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2021 立命館大学 理系学部A方式

2月3日実施

易□ 並□ 難□

【1】 コインを投げて表が出たら 1 点,裏が出たら -1 点とするゲームを考える.自然数 n に対し, Xn はこのルールの下での n 回のコイン投げによる点数の合計を表すものとする.ゲームを始めるときの点数は 0 点とし, X0=0 とおく.なお,このコイン投げでは表が出る確率は p 0< p<1 とする.

〔1〕  X3 が正である確率は であり, X4 =0 である確率は である.

〔2〕 自然数 n に対し, Yn=X n-Xn- 1 とおく. Y1 Y2 の積が 1 である確率は であり, Y1 Y2 Y3 の積が -1 である確率は である.

〔3〕 自然数 m 2 進法で表現したとき, m は,数字 0 1 を用いて表すことができる.例えば, 3=11( 2) 6=110( 2) と表せる. 2k-1 k は自然数)の位の数字が 1 であるとき,その位に対して〔2〕で定めた Yk =Xk- Xk-1 を対応させる.

 これらの Yk の積を Zm とする.すなわち Z3 =Y2 Y1 Z6=Y 3Y2 である.このとき, Z9= であり, Z1Z 3Z5 = である.また, Z7=1 である確率は であり, Z17=- 1 である確率は である.

  = 12 となるとき, p= である.このとき Zm =1 である確率が 1 2 であるような m を一番小さいものから順に並べて l 番目までを足したときの和は となる.ただし l は自然数である.

 ( Y1 Y2 を用いて表すこと)

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2月3日実施

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【2】 原点を O とする座標空間において, 3 A (a,0, 0) B (0,b, 0) C (0,0 ,c) を考える.ただし, a>0 b>0 c>0 である.

 四面体 OABC に内接する球の半径を求める.

 三角形 ABC を含む平面 α に垂直なベクトルを n =(1, s,t) とすると, n AB より s= であり, n AC より, t= である.ゆえに,平面 α 上の任意の点 R の座標を (x ,y,z) とすると, n RA より, x y z

x+ y+ z=1

の関係式を満たす.

 内接する球の半径を r とすると,球の中心 P の座標は, ( , , ) となる.四面体 OABC に内接する球と三角形 ABC との接点を Q (x1 .y1,z 1) とすると, PQ= (x1- ,y 1- , z1- ) n と平行であるので, PQ=k n k> 0) を満たす.よって, x1= +k y1= +k z1= +k である.点 Q は平面 α 上の点であるので,

k= 1+ a2 b2+ a2 c2

が得られる.この式と | PQ| = であることより r が得られる.例えば, a=1 b=1 c=2 のとき, r= となる.また, a=b=c= 1 であるとき,原点から平面 α に下ろした垂線と平面 α との交点を H とするとその座標は ( , , ) となり, |OH | = r= である.

 ( a b c r のいずれかを用いて表すこと)

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【3】 各自然数 k に対し,閉区間 [k -1,k ] での関数 fk (x ) を, fk( x)=log k k- 1xk と定める.また, n 2 以上の自然数とする.任意の実数 x に対し, ex=exp (x) と表す.

〔1〕

exp( 01 f1( x)dx )=

であり

exp( k1k fk (x) dx) =

である.また, 2 以上の自然数 n について

exp( k=1n k1k fk( x)dx )=

である.

〔2〕  2 以上のすべての自然数 k k-1 xk を満たすすべての x に対して log (x+y) fk (x) を常に満たす実数 y のうち最大のものを a とする.また,すべての自然数 k k-1 xk を満たすすべての x に対して fk (x )log (x+y ) を常に満たす実数 y のうち最小のものを b とする.このとき, a= b= である.

〔3〕 区間 [0 ,) 上の関数 g (x) h( x) を,〔2〕で求めた a b の値を用いて

g(x )={ 0 0 x1 log(x + ) x> 1-

h(x )=log (x+ ) x 0

と定めると

exp( 0ng (x) dx)= exp( 0nh (x) dx)=

である.

〔4〕 自然対数の底 e の定義より, n に無関係な p= に対して

limn np =1

が成り立つ.

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【4】 関数 f (x)= 1+x2 x 0 について,第 1 次導関数と第 2 次導関数はそれぞれ d dx f(x )= d2 dx2 f( x) = である.このとき

limx d dx f(x )=

となる.

 関数 f( x) の第 2 次導関数が正なので, ddx f (x) は単調に増加する.したがって

y=d dx f(x ) x >0

とおいたとき, y の値域は <y < となる.

 さらに d dx f(x )=y x について解き, x=g( y) とおく.このとき, y を用いて表すと g (y)= であり,その第 1 次導関数は d dy g(y) = である.

 関数 h( y) h (y)= f(g (y)) -yg (y) <y< とおくと,その第 1 次導関数は d dy h(y )= であり, y=d dx f(x ) であるとき,

(d 2dx2 f (x)) (d 2dy2 h (y)) =

となる.ただし, は実数で答えよ.

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