2022 大学入学共通テスト 本試験 数学I/数学IAMathJax

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2022 大学入学共通テスト 本試

数学I,数学IA共通

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1] 実数 a b c

a+b+c =1

および

a2+ b2+ c2=13

を満たしているとする.

(1)  (a+ b+c) 2 を展開した式において, を用いると

ab+b c+c a= アイ

であることがわかる.よって

(a -b)2 +( b-c) 2 +( c-a) 2= ウエ

である.

(2)  a-b=2 5 の場合に, (a-b )( b-c) (c- a) の値を求めてみよう.

  b-c= x c-a=y とおくと

x+y= オカ 5

である.また,(1)の計算から

x2+ y2= キク

が成り立つ.

 これらより

(a-b )( b-c) (c- a)= 5

である.

2022 大学入学共通テスト 本試

数学I

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 太郎さんと花子さんは,次の命題Aが真であることを証明しようとしている.

命題A  p q r s を実数とする. pq= 2(r +s) ならば,二つの 2 次関数 y =x2 +px +r y=x2 +qx +s のグラフのうち,少なくとも一方は x 軸と共有点をもつ.

太郎:命題Aは,グラフと x 軸との共有点についての命題だね.

花子: y=0 とおいた 2 次方程式の解の問題として命題Aを考えてみてはどうかな.

  2 次方程式 x 2+p x+r= 0 に解の公式を適用すると

x= -p± p - r

となる.ここで, D1

D1= p - r

とおく.同様に, 2 次方程式 x 2+q x+s=0 に対して, D2

D2= q - s

とおく.

  y=x2 +px +r y=x2 +qx+ s のグラフのうち,少なくとも一方が x 軸と共有点をもつための必要十分条件は, である.つまり,命題Aの代わりに,次の命題Bを証明すればよい.

命題B  p q r s を実数とする. pq= 2(r +s) ならば, が成り立つ.

太郎: D1 D2 を用いて,命題Bをどうやって証明したらいいかな.

花子:結論を否定して,背理法を用いて証明したらどうかな.

 背理法を用いて証明するには, が成り立たない,すなわち が成り立つと仮定して矛盾を導けばよい.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   D1< 0 かつ D 2<0 1   D1< 0 かつ D 20
2   D1 0 かつ D 2<0 3   D1 0 かつ D 20
4   D1> 0 かつ D 2>0 5   D1< 0 または D 2<0
6   D1< 0 または D 20 7   D1 0 または D 2<0
8   D1 0 または D 20 9   D1> 0 または D 2>0

  が成り立つならば

D1+ D2 0

が得られる.

 一方, pq= 2(r +s) を用いると

D1+ D2=

が得られるので

D1+ D2 0

となるが,これは D 1+D2 0 に矛盾する.したがって, は成り立たない.よって,命題Bは真である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   = 1   < 2   > 3  

  の解答群

0   p2+ q2+ 2p q 1   p2+ q2- 2p q 2   p2+ q2+ 3p q
3   p2+ q2- 3p q 4   p2+ q2+ 4p q 5   p2+ q2- 4p q
6   p2+ q2 7   pq 8   2p q

2022 大学入学共通テスト 本試

数学I,IA共通

配点6点

数学IAは【1】[2]で,コからセまで

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

2022年共通テスト数学I【2】〔1〕2022100000103の図

参考図

[1] 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて三角比の表を用いてもよい.

 太郎さんと花子さんは,キャンプ場のガイドブックにある地図を見ながら,後のように話している.

太郎:キャンプ場の地点 A から山頂 B を見上げる角度はどれくらいかな.

花子:地図アプリを使って,地点 A と山頂 B を含む断面図を調べたら,図1のようになったよ.点 C は,山頂 B から地点 A を通る水平面に下ろした垂線とその水平面との交点のことだよ.

太郎:図1の角度 θ は, AC BC の長さを定規で測って,三角比の表を用いて調べたら 16 ° だったよ.

花子:本当に 16 ° なの?図1の鉛直方向の縮尺と水平方向の縮尺は等しいのかな?

2022年共通テスト本試験数学I【2】〔1〕2022100000103の図

図1

 図1の θ はちょうど 16 ° であったとする.しかし,図1の縮尺は,水平方向が 1100000 であるのに対して,鉛直方向は 125000 であった.

 実際にキャンプ場の地点 A から山頂 B を見上げる角である ∠BAC を考えると, tan∠BAC . イウエ となる.したがって, ∠BAC の大きさは ただし,目の高さは無視して考えるものとする.

  の解答群

0   3 ° より大きく 4 ° より小さい

1  ちょうど 4 ° である

2   4 ° より大きく 5 ° より小さい

3  ちょうど 16 ° である

4   48 ° より大きく 49 ° より小さい

5  ちょうど 49 ° である

6   49 ° より大きく 50 ° より小さい

7   63 ° より大きく 64 ° より小さい

8  ちょうど 64 ° である

9   64 ° より大きく 65 ° より小さい



2022 大学入学共通テスト 本試

数学I

配点24点

数学IA【1】[3]の類題

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2] 外接円の半径が 3 である ▵ABC を考える.

(1)  cos∠ACB = 33 AC:BC= 3:2 とする.このとき

sin∠ACB =

AB= AC=

である.

(2) 点 A から直線 BC に引いた垂線と直線 BC との交点を D とする.

(ⅰ)  AB=5 AC=4 とする.このとき

sin∠ABC = AD= セソ

である.

(ⅱ)  2 AB AC の長さの間に 2 AB+AC=14 の関係があるとする.

 このとき, AB の長さのとり得る値の範囲は AB であり

AD= テト AB2+ AB

と表せるので, AD の長さの最大値は である. AD= のとき, ▵ABC の面積は である.

2022 大学入学共通テスト 本試

数学I

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】

[1]  a b c d を実数とし, a0 c0 とする. x 1 次式の積で表される 2 次関数

y=( ax+b )( cx+d )

の最大値や最小値について,二つの直線 l y=ax +b m y=c x+d の関係に着目して考える.

  l m の関係として,次の の場合について考える.

  a>0 c<0   a<c< 0   0<a< c
2022年共通テスト【3】〔1〕2022100000105の図 2022年共通テスト【3】〔1〕2022100000105の図 2022年共通テスト【3】〔1〕2022100000105の図
  a=c< 0   a=c> 0
2022年共通テスト【3】〔1〕2022100000105の図 2022年共通テスト【3】〔1〕2022100000105の図

  l x 軸との交点の x 座標を s m x 軸との交点の x 座標を t とする. のすべてにおいて, s<t であり, l m y 軸と y >0 の部分で交わるものとする.また, では l m の交点の x 座標と y 座標はともに正であるとする.

 以下, x のとり得る値の範囲は実数全体とする.

(1)  s t が具体的な値である場合を考える.

(ⅰ)  について考える. s=-1 t=5 であるとき, y=( ax+b )( cx+d ) は, x= をとる.

(ⅱ)  について考える. s=6 t=8 であるとき, y=( ax+b )( cx+d ) は, x= をとる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  最大値 1  最小値

(2)  s=-1 のときの について考える. y=( ax+ b) (c x+d ) 0 <x<10 の範囲でとるような t の値の範囲は

<t< カキ

である.

(3)  y=( ax+b )( cx+d ) について,次のことが成り立つ.

y の最大値があるのは

y の最小値があり,その値が 0 以上になるのは

y の最小値があり,その値を x >0 の範囲でとるのは

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   のみである

1   のみである

2   のみである.

3   のみである

4   のみである

5   のみである

6   のみである

7   のうちにはない

2022 大学入学共通テスト 本試

数学I,数学IA共通

配点15点

数学IAは【2】[1]でアからクまで

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】

[2]  p q を実数とする.

 花子さんと太郎さんは,次の二つの 2 次方程式について考えている.

x2+ px+q =0

x2+ qx+p =0

  または を満たす実数 x の個数を n とおく.

(1)  p=4 q=-4 のとき, n= である.

 また, p=1 q=-2 のとき, n= である.

(2)  p=-6 のとき, n=3 になる場合を考える.

花子:例えば, をともに満たす実数 x があるときは n =3 になりそうだね.

太郎:それを α としたら, α2 -6α +q=0 α 2+q α- 6=0 が成り立つよ.

花子:なるほど.それならば, α2 を消去すれば, α の値が求められそうだね.

太郎:確かに α の値が求まるけど,実際に n =3 となっているかどうかの確認が必要だね.

花子:これ以外にも n =3 となる場合がありそうだね.

  n=3 となる q の値は

q=

である.ただし, < とする.

二人が相談

する様子の

図 省略

(3) 花子さんと太郎さんは,グラフ表示ソフトを用いて, の左辺を y とおいた 2 次関数 y =x2 +px +q y =x2 +qx +p のグラフの動きを考えている.

  p=-6 に固定したまま, q の値だけを変化させる.

y=x2 -6x +q

y=x2 +qx -6

の二つのグラフについて, q=1 のときのグラフを点線で, q の値を 1 から増加させたときのグラフを実線でそれぞれ表す.このとき, のグラフの移動の様子を示すと となり, のグラフの移動の様子を示すと となる.

  については,最も適当なものを,次の 0 7 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.なお, x 軸と y 軸は省略しているが, x 軸は右方向, y 軸は上方向がそれぞれ正の方向である.

0 1 2 3
2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図
4 5 6 7
2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図 2022年共通テスト本試験数学I【3】〔2〕2022100000106の図

(4)  <q< とする.全体集合 U を実数全体の集合とし, U の部分集合 A B

A={ x| x2- 6x+ q<0 }

B={ x| x2+ qx- 6<0 }

とする. U の部分集合 X に対し, X の補集合を X と表す.このとき,次のことが成り立つ.

xA は, xB であるための

xB は, xA であるための

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  必要条件であるが,十分条件ではない

1  十分条件であるが,必要条件ではない

2  必要十分条件である

3  必要条件でも十分条件でもない

2022 大学入学共通テスト 本試

数学I

配点20点

数学IA【2】[2]の類題

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 日本国外における日本語教育の状況を調べるために,独立行政法人国際交流基金では「海外日本語教育機関調査」を実施しており,各国における教育機関数,教員数,学習者数が調べられている. 2018 年度において学習者数が 5000 人以上の国と地域(以下,国)は 29 か国であった.これら 29 か国について, 2009 年度と 2018 年度のデータが得られている.

(1) 各国において,学習者数を教員数で割ることにより,国ごとの「教員 1 人あたりの学習者数」を算出することができる.図1と図2は, 2009 年度および 2018 年度における「教員 1 人あたりの学習者数」のヒストグラムである.これら二つのヒストグラムから, 9 年間の変化に関して,後のことが読み取れる.なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない.

2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

図1  2009 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

図2  2018 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

2009 年度と 2018 年度の中央値が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の第 1 四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の第 3 四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の範囲を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の四分位範囲を比較すると,

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   2018 年度の方が小さい

1   2018 年度の方が大きい

2  両者は等しい

3  これら二つのヒストグラムからだけでは両者の大小を判断できない

(2) 各国において,学習者数を教育機関数で割ることにより,「教育機関 1 機関あたりの学習者数」も算出した.図3は, 2009 年度における「教育機関 1 機関あたりの学習者数」の箱ひげ図である.

2022年共通学力テスト本試験数学I【4】2022100000107の図

図3  2009 年度における教育機関 1 機関あたりの学習者数の箱ひげ図

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

  2009 年度について,「教育機関 1 機関あたりの学習者数」(横軸)と「教員 1 人あたりの学習者数」(縦軸)の散布図は である.ここで, 2009 年度における「教員 1 人あたりの学習者数」のヒストグラムである(1)の図1を,図4として再掲しておく.

2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

図4  2009 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.なお,これらの散布図には,完全に重なっている点はない.

0 1
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107
2 3
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

(3) 各国における 2018 年度の学習者数を 100 としたときの 2009 年度の学習者数 S および,各国における 2018 年度の教員数を 100 としたときの 2009 年度の教員数 T を算出した.

 例えば,学習者数について説明すると,ある国において, 2009 年度が 44272 人, 2018 年度が 174521 人であった場合, 2009 年度の学習者数 S 44272174521 ×100 より 25.4 と算出される.

 表1は S T について,平均値,標準偏差および共分散を計算したものである.ただし, S T の共分散は, S の偏差と T の偏差の積の平均値である.

表1平均値,標準偏差および共分散

S

平均値

T

平均値

S

標準偏差

T

標準偏差

S T

共分散

81.8 72.9 39.3 29.9 735.3

 表1の数値が四捨五入していない正確な値であるとして, S T の相関係数を求めると . クケ である.

(4) 表1と(3)で求めた相関係数を参考にすると,(3)で算出した 2009 年度の S (横軸)と T (縦軸)の散布図は である.

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.なお,これらの散布図には,完全に重なっている点はない.

0 1
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107
2 3
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

表2 学習者数が 3000 人以上

5000 人未満の 7 か国

国名

教員 1

あたりの学

習者数(人)

スイス 15.5
パラグアイ 20.6
バングラデシュ 21.8
ポーランド 22.4
ペルー 52.7
トルクメニスタン 93.1
コートジボワール 212.0

(5)  2018 年度において,学習者数が 3000 人以上 5000 人未満の国は表2の 7 か国であった.これらの国々について「教員 1 人あたりの学習者数」を算出した.

 学習者数が 5000 人以上の 29 か国に,表2の 7 か国を加えた 36 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」について,後の表3の度数分布表の サシ に当てはまる度数を求め,表3を完成させよ.ここで, 29 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」のヒストグラムである(1)の図2を,図5として再掲しておく.

2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

図5  29 か国の 2018 年度における教員

1 人あたりの学習者数のヒストグラム

(出典:国際交流基金のWeb

ページにより作成)

表3 度数分布表

階級(人)

度数

(国数)

0 以上 30 未満 14
30 以上 60 未満 サシ
60 以上 90 未満
90 以上 120 未満
120 以上 150 未満 2
150 以上 180 未満 0
180 以上 210 未満 0
210 以上 240 未満 1

 表4は, 29 か国と 7 か国のそれぞれの群の「教員 1 人あたりの学習者数」の,平均値と標準偏差である.なお,ここでの平均値および標準偏差は,国ごとの「教員 1 人あたりの学習者数」に対して算出したものとする.以下,同様とする.

表4 教員 1 人あたりの学習者数の平均値と標準偏差

  平均値 標準偏差
学習者数が 5000 人以上の 29 か国 44.8 29.1
学習者数が 3000 人以上 5000 人未満の 7 か国 62.6 66.1

 表4より,これらを合わせた 36 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」の平均値を算出する式は である.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

0   44.8 +62.62 1   62.6 -44.82
2   44.8 ×29+62.6 ×729 +7 3   44.8 ×29-62.6 ×729 +7
4   44.8 ×7+62.6 ×2929 +7 5   62.6 ×29-44.8 ×729 +7

 次の(Ⅰ),(Ⅱ)は,「教員 1 人あたりの学習者数」についての記述である.

(Ⅰ)  36 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」の平均値は, 29 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」の平均値より小さい.

(Ⅱ)  29 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」の分散は, 7 か国の「教員 1 人あたりの学習者数」の分散より小さい.

 (Ⅰ),(Ⅱ)の正誤の組合せとして正しいものは である.

  の解答群

  0 1 2 3
(Ⅰ)
(Ⅱ)

2022 大学入学共通テスト 本試

数学IA

配点14点

数学I【2】[2]の類題

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[3] 外接円の半径が 3 である ▵ABC を考える.点 A から直線 BC に引いた垂線と直線 BC との交点を D とする.

(1)  AB=5 AC=4 とする.このとき

sin∠ABC = AD= チツ

である.

(2)  2 AB AC の長さの間に 2 AB+AC=14 の関係があるとする.

 このとき, AB の長さのとり得る値の範囲は AB であり

AD= ニヌ AB2+ AB

と表せるので, AD の長さの最大値は である.

2022 大学入学共通テスト 本試

数学IA

数学I【4】の類題

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2] 日本国外における日本語教育の状況を調べるために,独立行政法人国際交流基金では「海外日本語教育機関調査」を実施しており,各国における教育機関数,教員数,学習者数が調べられている. 2018 年度において学習者数が 5000 人以上の国と地域(以下,国)は 29 か国であった.これら 29 か国について, 2009 年度と 2018 年度のデータが得られている.

(1) 各国において,学習者数を教員数で割ることにより,国ごとの「教員 1 人あたりの学習者数」を算出することができる.図1と図2は, 2009 年度および 2018 年度における「教員 1 人あたりの学習者数」のヒストグラムである.これら二つのヒストグラムから, 9 年間の変化に関して,後のことが読み取れる.なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない.

2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

図1  2009 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

図2  2018 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

2009 年度と 2018 年度の中央値が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の第 1 四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の第 3 四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の範囲を比較すると,

2009 年度と 2018 年度の四分位範囲を比較すると,

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   2018 年度の方が小さい

1   2018 年度の方が大きい

2  両者は等しい

3  これら二つのヒストグラムからだけでは両者の大小を判断できない

(2) 各国において,学習者数を教育機関数で割ることにより,「教育機関 1 機関あたりの学習者数」も算出した.図3は, 2009 年度における「教育機関 1 機関あたりの学習者数」の箱ひげ図である.

2022年共通学力テスト本試験数学I【4】2022100000107の図

図3  2009 年度における教育機関 1 機関あたりの学習者数の箱ひげ図

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

  2009 年度について,「教育機関 1 機関あたりの学習者数」(横軸)と「教員 1 人あたりの学習者数」(縦軸)の散布図は である.ここで, 2009 年度における「教員 1 人あたりの学習者数」のヒストグラムである(1)の図1を,図4として再掲しておく.

2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

図4  2009 年度における教員 1 人あたりの学習者数のヒストグラム

(出典:国際交流基金のWebページにより作成)

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.なお,これらの散布図には,完全に重なっている点はない.

0 1
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107
2 3
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107

(3) 各国における 2018 年度の学習者数を 100 としたときの 2009 年度の学習者数 S および,各国における 2018 年度の教員数を 100 としたときの 2009 年度の教員数 T を算出した.

 例えば,学習者数について説明すると,ある国において, 2009 年度が 44272 人, 2018 年度が 174521 人であった場合, 2009 年度の学習者数 S 44272174521 ×100 より 25.4 と算出される.

 表1は S T について,平均値,標準偏差および共分散を計算したものである.ただし, S T の共分散は, S の偏差と T の偏差の積の平均値である.

表1平均値,標準偏差および共分散

S

平均値

T

平均値

S

標準偏差

T

標準偏差

S T

の共分散

81.8 72.9 39.3 29.9 735.3

 表1の数値が四捨五入していない正確な値であるとして, S T の相関係数を求めると . タチ である.

(4) 表1と(3)で求めた相関係数を参考にすると,(3)で算出した 2009 年度の S (横軸)と T (縦軸)の散布図は である.

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.なお,これらの散布図には,完全に重なっている点はない.

0 1
2022年共通テスト数学I【4】2022100000107 2022年共通テスト数学I【4】2022100000107
2 3
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2022 大学入学共通テスト 本試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 複数人がそれぞれプレゼントを一つずつ持ち寄り,交換会を開く.ただし,プレゼントはすべて異なるとする.プレゼントの交換は次の手順で行う.

手順

 外見が同じ袋を人数分用意し,各袋にプレゼントを一つずつ入れたうえで,各参加者に袋を一つずつでたらめに配る.各参加者は配られた袋の中のプレゼントを受け取る.

 交換の結果, 1 人でも自分の持参したプレゼントを受け取った場合は,交換をやり直す.そして,全員が自分以外の人の持参したプレゼントを受け取ったところで交換会を終了する.

(1)  2 人または 3 人で交換会を開く場合を考える.

(ⅰ)  2 人で交換会を開く場合, 1 回目の交換で交換会が終了するプレゼントの受け取り方は 通りある.したがって, 1 回目の交換で交換会が終了する確率は である.

(ⅱ)  3 人で交換会を開く場合, 1 回目の交換で交換会が終了するプレゼントの受け取り方は 通りある.したがって, 1 回目の交換で交換会が終了する確率は である.

(ⅲ)  3 人で交換会を開く場合, 4 回以下の交換で交換会が終了する確率は キク ケコ である.

(2)  4 人で交換会を開く場合, 1 回目の交換で交換会が終了する確率を次の構想に基づいて求めてみよう.

構想

  1 回目の交換で交換会が終了しないプレゼントの受け取り方の総数を求める.そのために,自分の持参したプレゼントを受け取る人数によって場合分けをする.

  1 回目の交換で, 4 人のうち,ちょうど 1 人が自分の持参したプレゼントを受け取る場合は 通りあり,ちょうど 2 人が自分のプレゼントを受け取る場合は 通りある.このように考えていくと, 1 回目のプレゼントの受け取り方のうち, 1 回目の交換で交換会が終了しない受け取り方の総数は スセ である.

 したがって, 1 回目の交換で交換会が終了する確率は である.

(3)  5 人で交換会を開く場合, 1 回目の交換で交換会が終了する確率は チツ テト である.

(4)  A B C D E 5 人が交換会を開く. 1 回目の交換で A B C D がそれぞれ自分以外の人の持参したプレゼントを受け取ったとき,その回で交換会が終了する条件付き確率は ナニ ヌネ である.

2022 大学入学共通テスト 本試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】(1)  54= 625 2 4 で割ったときの余りは 1 に等しい.このことを用いると,不定方程式

54 x-24 y= 1

の整数解のうち, x が正の整数で最小になるのは

x= y= イウ

であることがわかる.

 また, の整数解のうち, x 2 桁の正の整数で最小になるのは

x= エオ y= カキク

である.

(2) 次に, 6252 5 5 で割ったときの余りと, 25 で割ったときの余りについて考えてみよう.

 まず

6252= 5

であり,また, m= イウ とすると

6252= 2 m2 +2 m+1

である.これらより, 6252 5 5 で割ったときの余りと, 25 で割ったときの余りがわかる.

(3) (2)の考察は,不定方程式

55 x-25 y=1

の整数解を調べるために利用できる.

  x y の整数解とする. 55 x 5 5 の倍数であり, 25 で割ったときの余りは 1 となる.よって,(2)により, 55 x-6252 5 5 でも 2 5 でも割り切れる. 55 2 5 は互いに素なので, 55 x-6252 5 52 5 の倍数である.

 このことから, の整数解のうち, x 3 桁の正の整数で最小になるのは

x= サシス y= セソタチツ

であることがわかる.

(4)  114 2 4 で割ったときの余りは 1 に等しい.不定方程式

115 x-25 y=1

の整数解のうち, x が正の整数で最小になるのは

x= テト y= ナニヌネノ

である.

2022 大学入学共通テスト 本試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】  ▵ABC の重心を G とし,線分 AG 上で点 A とは異なる位置に点 D をとる.直線 AG と辺 BC の交点を E とする.また,直線 BC 上で辺 BC 上にはない位置に点 F をとる.直線 DF と辺 AB の交点を P 直線 DF と辺 AC の交点を Q とする.

(1) 点 D は線分 AG の中点であるとする.このとき, ▵ABC の形状に関係なく

AD DE=

である.また,点 F の位置に関係なく

BP AP= × CQ AQ= ×

であるので,つねに

BPAP + CQAQ=

となる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   BC 1   BF 2   CF 3   EF
4   FP 5   FQ 6   PQ

(2)  AB=9 BC=8 AC=6 とし,(1)と同様に,点 D は線分 AG の中点であるとする.ここで, 4 B C Q P が同一円周上にあるように点 F をとる.

 このとき, AQ= AP であるから

AP= シス AQ= ソタ

であり

CF= ツテ トナ

である.

(3)  ▵ABC の形状や点 F の位置に関係なく,つねに BPAP + CQAQ= 10 となるのは, AD DG= のときである.

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