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[定理]を正の定数とする.面積の長方形の辺上あるいは内部に異なる点をとり,これらを頂点とする三角形をつくる.このとき,の面積の最大値はである.
[証明]与えられた長方形をとする.このときととれば(ア)である.したがって,の取り方によらず
(*)
が成り立つことを示せばよい.
まず,つの頂点がすべて長方形の辺上にある場合を考えれば十分であることを示す.から直線に下ろした垂線と直線との交点を半直線と長方形の辺の交点をとする(が長方形の辺上にあればこのときだから(イ)である.
点に対しても,上の議論と同様にして点を定めると
(ウ)
となる.よって,(エ)がすべて長方形の辺上にある場合に(*)を示せばよい.
(Ⅰ) 点が同じ辺上にあるとき
が辺上にあり,がそれ以外の辺上にあるとしてよい.このとき,の底辺をとみたときの高さは以下だから
となる.
(Ⅱ) 点がすべて異なる辺上にあるとき
は辺上,は辺上,は辺上にあるとしてよい.から直線に下ろした垂線と直線との交点をとする.
(ⅰ) がと平行なとき
半直線と直線の交点をとするとであるから
(オ)
が得られる.よって(*)は成り立つ.
(ⅱ) がと平行でないとき
このときである.ならば,から直線に下ろした垂線と直線との交点をとするとであり
である.さらに
であるから(*)は成り立つ.
(カ)の場合も同様である.
以上より題意は示された.
[設問]
(1) 下線部(ア)の理由を説明せよ.
(2) 下線部(イ)の理由を説明せよ.
(3) 下線部(イ)と下線部(ウ)が下線部(エ)の理由になるのはなぜか.わかりやすく説明せよ.
(4) 下線部(オ)の理由を説明せよ.
(5) 下線部(カ)について,の場合に(*)が成り立つことを実際に証明せよ.