するとすると, l の方程式は

y=( t + ) x-t2 +

である.また, l D は点 ( s,f (s) ) において接するとすると, l の方程式は

y=( s - a + ) x -s 2+ a2 +

である.ここで, は同じ直線を表しているので, t= s= a が成り立つ.

 したがって, l の方程式は y = x + である.

(2) 二つの放物線 C D の交点の x 座標は である.

  C と直線 l および直線 x = で囲まれた図形の面積を S とすると, S= a である.

(3)  a 12 とする.二つの放物線 C D と直線 l で囲まれた図形の中で 0 x1 を満たす部分の面積 T は, a> のとき, a の値によらず

T=

であり, 1 2a のとき

T=- a 3+ a2- a+

である.

(4) 次に,(2),(3)で定めた S T に対して, U=2 T-3 S とおく. a 12 a の範囲を動くとき. U a = で最大値 ヒフ をとる.

2020 大学入試センター試験 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】  O を原点とする座標平面上に点 A ( 0,6 ) がある.点 A を通る傾き m の直線を l とし,中心が点 ( 0,2 ) x 軸に接する円を C とする.

(1) 直線 l の方程式は y =mx + である.また,円 C の方程式は x 2+ (y- ) 2= である.

(2)  m=± のとき,直線 l と円 C は接する. m =- のときの接点の座標は ( , ) である.

(3) 直線 l と円 C が異なる 2 点で交わるような m のうち,最小の正の整数は である.

(4) 直線 l が点 B ( 3,0 ) を通るとき, m= クケ である.さらに,直線 l と円 C の二つの交点を点 A に近い方から順に点 D E とすれば,座標はそれぞれ

D ( , シス ) E ( , )

である.

 このとき,次のように ▵ODE の面積 S を求めよう.まず, ▵OAB の面積は である.また,点 A D E B の各 x 座標の値により,三つの線分 AD DE EB の長さの比は

AD:DE: EB= : :5

であることがわかる.このことから, S= トナ である.

2020 大学入試センター試験 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】  4 次の整式 P (x) =2x4 -7x 3+8 x2-21 x+18 について考える.

(1) 方程式 P (x )=0 の解を求めよう.

  P( 0) 0 であるから, x=0 P (x )=0 の解ではない.そこで, P( x)= 0 の両辺を x 2 で割ると

2x 2-7 x+8 -21 x+ 18 x2 =0

を得る. t=x+ 3x とおき, の左辺を t を用いて表すことにより

t 2- t- =0

を得る.これを解くと, t= オカ となる.

  t= のとき, x= である.ただし, < とする.

 また, t= オカ のとき, x= コサ ± シス i である.

(2)  α=1- 3 i に対して, P( α) の値を求めよう.

  ( α-1) 2= ソタ である.これを整理すると

α2 - α + =0

である.

  P( x) x 2- x+ で割ると,商は

x 2- x-

で,余りは

ニヌネ ( x- )

である.

 したがって, P( α)= ハヒ ( +3 i) である.

2020 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 数列 { an } は,初項 a 1 0 であり, n=1 2 3 のとき次の漸化式を満たすものとする.

an+ 1= n+3 n+1 { 3an +3n +1- (n+1 )( n+2) }

(1)  a2 = である.

(2)  bn= a n3n ( n+1) (n +2) とおき,数列 { bn } の一般項を求めよう.

  {b n} の初項 b 1 である. の両辺を 3 n+1 (n+ 2) (n+ 3) で割ると

bn+ 1=b n+ (n + ) (n+ ) - ( 1 ) n+1

を得る.ただし, < とする.

 したがって

bn+ 1-b n=( n+ - n+ )- ( 1 ) n+1

である.

  n 2 以上の自然数とするとき

k=1 n-1 ( k+ - k+ ) = 1 ( n- n + )

k=1 n-1 ( 1 ) k+1= - ( 1 )n

が成り立つことを利用すると

bn= n - ( n+ ) + ( 1 ) n

が得られる.これは n =1 のときも成り立つ.

(3) (2)により, {a n} の一般項は

an= n- ( n2- ) + (n+ ) (n+ )

で与えられる.ただし, < とする.

 このことから,すべての自然数 n について, an は整数となることがわかる.

(4)  k を自然数とする. a3 k a3 k+1 a3 k+2 3 で割った余りはそれぞれ である.また, {a n} の初項から第 2020 項までの和を 3 で割った余りは である.

2020 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 点 O を原点とする座標空間に 2

A ( 3,3, -6) B( 2+2 3,2 -23 ,-4 )

をとる. 3 O A B の定める平面を α とする.また, α に含まれる点 C

OA OC OB OC =24

を満たすとする.

(1)  | OA |= | OB |= であり, OA ˙OB = オカ である.

(2) 点 C は平面 α 上にあるので,実数 s t を用いて, OC =sOA +t OB と表すことができる.このとき, から s = キク t= である.したがって | OC |= である.

(3)  CB =( , , ソタ ) である.したがって,平面 α 上の四角形 OABC に当てはまるものを,次の 0 4 のうちから一つ選べ.ただし,少なくとも一組の対辺が平行な四角形を台形という.

0  正方形である

1  正方形ではないが,長方形である

2  長方形ではないが,平行四辺形である

3  平行四辺形ではないが,台形である

4  台形ではない

  OA OC であるので,四角形 OABC の面積は, ツテ である.

(4)  OA OD OC OD =2 6 かつ z 座標が 1 であるような点 D の座標は

( + , - ,1)

である.このとき ∠COD = ハヒ ° である.

  3 O C D の定める平面を β とする. α β は垂直であるので,三角形 ABC を底面とする四面体 DABC の高さは である.したがって,四面体 DABC の体積は である.

2020 大学入試センター試験 本試

数学IIB

選択問題

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

 ある市の市立図書館の利用状況について調査を行った.

(1) ある高校の生徒 720 人全員を対象に,ある 1 週間に市立図書館で借りた本の冊数について調査を行った.

 その結果, 1 冊も借りなかった生徒が 612 人, 1 冊借りた生徒が 54 人, 2 冊借りた生徒が 36 人であり, 3 冊借りた生徒が 18 人であった. 4 冊以上借りた生徒はいなかった.

 この高校の生徒から 1 人を無作為に選んだとき,その生徒が借りた本の冊数を表す確率変数を X とする.

 このとき, X の平均(期待値)は E (X )= であり, X2 の平均は E( X2) = である.よって, X の標準偏差は σ (X )= である.

(2) 市内の高校生全員を母集団とし,ある 1 週間に市立図書館を利用した生徒の割合(母比率)を p とする.この母集団から 600 人を無作為に選んだとき,その 1 週間に市立図書館を利用した生徒の数を確率変数 Y で表す.

  p=0.4 のとき, Y の平均は E (Y )= キクケ 標準偏差は σ (Y )= コサ になる.ここで, Z= Y- キクケ コサ とおくと,標本数 600 は十分に大きいので, Z は近似的に標準正規分布に従う.このことを利用して, Y 215 以下となる確率を求めると,その確率は 0. シス になる.

 また, p=0.2 のとき, Y の平均は, キクケ 1 倍,標準偏差は コサ 3 倍である.

(3) 市立図書館に利用者登録のある高校生全員を母集団とする. 1 回あたりの利用時間(分)を表す確率変数を W とし, W は母平均 m 母標準偏差 30 の分布に従うとする.この母集団から大きさ n の標本 W 1 W2 Wn を無作為に抽出した.

 利用時間が 60 分をどの程度超えるかについて調査するために

U1= W1- 60 U2= W2- 60 Un= Wn- 60

とおくと,確率変数 U 1 U2 Un の平均と標準偏差はそれぞれ

E( U1) =E( U2) ==E (U n)= m- タチ

σ( U1) =σ( U2) ==σ (U n)= ツテ

である.

 ここで, t=m- 60 として, t に対する信頼度 95 % の信頼区間を求めよう.この母集団から無作為抽出された 100 人の生徒に対して U 1 U2 U100 の値を調べたところ,その標本平均の値が 50 分であった.標本数は十分大きいことを利用して,この信頼区間を求めると

トナ . t ヌネ .

になる.

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