2021　広島大学　AO情報科学部小論文MathJax

【１】　情報科学に関する基礎学力，論理的思考力と分析力をみる小論文の問題である．このことに留意し，以下の問いに答えよ．

(1)　$x\text{，}$$y\text{，}$$z$は$0$以上の整数とする．このとき，連立不等式$x+2y+3z\leqq 7\text{，}$$5x+2y+z\leqq 15$を満足する全ての$(x,y,z)$の組に対して，$f(x,y,z)=x+10y+100z$の最大値を求めよ．

【１】　情報科学に関する基礎学力，論理的思考力と分析力をみる小論文の問題である．このことに留意し，以下の問いに答えよ．

(2)　$\alpha \text{，}$$\beta$を定数とする．ただし，$\beta >0$である．このとき，$x$に関する以下の関数$y=f(x)$の最小値を求めよ．

$f(x)={\displaystyle \frac{1}{2}}{(x-\alpha )}^2+\beta \left|x\right|$

【２】　情報科学に関する基礎学力，論理的思考力と分析力をみる小論文の問題である．このことに留意し，以下の問いに答えよ．

(1)　$\mathrm{A}\text{，}$$\mathrm{B}$$2$人でじゃんけんを$3$回行う．ただし，$\mathrm{A}$は，グー，チョキ，パーの順序を決めずそれぞれ$1$回ずつしか出せないとする．すなわち，同じ手は出さないとする．

(a)　$\mathrm{A}$が$2$回目にグーを出す確率を求めよ．

(b)　$\mathrm{A}$が$2$回目にグーを出さないと分かっているときに，$2$回目がパーとなる条件付き確率を求めよ．

(c)　$\mathrm{A}$が$2$回目にグーを出さない，$3$回目はパーを出さないことを$\mathrm{B}$は事前に知っていたとする．$1$回目の勝敗に関わらず$\mathrm{B}$が$2$回目に勝つためには，グー，チョキ，パーのうち何を出せば最も有利になるか？理由を付して答えよ．

【２】　情報科学に関する基礎学力，論理的思考力と分析力をみる小論文の問題である．このことに留意し，以下の問いに答えよ．

(2)　$n$人でじゃんけんを$1$回行うことを考える．ただし，$n$は$3$以上である．このとき，$n$を大きくすると勝敗が決まりにくくなることが経験的に分かっている．この理由を数学の基礎的な知識を利用して説明せよ．

【３】　情報科学に関する基礎学力，論理的思考力と分析力をみる小論文の問題である．このことに留意し，以下の問いに答えよ．

　へこみのない多面体の面の数を$F\text{，}$辺の数を$E\text{，}$頂点の数を$V$とすると，オイラーの多面体定理

$V-E+F=2$

が成り立つことが知られている．

(1)　へこみのない多面体の面を構成する多角形の辺の数を$n\text{，}$各頂点に集まる辺の数を$m$とする．例えば，正八面体では，$m=4\text{，}$$n=3$である．$2E=mV=nF$が成り立つことを説明せよ．

(2)　正多面体の定義を述べよ．さらに，正多面体が，正四面体，正六面体（立方体），正八面体，正十二面体，正二十面体の$5$つしか存在しないことを示せ．

(3)　へこみのない多面体のうち，すべての面が五角形と六角形で構成され，各頂点に集まる辺の数が$3$ならば，その多面体に含まれる五角形の個数は$12$となることを示せ．