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【1】 座標平面上に点点をとる.線分の長さは,実数の定数(ただし)を用いて,と表される.点が軸上を動き,点が軸上を動くとき,線分をに内分する点の軌跡を表す曲線を考える.
〔1〕 点の座標を点の座標を点の座標をとするとき,をを用いて表すと,となる.そして,曲線の方程式は,次のように表される.
ただし,には,とは入らないとする.
〔2〕 実数を用いて方程式で表される直線をとする.直線が曲線と共有点をもつとき,共有点の座標は次の方程式の解である.
ただし,とは,を用い,とは用いずに答えよ.
直線が曲線の接線となるための必要十分条件は,を用いて表すと
である.
〔3〕 直線と直線が垂直で,点で交わるとする.
まず,直線が,軸と軸に平行ではない場合について考える.直線の傾きをとおくと,直線上の方程式はと表される.直線の方程式はと表される.
直線が曲線の接線となるための必要十分条件は,
である.ただし,とは,を用いて表す.一方,直線が曲線の接線となるための必要十分条件は,
である.このとき,直線と直線の両方が曲線の接線であるように点が動くとき,点の軌跡を表す方程式は,を用いて次のように表される.
なお,直線が,軸あるいは軸に平行な場合にも,この方程式は成り立っている.
【2】 自然数に対して,との最大公約数をとする.このとき,次不定方程式
(1)
の整数解を考える.
〔1〕 自然数を用いてと表すと,との最大公約数はであり,式(1)は
(2)
となる.特にのときの次不定方程式(2)の整数解のつをとすると,次のようになる.
(3)
式(2)から式(3)の倍を引くと
(4)
となる.との最大公約数がであり,とはともに整数であることから,はの倍数,はの倍数となる.ここで,整数を用いて
(5)
とおくと,方程式(1)の整数解は
と表される.
〔2〕 とする.整数解のうち,実数に対して不等式を満たすものを考える.
で定まる放物線と,次不定方程式(1)すなわちで定まる直線は,のときに異なるつの共有点をもち,その座標は
(複号同順)
である.特に座標に注目すれば,整数解がを満たすためには,式(5)のは不等式
(6)
を満たす必要がある.したがって,のとき,不等式(6)を満たすの値がちょうど個存在するためにがとりうる値の範囲は
であることがわかる.
の極限を以下の手順にしたがって求める.まず,準備として,次の〔1〕,〔2〕,〔3〕について考える.
〔1〕 区間で関数を考える.より,の値域はである.またである.
〔2〕 はでを満たしているとき
である.ただし,はを用いずに答えよ.
〔3〕 定積分とをそれぞれ次のようにおく.
まず,を計算する.〔1〕で定義したを用いてとおき,置換積分法を使うと,は
となる.ただし,は正の実数である.ここでとおいて置換積分法を使って〔2〕のを用いてを求めるととなる.
次に,についても同様の方法で求めると,となる.
〔4〕 〔1〕から〔3〕までの準備のもとで,極限を求める.ここで,とおいてに置換積分法を用いると,極限は,とを用いてと表すことができる.したがって,極限は,となる.
〔1〕 複素数平面上の点を原点を中心にだけ回転し,原点からの距離を倍し,だけ平行移動した点は,と表される.
〔2〕 とし,自然数に対して,点を以下のように定める.はを原点を中心にだけ回転し,原点からの距離を倍し,だけ平行移動した点とする.とおき,数列を考える.一般項をおよびで表すと,となる.したがって,のとき,
である.
〔3〕 点を点を中心にだけ回転し,点からの距離を倍した点はである.任意の複素数についてが成り立つとき,をそれぞれを用いて表すと,である.
〔4〕 実数はを満たすとする.また,であり,が成り立つとする.複素数平面上でが表す点をとし,〔2〕で定めたが表す点をとする.三角形の面積はであり,三角形の面積はとなる.
三角形の面積はとなり,
である.ただし,は,を用いずに表せ.