2020 奈良県立医科大学 前期医学科MathJax

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2020 奈良県立医科大学 前期医学部

医学科

易□ 並□ 難□

【1】 以下の空欄を適切に埋めて文章を完成させよ.

(1)  n 2 以上の整数とする.この問題において n 進数とは, 0 以上 n 未満の整数 ad- 1 ad-2 a0 (ただし ad -10 )を並べた列 ad -1a d-2 a0 のこととする.これは整数 ad -1n d-1+ ad2 nd-2 ++a 0n0 と対応しており,任意の正整数と対応する n 進数がただ一つ存在することが知られている.例えば

4×53 +0×52 +3×51 +1×50 =516

なので, 5 進数の 4031 は整数 516 に対応する. 6 進数の 123 は整数の に対応し,整数 2020 7 進数の に対応する.

(2)  n 2 以上の整数とする.この問題において ( -n) 進数とは 0 以上 n 未満の整数 ad-1 ad-2 a0 (ただし ad -10 )を並べた列 ad -1a d-2 a0 のこととする.これは整数 ad -1 (-n) d-1+ ad-2 (-n )d-2 ++a0 (- n)0 と対応しており, 0 でない任意の整数と対応する (- n) 進数がただ一つ存在することが知られている.例えば

1×( -4)3 +3×( -4)2 +1×( 4)1 +2×( 4)0 =-18

なので, (-4 ) 進数の 1312 は整数 -18 に対応する. (-5 ) 進数の 1234 は整数の に対応し,整数 -2020 ( -7) 進数の に対応する.

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【2】 以下の空欄を適切に埋めて文章を完成させよ.

 点 A を中心とする半径 R の円 C A の内部に点 B をおく.点 A B の距離を r < R としたとき,点 B を中心とする半径 r の円 C B を考える.

(1) 円 C A C B の共通接線が 2 つ存在するための必要十分条件は, r R の間に関係式 が成立することである.

 以下の設問では,関係式 が成立し,円 C A C B 2 つの共通接線 l l が存在するとする.

(2) 接線 l l の交点 P と点 A の距離は である.

(3) 円 C A と接線 l の接点を Q とする.線分 AQ BQ の長さが等しいとき, r= である.

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【3】 平面上の三角形 OAB に対して, OA= a および OB =b とし,それぞれの大きさを | a| =a |b | =b とする,ベクトル a b の内積を a b =c と表す.定数 α β に対し, a OX= α を満たす平面上の点 X の集合 l と. b OY= β を満たす平面上の点 Y の集合 m との共通点を考えよう.

 次の()には適切な数を,()から()には a b c α β で表された数式を入れて文章を完成させよ,

 集合 l は直線をなす.直線 l 上の 1 点を P 直線 l に平行な単位ベクトルを l とすると, l 上の点 X は媒介変数 t を用いて OX =OP +t l と書ける.このとき a l = である.これから, l= ±( a+ b) となる.また点 P として直線 OA と直線 l の交点をとると, OX= a+t l と書ける.直線 l m の共通点を Z とすると OZ = a + b である.

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【4】 以下の空欄を適切に埋めて文章を完成させよ.

 プレイヤー A B がそれぞれ籍を持っており,どちらの箱にも 1 から n の整数が書かれたカードが各 1 枚,合計 n 枚のカードが入っている. 1 回のゲームでは, A B はそれぞれ自分の箱から 1 枚のカードを無作為に選んで取り出し,カードの数字を比べる.数字が大きいカードを出した方が勝ち,小さいカードを出した方は負けで,カードの数字が同じ場合は引き分けとする.取り出したカードは箱に戻さず,箱の中のカードがなくなるまで n 回のゲームを行う. m 回目 1 mn に取り出したカードによるゲームを第 m ゲームと呼び,第 m ゲームにおける A のカードの数字を am B のカードの数字を bm とする.

(1)  n=3 とする. 3 回のゲームすべてが引き分けとなる確率は である.また 3 回のゲームが終わった時点で, A が勝ったゲーム数と B が勝ったゲーム数が 0 も含めて同数となる確率は である.

(2)  n=3 とする.第 1 ゲームでは A が勝ったとき,第 2 ゲームで A が勝つ確率は で, B が勝つ確率は である.

(3)  n 3 以上の整数とする.第 1 ゲームで A が勝つ確率は である.以下では a1 =k および b1 =l k>l であったとする.第 2 ゲームで a2 l かつ b2 k となり,かつ A が勝つ確率は である.また,第 2 ゲームで a2 =l または b2 =k の少なくとも一方が成り立ち,かつ A が勝つ確率は である.

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【5】 実数全体で定義された連続関数 f (x) が以下の 2 条件をみたしているとする.

•条件(ⅰ):任意の x に対して f (x) 0

•条件(ⅱ):任意の x0 と任意の α> 1 に対して f (αx )>α f(x )

(1) 条件(ⅱ)を用いて,任意の β 0 <β<1 に対して β f(1 )>f (x) となることを示せ.

(2)  f(0 ) の値を求めよ.

(3)  x>y>0 に対し f (x)> f(y ) が成り立つことを示せ.

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